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数年前から、人気のあるデザイン住宅の多くは、注文住宅の中でも、内装と外観のデザインにこだわり、かつハイスペックな住宅性能を備えた住宅です。このような住宅が注目を集めるようになった背景には、東京都の土地の事情があります。

限られた富裕層であれば、億単位の費用をかけて、ゆとりのある居住面積を確保できる土地を購入できますが、一般的な年収の人々には、手が届かないほどの、高額な土地が多いという事情です。その状況を考えると、通勤や通学、東京で暮らす楽しさや利便性などを考え、東京で暮らすことを決めた家族にとって、住まう場所の選択肢は、賃貸住宅やマンションに限られてしまうのでしょうか?

これから数十年経って、現在政府が進めている優良な住宅をストックし、家を持ちたいと希望している若い家族に貸し出す、という政策が浸透していけば、住み心地の良い戸建て賃貸住宅が増えるかもしれません。しかし、現在は、まだそのような状況にはなっていません。自分たち家族にとって、暮らしやすい家を戸建て賃貸住宅の中から見つけるのは至難の業でしょう。また、戸建ての家を所有したいと考える人にとっては、賃貸住宅は家賃を払い続けても、自己の所有物にはならないことに不満を感じてしまう家なのではないでしょうか?そして、戸建ての家で暮らしたいという人にとって、マンションでの暮らしは、満足のいかない暮らしになってしまうかもしれません。

そこで考えられる家づくりの方法は、狭小地を購入して、狭小住宅を建てるということです。ところが、狭小地に建てる狭小住宅には、郊外に建てる住宅とは違ったたくさんの問題があります。それらの問題を解決できなければ、いくら都内に家が建っても、快適な暮らしはできません。狭小地とは言え、東京の土地は、土地の購入価格だけでも、郊外の土地と住宅を合わせた価格よりも高額です。地域によっては、複数の住宅を建てられるかもしれないほどの価格です。そのような土地を購入しながら、住み心地の悪い家に暮らすのは、あまりにもったいない話です。

そこで注目されるようになってきたのが、デザイン住宅です。人気を集めている理由は、デザイン住宅が、狭小住宅の暮らしを快適にするための設計の手法を、視覚的な美しさと結びつけて採りこみ、住宅性能とデザイン性を調和させた住宅だからです。

狭小住宅の持つ問題点を、単純に物理的に解決する設計で家を建てれば、住宅の性能は満たされていても、住む人の心は満たされません。逆に、視覚的な部分だけにこだわった設計にすれば、見栄えは良くても、暮らしにくい家になってしまいます。建築費を抑えられるデザイン住宅の中には、おしゃれだけれど、暮らしにくいという家が全くないとは言えません。

では具体的に、どのような設計の手法が、狭小住宅を暮らしやすく、居心地の良い家にしてするのでしょうか?

Works(株)ホープスの建築実例

吹き抜け

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狭小住宅では、1階分の床面積が少ないため、家族構成によっては、2階建てでは、十分な居住面積を確保できないことが多くあります。家族の人数に対して、居住面積の不足は、プライバシーを確保できないという問題と、リビングやダイニング、浴室やトイレなど、あらゆる場所が使いやすい広さにならないという問題を生み出し、その段階で暮らしやすさは損なわれてしまいます。その為、狭小地に家を建てる場合には、多くの場合3階建てにします。3階建てであれば、単純に1階の床面積は3倍になるからです。

ところが、3階建ての狭小住宅が、密集地に建てられた場合、周辺の住宅やマンションによって、1階と2階の日当たりと風通しを遮られてしまいます。1階と2階は、晴れた日の昼間でも照明をつけなくてはならない、窓を開けても風が入らないという家になってしまうのです。そのような家では、家族の心と身体の健康を守ることができません。そこで、設計に採りいれられる手法が吹き抜けです。

