東京,価格,狭小住宅,三階建て,注文住宅,SE構法

東京は土地が高額な区が多いため、狭小地に家を建てるケースが多くあります。そのような狭小地は、一般的な住宅に比べて、建築費も高額です。大きい家より小さい家の方がなぜ高いのか、不思議に思われる方が多いのではないでしょうか?狭小住宅の建築費が、一般的な住宅の建築費より、嵩んでしまう理由について考えてみましょう。

Works(株)ホープスの建築実例

居住面積を確保するため

狭小地に建てる住宅は、1階分の床面積に限りがあります。建ぺい率60パーセントの地域にある一般的な110㎡前後の土地であれば、1階の床面積は、66㎡程度確保できます。建物の形状にもよりますが、2階建てにすれば、132㎡以上の居住面積を得られます。

もし、夫婦と子供2人の4人家族が暮らす家であれば、国土交通省が一般型誘導居住面積水準として示している125㎡を十分に満たせます。しかし、100㎡以下の狭小地に建てる家の場合、家族構成によっては、2階建てでは十分な居住面積を得られないことがあります。そのような場合には、3階建てにします。3階建てにすれば、1階の床面積の3倍の居住面積が確保するできますが、2階建てより、建築費が嵩みます。

構造計算…現行の建築基準法では、2階建ての家には義務付けられていない構造計算の費用が加算されます。構造計算とは、耐震性を確保するために行われる科学的根拠に基づいた計算です。2階建ての家であっても、絶対に必要だと考えている工務店であれば、3階建てになったからと言って、構造計算の費用で建築費が嵩むことはありません。

地盤改良…3階建ての家は、2階建ての家より重量があるので、より強度な地盤が必要です。土地の質にもよりますが、深くまで地盤改良が必要である場合には、建築費が嵩みます。地盤の質に関しては、土地選びの際に、自分達では判断できなません。その為、施工を依頼する工務店と一緒に土地探しをすると、地盤改良にかかるおおよその費用を教えてもらえます。

→ 建ぺい率とは? 真上から見て、敷地面積に対して建物が占める割合を表します。家の形状にもよりますが、箱形の家や、2階部分が1階部分より小さい家であれば、敷地内に建てられる家の1階分の床面積と考えることもできます。

→ 居住面積とは? すべての階の床面積を合わせた面積です。国土交通省では、住宅の居住面積の指針として、3つの居住面積水準を示しています。

  • 最低居住面積 世帯人数に応じて、健康で文化的な住生活の基礎として必要不可欠な住宅の面積に関する水準 2人家族の場合は、30㎡、4人家族の場合は50㎡(未就学児童がいる場合には45㎡)
  • 誘導居住面積水準 生活の実現の前提として、多様なライフスタイルを想定した場合に必要と考えられる住宅の面積に関する水準

<都市居住型>都心とその周辺での共同住宅居住を想定 2人家族の場合は、55㎡、4人家族の場合は95㎡(未就学児童がいる場合には85㎡)

<一般型>郊外や都市部以外での戸建住宅居住を想定 2人家族の場合は、75㎡、4人家族の場合は125㎡(未就学児童がいる場合には85㎡)

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日当たりと風通しを良くするため

東京,価格,狭小住宅,三階建て,注文住宅,SE構法密集地に建つ3階建て住宅は、陽射しや風を、採り入れにくい環境にあります。その為、一般的な郊外型住宅と同じような間取りにすれば、1階、2階は昼間でも薄暗く、照明をつけなくてはならない、風通しが悪く、窓からの風を採り入れられないというような室内環境になってしまう恐れがあります。

その為、3階の陽射しを採り入れるためのトップライトや、トップライトと組み合わせる吹き抜けを採用するケースが多くあります。また、ウナギの寝床のように、間口が狭く、奥行きが長い敷地に建てる家の場合には、家の奥まで陽射しが届くよう、スキップフロアにすることもあります。これらの設計の手法は、一般的な間取りに比べて、優れた建築技術と高品質な建材が求められるため、建築費が嵩みます。

→トップライトとは? 天井につける窓です。吹き抜けやスケルトン階段と組み合わせると、下の階まで、陽射しを届けられます。

→スキップフロアとは? 1階と2階、2階の3階の間に中2階、中3階を作る設計の手法です。有効面積を増やせる、開放感のある空間にできる、スキップフロアの下の空間を収納に利用できるなど、狭小住宅を暮らしやすくする要素を、たくさん持ち合わせています。

