狭い敷地や変形地で家を建てる場合、創意と工夫が出来上がった家の暮らしやすさに大きな影響を与えます。なぜなら狭小住宅は、土地の形や周辺の環境に合わせてデザインする必要があるからです。狭い土地なのに、こんなに雰囲気の良い家が建つなんて…と驚かれる方も少なくありません。

 

HOPESが手掛けた狭小住宅

今までにHOPESが手掛けたSE構法狭小住宅をご紹介します。狭小住宅では、デザインによっては圧迫感のある空間、暮らしにくい間取りになってしまう恐れがあります。その為、HOPESでは吹き抜けやルーフバルコニー、3階建てなど、狭い敷地内でも開放的な空間を実現できるSE構法を採用しています。SE構法で建てられたHOPESの家には、外観た内装の雰囲気の良さに加えて、暮らしやすさを向上させる工夫が詰まっています。

 

 

約10坪の土地に建つ3階建ての家
階段と吹き抜けが明るく開放的な雰囲気の家にしています。

 

 

驚きの収納がたっぷりの完全分離二世帯住宅
ハウスメーカーでは実現できなかった狭小敷地に建得られた2世帯住宅です。

 

ペットと暮らす旗竿敷地の家
幅の広い緩やかな階段、犬の脚に優しいといわれるコルクタイルなど、ペットが居心地よく暮らせる工夫が詰まっている家です。

Works(株)ホープスの建築実例

狭小住宅を成功させる工夫

吹き抜けや大開口などを取り入れた場合のリスクを無くし、暮らしやすい家にする為に必要なことを考えてみましょう。

断熱性を維持する

  • シーリングファン 下から上がってくる空気を下に戻すことができます。内装に合ったデザインのシーリングファンを選ぶと、室内の雰囲気がよりよくなります。
  • ロールスクリーン 繋がっている1階と2階を区切って、1階の暖かい空気が2階に逃げないようにできます。

 

プライバシーを確保する

  • トップライト 隣家との距離が短く、窓と窓が向き合ってしまうような敷地環境の場合、家の側面につける窓をトップライトにする方法があります。周囲に家が建て込んでいて十分な採光が望めないような環境でも、十分な採光ができます。ただし、向きによってはトップライトには夏の暑さの影響が大きいというデメリットもありますので、遮光用のスクリーンを取り付けるなどの工夫が必要です。
  • 中庭 狭い土地であっても、土地の形によっては中庭が作れます。中庭があると、十分な自然光を取り入れ、さわやかな風が通りぬける環境を確保できます。
  • 目隠し カーテンやブラインドで窓を覆ってしまうと、室内が暗くなってしまい、せっかくの窓が有効に使えません。半透明スクリーンやルーバーの目隠しフェンスと樹木を組み合わせで、敷地内の雰囲気を損なわずに、外部からの視線を遮ることができます。

防音対策をする

子供の泣き声や犬の吠える声、ピアノの音などが外に漏れると隣人トラブルに繋がる恐れがあります。反対に自宅は静かであるのに注意からの騒音が激しいと、快適な暮らしを妨げられてしまいます。その為、隣家との距離が近い場合には、吸音、防音対策をしっかりしておくことが大切です。吸音・防音性の高い建材を使う、周囲の家や道路の状況に合わせて間取り、窓の位置を検討するといった工夫が必要です。

収納スペースを確保する

 

浅い棚、奥行きのある棚、引き戸やドアのついた棚、階段下のデッドスペースを利用した棚、吹き抜けを利用する壁いっぱいの棚など、狭小住宅に取り入れられる棚には様々なタイプがあります。間取りを考える際に、見せる棚、しまい込む棚など目的に合わせた作り付けの棚を取り入れると、収納スペースを確保できます。

  • キッチン 冷蔵庫が収まるスペースを作っておく、シンクや調理台、ガス台の下は取り出しやすく、空間を無駄にしない仕切りのある棚にする、壁面の収納棚も作る
  • 玄関 玄関は、お客様が初めて目にする場所なので、いつでもきれいにしておきたい場所です。家族全員の靴がしっかり収められる天井までの大容量のシュークローゼットを設置すると、玄関のたたきに靴が溢れず、すっきりした玄関を維持できます。
  • 脱衣所 洗濯機を置くスペースを作ってその上に作り付けの棚を設置すると、洗濯用洗剤、洗濯物などを効率よく収納できます。
  • 洗面所 洗面台の横の壁に作り付けの棚を設置すると、タオルや洗面道具、メイク用品などが収納できます。
Works(株)ホープスの建築実例

小道具を使った工夫で狭小住宅を暮らしやすくするアイディア

収納スペースをたっぷり作っておいても、家族の人数が多いとどうしても部屋の中には物があふれてしまいます。室内をいつもすっきりさせておく為に役立つ小道具にはどんなものがあるでしょうか?

