狭くても、利便性を求める人にとって、都心の狭小住宅は郊外の庭付き住宅より魅力的です。しかし、実際に住んでみると、日当たりが悪い、風通しが悪い、プライバシーが守れない、狭くて暮らしにくいなどの問題点が出てきます。

そして、その問題点を解決する為には、一般的な2階建ての家とは違った特別な設計と、その設計を支えるだけの建築方法と技術が求められます。

狭小住宅にはどのような問題点があり、その問題点を解決できる設計を支える建築方法とはどのようなものなのでしょうか?

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狭小住宅が抱える問題点

狭小住宅が抱える問題点は主に2つあります。ひとつは狭さ、もう一つは立地条件です。その2つの問題によって、暮らしにくさが発生してしまうのです。

  • 家の狭さ

快適な暮らしをする為には、家族に人数に応じた家の広さが必要です。子供が複数いれば、子供部屋も複数必要になり、家族が多ければ、トイレや洗面も一つでは不便です。また、適切な大きさの収納スペースを確保できなければ、部屋の中は片付きません。

しかし狭小敷地に建てる場合、ワンフロアごとの床面積を十分とることができません。そこで、狭い敷地で床面積を確保する為には、3階建てが採用されます。

さらに、床面積を増やす為に、スキップフロアが使われることもあります。スキップフロアは間仕切りの壁がなくなるので、視覚的に広さを感じさせることに加えて、段差を利用して収納スペースを作れるので、狭さの解消に役立ちます。

  • 敷地の狭さ

自動車を所有している人の多くは、できるだけ自宅の敷地内に駐車スペースを持ちたいと考えているのではないでしょうか?自宅の敷地内に駐車スペースがあれば、自動車を取りに行ったり置きに行ったりする手間が省け、雨の日でも濡れずに車から乗り降りができるからです。

それに加えて、都心部では駐車場のレンタル料が高額で、区によっては月額6万円以上かかります。しかし、敷地が狭く駐車スペースを確保できない場合は、住居内に駐車できるビルトインガレージを作ることで、この問題を解決します。

  • 立地条件

ほとんどの場合、都市部の狭小住宅では周囲を他の住宅やマンションに囲まれています。その為、陽当たりと風通しが確保しにくい家になってしまいます。また、陽当たりと風通しの為に家の向きに合わせて大きな窓をつけても、隣家の窓と向かい合っていれば、開けにくいでしょう。

このような立地条件による問題点を解決する為に、狭小住宅では、吹き抜けや吹き抜けと組み合わせたスケルトン階段、天井につけるトップライト、頭より高い位置につけるハイサイドライトなどが採用されます。

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問題点を解決すると発生する新たな問題

 

 

 

狭小住宅の問題点を解決する設計とは、陽当たりと風通しの為に吹き抜けや大きな窓をつける、狭さを克服する為に、間仕切りを減らし、スキップフロアにするなどの工夫がされた設計です。

ということは、家の中の空間は、縦にも横にも繋がった空間になるということです。さらに、大きな窓やビルトインガレージによって、壁の面積も少なくなります。つまり、中身の詰まっていないがらんどうの箱のような状態になるのです。

その為、耐震性が低下するという深刻な問題が発生します。吹き抜けやスキップフロアで暮らしやすい住環境を作ったとしても、地震に弱い家であれば、安心して暮らすことはできません。

安全な狭小住宅を建てる為には、地震の揺れに耐えられる強さを持った縦に長く、横の間仕切壁もない広い空間を作らなくてはなりません。それを実現するのがSE構法という建築方法です。

SE構法とは、化学的な根拠に基づいた構造計算と、構造計算に基づいて加工された強度の高い建材で家を建てる方法です。具体的にはどのような工法なのか確認していきましょう。

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耐震性の高いSE構法の家

SE構法は、優れた耐震性能を持ちながら、大空間を作ることができる建築方法です。SE構法の基となる技術は本来、体育館などのスポーツ施設や、大規模な商業施設などの大木造建築の為に開発された技術です。しかし、阪神淡路大震災で、多くの木造住宅が倒壊してしまったことを発端に、大地震でも絶対に壊れない木造住宅を目指して、SE構法として開発されました。阪神淡路大震災での検証を基に研究がすすめられた結果、阪神淡路大震災以降に発生した日本国内での大きな地震において、SE構法の家は1棟も壊れなかったという実績があります。

高い耐震性能を支える技術と建材

SE構法では、家の構造を支える為に、最も重要な部分である構造躯体には、構造用集成材が使われています。日本の在来木軸構法では、無垢材が使われてきました。また、一般的に無垢材のテーブルの方が集成材のテーブルより高級というイメージもあります。しかし、無垢材は乾燥の度合いや木の部分の違いによって、強度にばらつきが出てしまいます。その為、家具とは違い、住宅の建築には、強度が均一である集成材が向いているのです。なぜなら、構造用集成材は、確実な強度を確保する為に、乾燥の度合いに応じて化学的な計算の基に張り合わされているからです。そして使用する部分に合わせて、最も適切な構造用集成材から作られた部材が使われます。無垢材と比較すると、集成材の強度は1,6倍です。