吹き抜けやスキップフロアを採用した場合、空間が繋がるので、日当たりと風通しは良くなりますが、その分、冷暖房の効率が落ちてしまいます。その為、一般的な住宅よりも高い断熱性を持たせなくてはならず、その部分でも建築費が嵩みます。

風通しの為には、窓の開閉方法も大切です。頭より高い位置につけるハイサイドライトは、外部の視線を気にすることなく、陽射しを採り込める窓なので、狭小住宅とは相性の良い窓です。ハイサイドライトは、開閉方法で分けると、横滑り出し窓、またはFIX窓です。

窓の開閉方法の中で、最も費用を抑えられる窓は、FIX窓、次が引き違い窓です。ハイサイドライトを全てFIX窓にすれば、費用を抑えられますが、風は通らなくなります。風通しに必要な位置にあるハイサイドライトは、開閉できる窓にしなくてはなりません。かといって、引き違い窓にすれば、日常的に脚立を使って窓を開け閉めしなくてはならなくなってしまいます。その為、ボールチェーンやリモコンで開閉する高所用すべり出し窓が採用され、窓にかかる費用がかさみます。

→ FIX窓とは? 開閉できないはめ殺しの窓です。

→ 高所用すべり出し窓とは? 家の内側に向かって開く窓です。通常、すべり出し窓と言えば、外側に向かって開く窓ですが、ハイサイドライトの場合は、このタイプの窓が使われます。

また、陽射しを採りこむ為のトップライトには、遮熱機能のある窓ガラスが採用されます。遮熱機能のないトップライトであれば、夏場の室内の温度上昇が激しくなってしまうからです。せっかく屋根や壁、床を高断熱仕様にしてあっても、窓からの熱の流入が多ければ、断熱効果が半減してしまいます。遮熱機能のある窓は、普通の窓よりも高額なので、建築費も嵩みます。

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安全で快適な狭小住宅にするために必要なこと

東京,価格,狭小住宅,三階建て,注文住宅,SE構法家は長く住むところです。家族の心と体を休養させる場所であり、家族の愛情を満喫できる場所でもあります。

東京に住む利便性を得られるのだから、狭くて、多少居心地が悪くても仕方がない、日当たりが悪くても我慢しよう、とあきらめてしまっては、快適な家は実現しません。吹き抜けやスキップフロアを自在に採り入れた間取りは、狭小住宅を、陽射しが溢れ、風の通る家にします。

しかし、せっかく吹き抜けやスキップフロアを採り入れても、耐震性の為に、設計に制限がかかれば、完璧に機能を果たさない吹き抜けや、スキップフロアになってしまいます。その結果、陽射しを十分に階下の部屋に届けられない吹き抜け、動線を妨げる暮らしにくい中途半端なスキップフロアなど、不本意な間取りになってしまう恐れがあります。そのような事態にならないためには、自由な設計を支える住宅性能、どんなに家の中の空間が広がっても、決して脅かされない耐震性の高さが求められます。

SE構法は、狭小住宅を、快適な空間を持つ家にするために、最適な構法です。SE構法は、枠をしっかり作り、内部を自由な空間にできる建築の方法だからです。枠が頑強に造られているので、吹き抜けのように、2階と3階の床面積が少なく、縦につながった空間のある間取りでも、スキップフロアのように、間仕切壁のない横に拡がった空間のある間取りでも、自由に造り上げられます。

東京に家を建てる=不自由な暮らしを我慢するというような選択肢は、あってはならないことです。必ず、快適に安全に暮らせる家を建てましょう。理想の家を実現させ、家を建てた後の暮らしを、経済的にゆとりのある楽しみの多い日常にするためには、狭小住宅の建築費が嵩む理由を知り、予算をしっかり立てることが、非常に大切です。

 

SE構法について

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ホープスの狭小住宅への想い

ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

敷地の形、道路や周辺の環境に合わせて、日当たりと風通しの良い家、プライバシーを確保できる家、高いインテリア性と優れた住宅性能を持つ暮らしやすい家、安心して暮らせる防犯性の高い家をご提案します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。

狭小住宅としての参考になる建築実例がたくさんございます。ぜひご覧ください。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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