家具

  • 収納できる家具 ベンチ、椅子、ベッド、テーブルなどには、収納スペースがついているタイプがあります。
  • 折りたためる家具 ダイニングテーブルや勉強机などで使わない時は折りたためるタイプがあり、部屋を広く使えます。また普段はソファとして使い、泊り客があった時にはベッドになるソファも便利です。
  • 物をおける家具 ダイニングテーブルとセットにする椅子をベンチにすると、使っていない時は物を置けるので、掃除の時などに便利です。

小物

  • ネット 壁、家具の側面、ドアの裏などにネットを取り付けると、収納スペースとして使えます。また、ネットの中に観葉植物を入れるとインテリアにもなります。
  • 長押やフック 壁に長押やフックを取り付けると、エプロンや上着、バッグなどをかけられます。子供たちが帰宅して荷物や服を書けるようにしておくと、部屋が片付きます。
  • 箱型の棚 CDや本を壁に収納できます。
  • タオルバー タオルバーにS字フックとクリップをつけて壁に設置すると、子供の学校や町内会からのお知らせをすぐ目のつく場所に保管しておけます。

狭小住宅で家族全員が気兼ねなく使えるトイレ

狭小住宅の場合、位置によっては、家族の安眠を妨げられる、反対に音が気になってお客様がいらしている時には入りにくいなど、使いにくいトイレになってしまいます。家族構成や隣家との距離に合わせて、家族全員が気兼ねなくトイレを使えるような位置にすることが大切です。

チェックしておくポイント

  • 2階のトイレが寝室の上にならないよう配置する 他の家族が夜間の安眠を妨げられないようにできます。
  • 玄関からトイレのドアが見えないよう配置する 玄関に訪問者がいると、トイレに入りにくい、反対にトイレに入っている時に訪問者があると、気まずいといった状況を避けられます。
  • 隣家の窓とトイレの窓が向き合わないよう配置する トイレの窓が隣家のリビングなどの窓と向かい合ってしまうと、隣家にとってあまり嬉しくない状況になってしまいます。
  • 寝室の近くに設置する いずれ高齢になった時のことを考慮する
  • 家族の数に合わせて複数設置する 子供の数が多いと、朝はトイレが混みあいます。子供が2人以上いる、共働きであるというような場合には、2つのトイレが必要です。

狭小住宅で家族全員が気兼ねなく使える洗面所と浴室

 

洗面所と浴室はセットで考えることもありますが、浴室と脱衣所をセットにし、洗面所は別の場所にすることで、暮らしやすさが向上します。なぜなら、浴室を使用している家族がいると、洗面所が使いにくいからです。

洗面所では、歯磨きや洗顔の他にも、髪の手入れやメイク、髭剃りなど、朝と夜にはトイレと並んで混みあう場所です。そんな中で浴室を使っている家族がいれば、混雑はさらにひどくなってしまいます。子供が小さいうちは気になりませんが、子供たちが年頃になれば、自分の入浴中に家族が洗面所を使うことを嫌がるかもしれません。

洗面所と浴室を分けておけば、お客様がいらしたときにも気兼ねなくいつでも洗面所を使っていただけます。
敷地が変形であっても、狭小であっても、工夫次第で暮らしやすい家にすることができます。

  • 圧迫感のない明るく開放的な空間 吹き抜け、スキップフロア
  • 1年を通して快適な室温の確保 シーリングファン、ロールスクリーン
  • プライバシーの確保 窓、フェンスと樹木、トイレ、浴室と洗面所
  • 充分な収納力 作り付けの棚

暮らしやすい家の為の基本的なポイントを押さえて間取りを考えましょう。

 

HOPESの狭小住宅へのこだわり

実際のHOPESのキッチン施工例をもとに、キッチンに対するこだわりをお伝えしました。いずれの画像も狭小住宅と呼ばれる部類の家のキッチンですが、その手狭さを感じさせないスタイリッシュなデザインや、収納スペースへの最大限の配慮、そして家族の絆を感じやすいような設計に気付いていただけましたでしょうか?

単にスタイリッシュなだけではなく、単に多くの収納スペースを確保しているだけでもない。お客様がキッチンに求める要素を高次元で満たしていくのが、HOPESの家づくりの根幹にある思いなのです。

HOPESでは、これまでに多くの狭小住宅の建築に携わってきました。建売住宅では、おしゃれでスタイリッシュで、なおかつ家族の絆を充分に感じられるようなキッチンを備えた狭小住宅に巡り合うことはなかなかできないかもしれません。それでは、どうすれば理想のキッチンを備えた、自分だけの家を建てることができるのでしょうか?

「家づくりは土地探しから」と考えている人が多いかと思います。一方で当社は「夢から始める」ということをお勧めしています。「どんな家を建てたいか」「どんな間取りにしたいか」「どんなライフスタイルを実現したいか」といった要望をたくさん持って当社にお越しください。

HOPESでは、土地探しもお手伝いさせて頂いております。狭小住宅の施工実績を多く抱え、設計に力を入れているので「このデザインならこういう土地を探しましょう」「この土地にご要望を反映させるにはどうすれば良いのか」といったことを、お客様と一緒に考えることができます。

その上で、狭小住宅であっても理想の家づくりを一歩一歩進めていけば良いのです。

「家づくりを楽しみ、家を通して幸せになる」が当社のコンセプトです。家づくりを通じて、理想のライフスタイルや生き方を最大限実現するためのお手伝いをさせて頂いております。それは、「楽しみ」「安らぎ」「かっこ良さ」「わくわく感」「安心感」のある住まいを実現することにもつながると考えています。

狭小住宅の建築を検討されているなら、是非一度HOPESの建築実例をご覧ください。きっと理想の暮らしを実現するためのヒントが見つかるはずです。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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