東京,吹き抜け,狭小住宅,三階建て,注文住宅,SE構法

家族が暮らしやすい家を建てるためには、適切な居住面積が必要です。狭小地であるがために、居住面積を満たさない家になってしまえば、ストレスの多い家になってしまいます。

家には、雨風がしのげればよいという考え方もあります。しかし、家は家族にとっての唯一の安息の場所です。家族全員が、居心地が良いと感じられる家でなくては、暮らしやすい家とは言えません。その為、狭小地に建てる住宅には、3階建てが多くなります。3階建てにすると、1階分の床面積を3倍にできるので、2階建てより居住面積を増やせるからです。

ただし、3階建てには、平屋や2階建てより高度な耐震性が求められます。なぜ3階建て住宅にはより高い耐震性が必要なのか考えていきましょう。

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3階建て住宅に高い耐震性が求められる理由

3階建ての場合、1階が支えなくてはならない重量が、2階建ての倍に増えます。そして、面積が小さいほど、高さと幅のバランスが悪くなるので、揺れやすくなってしまいます。

その為、住宅が、地震の横からの揺れによって受けるダメージを、受け止める耐力壁が必要です。そこで、耐震性を増やすためには、壁の量を増やさなくてはなりません。ところが、床面積が小さくなればなるほど、作れる壁の量も減ってしまうのです。

例えば、床面積90㎡の家の場合を考えてみましょう。どちらも同じ箱形の家だと考えると、2階建ての家のそれぞれの階の面積は45㎡、3階建ての家であれば、30㎡です。そして、1階の耐力壁の量は、2階建てでは、1階は、床面積の20倍必要なので、900㎡、2階は10倍の450㎡です。3階建てでは、1階は、床面積の30倍必要なので、900㎡、2階は20倍の600㎡、3階は10倍の300㎡です。

それぞれの階の割合を考えると、なるほど3階建ての方が、耐力壁の量が多く求められているのだなと思われるかもしれません。しかしトータルして考えると、同じ90㎡の床面積を持つ家であっても、2階建ての耐力壁の量と、3階建ての耐力壁の量は同じなのです。

それよりも耐震性を高めるためには、間取りを犠牲にしてでも、耐力壁の量を増やさなくてはなりません。なぜなら、耐力壁は、増やせばよいというものではなく、家全体のバランスを考えて設置しなくてはならないからです。その結果、耐震性は高いものの、壁の多い暮らしにくい間取りの家になってしまうこともあります。

3階建て住宅には、基本的にそのような弱点がある上に、狭小住宅の室内環境の快適性の為の設計には、さらに耐震性を脅かす要素が多々あります。

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狭小住宅の耐震性を脅かす要素とは?

狭小住宅は、隣家との距離が近く、周辺にはマンションなど背の高い建物などもあるため、日当たりと風通しを確保するための設計をします。ところが、そのことによって、耐震性が脅かされてしまうのです。

吹き抜けやスキップフロア

狭小3階建ての場合、1階と2階に部屋は、陽射しが入りにくく、昼間でも照明が必要な家、風の通らない家になる恐れがあります。家の中をそのような環境にしないために、採用される設計の手法が、吹き抜けやスキップフロアです。

密集した住宅地では、日当たりと風通しの為に、壁面に大開口をつけても、外部からの視線が気になり、窓は閉じ、ブラインドも降ろしたままということになるケースが少なくありません。そのような状態を避け、陽射しと風を採り込む為には、トップライトやハイサイドライトと組み合わせる吹き抜けが有効です。外部からの視線は遮断し、陽射しと風だけを採りこめるからです。

また、狭小住宅に多い、間口が狭く、奥行きの長い形状の家には、スキップフロアが室内環境を良好にします。間仕切壁がないので、家の奥まで、陽射しと風が届くからです。

吹き抜けにもスキップフロアにも、狭小住宅の狭さによる圧迫感を無くし、視覚的に開放的な空間を作るという効果もあります。

ところが、吹き抜けを採り入れた場合、床面積が減り、地震が起こった時に建物が歪んでしまうことがあります。国土交通省住宅局が監修した【誰でもできる わが家の耐震診断】では、1辺の長さが4.0m以上の吹き抜けがある家の要チェックとしています。これは、在来軸組構法、枠組壁工法〔ツーバイフォー工法〕で建築された1~2階建ての一戸建て木造住宅に対しての問診票なので、3階建てでは、さらに要チェックということになるのではないでしょうか?

