狭小住宅に住もうという決断をした方の中には、「都心に近い場所で生活の利便性を確保したい」と思っている場合が多いのではないでしょうか?
狭小住宅の場合、都心部から離れた場所ではなく、できるだけ都心部に近い場所の狭小地を選ぶことによって土地代にかかる費用を抑えることができるメリットがあります。狭小住宅に住む上で考えなければならないことの一つに、「交通の便をどのように確保するか」ということが挙げられます。
電車やバスなど、都心部に近いだけあってそれなりに充実している場合が多いですが、やはりちょっとしたお出かけは車ですることも多いはず。狭小住宅では、狭い敷地面積の中でどのように駐車スペースを確保するのか、という問題も、独自に工夫して考えなければならないと言えるでしょう。
家に駐車スペースがないことのデメリット
狭小住宅は敷地面積が狭いため、そもそも駐車スペースを確保することはできるのでしょうか?結論から言うと、確保することは十分可能です。
むしろ、建築前は自動車を持っていたのに、新しく家を建てたことによって駐車スペースがなくなり、自動車を手放したという話をたまに耳にすることがありますが、家を建てることによってこれまでの生活が制限されるようになっては少し寂しいことのように思えます。
やはりこれまでの家族のライフスタイルや生活習慣というものを尊重した形の家づくりをしていくことが肝要です。
また、敷地内ではなく敷地の外部に月極駐車場を借りるというケースもありますが、家のローンや将来に向けた蓄えの他に、駐車場使用料という形で毎月の固定費がプラスで発生するということを考慮に入れて検討する必要があります。
加えて、外部に駐車場を借りることによって、家を出てから車に乗るまでに時間を要してしまうことも。お子さんがおられる家庭などでは、玄関から駐車場までの移動に時間がかかる場合もありますし、買い物帰りなどで大きな荷物を抱えていたり雨が降っていた時なども同様に、移動に時間がかかることが考えられます。
したがって、外部に駐車場を借りるケースでは、こうした時間や手間が発生するということをあらかじめ考慮に入れて、家族全員が納得する形で検討を進めると良いでしょう。
このように、家づくりを考える上で敷地内に駐車場を設けない選択する場合は、様々な問題を考慮に入れて検討を進める必要があると言えそうです。
狭小住宅に駐車場を造るときの問題点
例え狭小住宅であっても敷地内の駐車スペースを確保することは非常に重要ですが、当然、駐車場を造る中で想定される問題点もあります。
問題点が明確になれば、それに向けた解決策を考えることができるため、まずはどうした問題が考えられるのか、見ていきましょう。
前面道路の道路の狭さ
狭小住宅は、得てして住宅が密集しているような地域に建てられるケースもあるため、前面道路の幅員が狭い土地もなかにはあります。
前面道路の狭さによって、購入する車のサイズも制限されますし、実際に敷地内に駐車スペースを造った時にも、駐車すること自体に慣れと運転技術を要することとなります。
路幅員の狭さによる接触事故や車への傷なども心配です。
おしゃれなエクステリアは控えめにならざるを得ない
玄関前や敷地境界などにおしゃれな塀や目隠しフェンス、モニュメントなどを置きたいと思っている人にとっては、狭小住宅に駐車場を設けようとするならば、こうしたエクステリアはある程度制限されると思っておいた方が良いでしょう。
建物スペース以外の空きスペースは、ほとんどが駐車スペースとせざるを得ない場合が多いため、なかなかおしゃれで豪華なエクステリアは実現できないかもしれません。
居住スペースと駐車スペースの兼ね合いが難しい
狭小住宅においては、ゆったりとした余裕のある駐車スペースを確保することは難しいという現状があります。
このため、建物1階部分をガレージとするような設計をすることがありますが、こうすることにより、居住スペースがその分だけ削られるということは認識しておくべきでしょう。狭小住宅では、「全ての希望を余すところなく全て叶える」ということは困難な現状があります。
何かを削ったり、ほんのわずかな妥協は必要です。
問題点を解決するには
駐車スペースを考える上で想定される問題点が浮き彫りになってきたところで、そうした問題点をどのように解決していくのか、考えることにしましょう。
全ての問題を100%解決することは困難かもしれませんが、それでも住む人にとって極力ストレスのかからないような工夫を施していく必要があります。
建物1階部分をガレージにする
1階部分をガレージにすることによって、建物が占めている面積の一部を駐車スペースとして活用することができます。
前面道路や敷地面積自体が狭い場合でも、駐車スペースの面積を少し多めに確保することによって、余裕を持った駐車が可能になります。
また、このような形にすると、おしゃれな門扉や塀など、エクステリアにもある程度は敷地を使用することができるようになります。
軽自動車やコンパクトカーにする
近年では軽自動車やコンパクトカーは毎年様々な車種が発売されており、その性能は日進月歩で向上していっています。軽自動車やコンパクトカーといえども移動の手段としては全く支障がなく、むしろ燃費性能も良い車種が多数のため、税金や維持費の面でも家計にやさしい自動車と言えます。
また、都心部の近い土地に家を建てるという方にとっては、通勤や通学など、毎日フル回転で車を使う例というのは少ないのではないでしょうか?「週末に家族のお出かけでちょっと乗る」と言ったケースだと、そこまで大きなサイズの車は必要ないと言えるかもしれません。
こうしたサイズの小さな自動車に新築を機に乗り換えることによって、狭小住宅であってもストレスなく駐車ができるようになるでしょう。家も車もライフスタイルも、コンパクトな暮らし方をするのもいいかもしれませんね。
駐車スペースの理想的な広さとは?