3階さえも日が当たらない場合には、天窓と組み合わせることもあります。吹き抜けがあると、3階の窓からの陽射しが、1階、2階にまで届き、下の階からの風が、3階の窓へと抜けていく広い風の通り道が生まれます。その結果、建物に囲まれている密集した住宅地であっても、陽射しと風を採りこめる家が実現するのです。

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スキップフロア

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狭小地の中には、ウナギの寝床と言われる幅が狭く奥行きの長い土地、旗竿のような形状をした細い通路の奥が広がっている旗竿地など、変形地が少なくありません。

このような土地が多い理由としては、東京の高額な土地の価格を抑えるため、1軒分の土地を分割して売られたケースや、都市計画の為に分割されてしまったケースなどの事情が考えられます。このような変形の土地には、一般的な間取りの家を建築することが難しいとされています。快適な居住環境を確保することと、地震に耐えられるだけの耐震性を、両立させることができないからです。変形狭小敷地を持っている家族が、ハウスメーカーに建築を依頼しても、断られてしまうというケースがあるほどです。

そして、このような敷地に建てる家は、正方形や正方形に近い長方形にはできないため、家の中心部に陽射しが届きにくい家になってしまいやすい家でもあります。そこで採り入れられる設計の手法が、スキップフロアです。スキップフロアとは、1階と2階の中間に中2階、2階と3階の間に中3階を設ける間取りです。段差で部屋を区切るため、間仕切壁を設ける必要がありません。間仕切壁がない分、陽射しや風が、家の奥まで届きます。

スキップフロアは、陽射しや風を採り入れ、家の中の空間を繋げるので、室内環境に対しても、家族のコミュニケーションに対しても、良い影響を与えます。ただし、耐震性を揺るがす恐れがある設計でもあります。木造在来工法の家は、家の中に複数個所、筋交いの入った耐力壁を配置し、地震の揺れを受けとめることで、耐震性を確保しているからです。スキップフロアは、部屋と部屋を区切る壁がない為、地震の揺れを受けとめられなくなる恐れがあるのです。

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吹き抜けやスキップフロアがある家のデザイン性と耐震性を確保するSE構法

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吹き抜けもスキップフロアも、陽射しと風を採りこみ、狭小住宅特有の圧迫感を取り払い、開放的な空間にする優れた設計の手法です。ただ、同時に耐震性を揺るがす恐れのある設計でもあります。反対に考えると、耐震性を確保するために、中途半端な吹き抜けやスキップフロアになってしまう恐れもあります。もし、中途半端な吹き抜けやスキップフロアになってしまえば、その家は快適さを得られないばかりではなく、デザイン性を失ってしまいます。

吹き抜けやスキップフロア、吹き抜けやスキップフロアと組み合わせるスケルトン階段やトップライトなどはすべて、住宅の室内環境を調える為に採りいれられるものですが、同時に、デザイン性を向上させることにも繋がらなくてはなりません。それが実現できるからこそのデザイン住宅です。

優れたデザイン住宅を実現させるためには、空間を自由に操れる構法が必要です。確実な耐震性を備えた上で、家の中に縦に長い空間や、耐力壁が配置されていない横に長い空間を、自由に造れなければ、デザイン性の高い家は生まれないからです。SE構法は、従来の在来工法とは違った構法です。家の外枠を鉄骨住宅と同じように頑強に造りあげ、内部に自由な空間を生み出す構法です。

高額な土地を手に入れ、東京に建てる家は、快適な居住空間と、命と財産を守る耐震性を備えた家であるとともに、遊び心を満たす優れたデザイン性を持つ家にするべきではないでしょうか?ホープスは東京に家を建てるご家族が、満ち足りた暮らしができる家を造っています。東京での家づくりをお考えでしたら、ぜひご相談ください。

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ホープスの狭小住宅への想い

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ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

敷地の形、道路や周辺の環境に合わせて、日当たりと風通しの良い家、プライバシーを確保できる家、高いインテリア性と優れた住宅性能を持つ暮らしやすい家、安心して暮らせる防犯性の高い家をご提案します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。

狭小住宅としての参考になる建築実例がたくさんございます。ぜひご覧ください。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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