また、集成材と聞くと、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドを心配される方もいらっしゃると思いますが、SE構法で使われる集成材はJASで認められた「F☆☆☆☆」等級です。

→ JAS規格の定めるホルムアルデヒド放散量基準

ホルムアルデヒド放散量 平均値 ホルムアルデヒド放散量 最大値
F☆☆☆☆ 0.3mg/リットル 以下 0.4mg/リットル 以下
F☆☆☆ 0.5mg/リットル 以下 0.7mg/リットル 以下
F☆☆ 1.5mg/リットル 以下 2.1mg/リットル 以下
F☆S 3.0mg/リットル 以下 4.2mg/リットル 以下

 

そしてこれらの部材や特殊な金物は、構造計算によって割り出されたデータに沿って、高い精度の加工がされています。つまり、SE構法では、通常の木造住宅では行わない構造計算をし、その計算に基づいて部材や金物を加工している為に、高精度な家が完成するのです。

また、在来木造工法では強度不足になる恐れのある柱と梁をつなげる部分には、特殊な金物を使うことで、揺れに対して確実な強度を持たせています。

その他、大きな揺れで壊れやすい基礎と柱の連結部分には、柱脚金物という特殊な金物を使い、直接連結させています。その結果、大きな揺れを受けても柱が引く抜かれることを防げる構造になっています。

具体的には、SE構法で建てた家は、長期優良住宅としての条件の一つでもある耐震等級2以上を取得できます。

耐震等級2は、建築基準法に定められている耐震性能よりさらに高い耐震性を表します。

  • 耐震等級1 建築基準法に定められている耐震性能(震度6強から7程度の地震が起きても、倒壊、崩壊せず、震度5程の地震が起きても損傷しない)
  • 耐震等級2 耐震等級1の1,25倍の耐震性能
  • 耐震等級3 耐震等級1の5倍の耐震性能(震度6強~7程度の地震が発生しても、無傷、又は軽い補修をすれば住み続けられる)
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高い耐震性能を支える構造計算

構造計算とは、まず、建物の重さ、家に住む人や家具、家電などの重さ、雪で屋根にかかる重さ、グランドピアノなど特別に重いものの重さをすべて合わせた重さに対して、地震や台風でかかる力に持ちこたえられる度合いや受ける影響を検証します。その検証を基に、接合部にバネのある立体プレームモデルを使って立体解析がおこなわれます。そして、地震の揺れによって床や屋根などの水平面が変形することも考慮した上で、建物に対して横からの力がかかる度合いを計算するものです。

この計算で割り出される数字は、建物の床面積に対する壁の量で耐震性を判断する壁量規定より、はるかに精密な数字です。

この構造計算は2階建てまでの木造住宅に対しては義務付けられていません。そしてその結果、大震災が起こるたびに多くの家が倒壊しました。命を奪われた人も少なくありません。命があっても、住宅ローンの残った家であれば、倒壊してしまっていても住宅ローンを払い続け、さらに新しい家の住宅ローンも抱えることになってしまいます。

このように大切な構造計算が一般的な木造住宅でされていない理由は、法律で義務付けられていないことに加えて、コストがかかることがあげられます。構造計算の費用に加えて、地盤調査、構造計算に見合うだけの建材と工事を追加しなくてはならなくなるからです。

しかし、SE構法では、構造計算を基に家を建てるので、そのような事態になることはありません。

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大きな空間を支える構造と技術

 

 

 

 

 

 

SE構法では、通常は鉄骨の建築物に採用されるラーメン構造が使われています。在来工法では、柱と梁に加えて、耐震性を上げるために筋交いが使われています。その結果、家の中には多数の柱や筋交いの入った壁が配置されるため、大空間を実現できないのです。しかし、SE構法では、柱と梁が強固に接合されている為、筋交いが必要のないラーメン構造の構造躯体を作れます。その結果、大空間を実現できるのです、

例えば、吹き抜けを在来工法で作ると、地震に耐えられない家になってしまう恐れあります。なぜなら、吹き抜けによって上の階と下の階の間に存在する床の面積が狭くなり、その結果、家の構造が弱くなってしまうからです。しかし、SE構法であれば、床の面積が狭くなることを考慮した上で家全体の構造計算をするので、耐震性が低下することはありません。また、ビルトインガレージには大きな間口が必要です。その分、家を支える壁が減ってしまうので、在来工法の家では、耐震性が低下してしまう恐れがあります。しかし、SE構法であれば、接合部が強固につくられるので、安全なビルトインガレージが完成します。在来工法の場合には、1台ごとに壁が必要ですが、SE構法であれば、最大9メートルまで間口を広げられます。

耐震性が高い家は、安心して暮らせる家であると同時に、資産価値の高い家でもあります。長期に渡って安全な暮らしを維持する為には、どのような工法で家を建てるかということが重大な選択肢だと考えられます。

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HOPEsの狭小住宅への思い

ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。
根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

敷地の形、道路や周辺の環境に合わせて、日当たりと風通しの良い家、プライバシーを確保できる家、高いインテリア性と優れた住宅性能を持つ暮らしやすい家、安心して暮らせる防犯性の高い家をご提案します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。

狭小住宅としての参考になる施工例がたくさんございます。ぜひご覧ください。

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