「駐車スペースにどのくらいの広さを確保すればいいのかわからない」という方も多いかもしれません。もちろん乗っている車種によっても違いますが、大体の目安として、
- 軽自動車:幅2,000mm、長さ4,000mm
- 普通車(ファミリーカーなど):幅2,400mm、長さ4,700mm
- 大型車(外車など):幅2,500mm、5,000mm
くらいが理想的と言えます。もちろん乗る人の運転技術などによって「狭い」「余裕がある」と言った基準はそれぞれのため、あくまで参考として捉えておいてください。
HOPEsの駐車場付き狭小住宅建築事例
ここからは、当社で建築した駐車場付きの狭小住宅の建築事例の一部をご紹介します。
敷地面積が狭い狭小住宅であっても、駐車スペースを確保して快適な生活を送ることは可能であるということがお伝えできたらと思います。
おしゃれなガレージ
1階部分にガレージを設けたタイプです。
外壁を工夫しておしゃれなデザインにすることにより、あまり手狭感を感じることがありません。
1階部分をガレージにすることにより、雨の日でも玄関から家を出て雨に濡れずに車の乗降することが可能になります。買い物帰りや、お子さんを連れて外出する方には便利ですよね。
道路に面する部分を駐車スペースに
画像の通り、前面道路に面する部分を全て駐車スペースにした例です。
前面道路が狭い場合などでも、あまりストレスなく駐車することが可能です。
また出庫時も車の進行を妨げるものがあまりないため、スムーズです。
ビルトインガレージは車が雨に濡れない
一つ目の画像と少し似ていますが、こちらは完全に車が屋根の下に入るタイプのガレージです。
家から出入りする扉もガレージ内にあるため、大きな荷物を出し入れする場合でも非常に便利です。こうしたビルトインガレージの入口ににシャッターなどを設置すれば、盗難や車上荒らしへの対策にもなりますし、大切な車が黄砂や排気ガスの影響を受けて痛んだり汚れたりするのを防いでくれます。
HOPEsの家づくりに対する思いとは
当社は狭小住宅の建築について豊富な実績や経験を保有しております。
長い家づくり経験の中で、狭小住宅の駐車場をどうするか、という問題は永遠のテーマということを実感しており、施主様の考え方やご家族のライフスタイル、生活習慣などによってもニーズが異なることから、全員に共通した一つの答えを出すことは難しいと言えます。
ただし、一人一人の考えやご要望に寄り添い、問題点を少しずつ一緒に解決していくことにより、家づくりを通して「楽しみ」を感じることができるでしょうし、そのようにして完成された大切な家での暮らしを通して「幸せの形」を知ることもできるものと思います。
駐車場についても、悩みや不安を抱えている方がいらっしゃいましたら、是非当社までお寄せください。多数の経験と実績を持っている当社のスタッフが、あなたの希望を真摯にヒアリングし、最良のご提案をさせて頂きます。
家を通しての楽しい暮らし方を具現化するプロ集団が、人生に一度のあなたの家づくりを力強くサポートさせて頂きます。
当社の家づくりに対する想いや考え方は、HOPEsホームページにも掲載しておりますので、是非こちらもご覧になっていただけたら幸いです。
実際の建築事例も多数掲載していますので、こちらも是非家づくりのご参考になさってくださいね。
まとめ
狭小住宅の駐車場については、家族ごとに事情が異なる故に考え方も異なるのが実情でしょう。
しかしながら、車のある快適な住まいを実現するためには、駐車場を敷地内に設けるということは必須のことです。
また、様々な工夫によって狭小住宅であっても駐車場を設けることは可能であることがお分かりいただけたものと思います。
駐車場のある家づくりを通して、これまで以上に楽しく、豊かな生活を満喫してください。