スキップフロアを採り入れた場合、耐力壁の数が減ります。それだけではなく、家の中に段差を作るので、複雑な構造になり、耐震性を確保するためには、非常に高度な設計力と技術力が求められます。

インナーガレージ

狭小地では、敷地内に駐車スペースを確保できないことがほとんどです。その為、家の中にガレージを作るインナーガレージが採用されます。間口の狭い狭小住宅に、インナーガレージを採用した場合、1面の壁がすべて開口部になってしまうことも少なくありません。その結果、耐震性が低下してしまいます。

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木造三階建て住宅の耐震性を支えるSE構法とは?

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このような問題点を全て解決し、暮らしやすい木造三階建て住宅を建てるためには、従来の在来工法や、ツーバイフォー以外の構法が必要です。在来工法には、昔から日本で親しまれてきただけに、将来的に間取りの変更がしやすい、施工業者が多いので、良い工務店を見つけやすいなど、様々な良さがあります。

しかし、在来工法で、狭小3階建て住宅の耐震性を高めるためには、耐力壁を大量に配置しなくてはなりません。その結果、間取りに制限が出てしまいます。快適性を高めるために必要な吹き抜けやスキップフロア、インナーガレージのある間取りにしようと思っても、開放的な空間を作る能力には限りがあります。

一方、SE構法は、木造住宅に優れた耐震性能を備えた自由な大空間を作れる構法です。その耐震性の高さを支える要素、自由な大空間を作れる要素について確認していきましょう。

構造用集成材

世の中では、自然素材の人気が高い風潮ですが、SE構法では構造部に無垢材は使いません。一棟ごとの設計に合わせて作られた構造用集成材で、構造を作ります。もちろん、好みに合わせて内装には、様々な無垢材を使います。しかし、家の要となる構造部には、乾燥の度合いや強度が均一な建材を使うことが、耐震性を高めるのです。

柱と梁の接合部

断続的な揺れに対して、柱と梁の接合部に強度不足があると、家全体が大きなダメージを受けてしまいます。在来工法の接合部は強度不足が問題視されていますが、SE構法では、特殊な金物を使い、強固に接合しています。

柱の引き抜き強度

住宅が倒壊する場合、地震の大きな揺れによって、柱が引き抜かれるというケースがあります。在来工法の家では、基礎のコンクリート部分の上に渡した木材の土台の上に柱が取り付けられています。その為、強い揺れによって柱が引き抜かれるケースが出てしまうのです。SE構法の家は、特殊な金物で、基礎に直接柱を連結させます。このことによって、柱を引き抜かれ、家が倒壊するリスクがなくなります。

ラーメン接合

SE構法は、柱と梁を強固につなぐラーメン接合で家を組み立てる構法です。枠がしっかりしているので、間取りを制限するほどの耐力壁を配置しなくても、十分な耐震性を維持します。その結果、吹き抜けやスキップフロアなどの床や壁の少ない大きな空間を可能にするのです。

高い耐震性を備えた明るく風通しの良い木造狭小3階建てを建てるためには、SE構法が最も向いています。

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ホープスの狭小住宅への想い

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ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

敷地の形、道路や周辺の環境に合わせて、日当たりと風通しの良い家、プライバシーを確保できる家、高いインテリア性と優れた住宅性能を持つ暮らしやすい家、安心して暮らせる防犯性の高い家をご提案します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。

狭小住宅としての参考になる建築実例がたくさんございます。ぜひご覧ください。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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