建物の基礎の種類について解説! 基礎工事までに必要なことは?
基礎の種類
皆様こんにちは!!
このブログをお読み頂いている方の中には住む家をご検討されている方もおられるかと思います。
新しく建物を建てる際には基礎工事が重要となります。
基礎工事をきちんとしているかどうかで建物の耐久性が左右されるからです。
今回はそんな重要な建築の基礎にはどんな種類があるのか記事をお届けします。
基礎工事には大まかに分けて「杭(くい)基礎」と「直接基礎」の2つがあります。
さらに特殊基礎という基礎工事もあります。
直接基礎は「独立基礎」「ベタ基礎」「布基礎」の3つに分かれます。
基礎工事については後ほどそれぞれ解説しますが
まず基礎工事に入る前の必要な注意点を以下に書きます。
地盤調査
基礎工事の前には、安定した建物を建築するために“地盤調査”が必要不可欠です。
地盤調査では敷地の履歴や地形、近隣の柱状図、周辺と敷地状況、土質分類などを行います。
そして国交省の指針に基づいてその土地の強さの指標、許容支持力の算出が必要になります。
その土地の沈下の予測や土質の確定、地下水位の推定、地中障害物の有無も調査します。
地震が多い日本では地震対策を気にしている方が非常に増えているので重要度が増しています。
地盤調査と基礎工事をきちんしてこそ地震に耐えうる安定した住宅が出来るのです。
地盤調査後の基礎工事
地盤調査後、安定した建物を建築するために地盤にあった基礎工事をします。
この際最も大切なのが、地盤調査をしっかり行って、その結果から基礎工事のやり方を選ぶことです。
最適な工法の選択には基礎工事の種類・特徴を知るのが大切ですが
基礎配筋工事(鉄筋コンクリート造の建物における鉄筋の配置)の内容や進め方も把握する必要があります。
基礎配筋工事は「設計図書」を確認しながら進めます。
配筋の形状や配置、レベル、ピッチ、鉄筋の径など細かいところまでチェックしていきましょう。
工事の最中に疑問点やおかしな点があれば
すぐに業者や担当者と相談して現場を見ながら調節して行くことが大切です。
さて、地盤調査が完了したら基礎工事に入ります。
基礎工事の種類
杭基礎
軟弱な地盤には「杭基礎」が必要になります。杭工事の必要の有無は、地盤調査の判定により決定いたします。
杭基礎は、地盤の地耐力がおよそ20kN/㎡以下の場合に採用する基礎です。
kNとは(キロニュートン)という意味で「1N=0.102kg」です。
この基礎は地盤の地耐力が1平方メートルあたり2トン強以下の軟弱な地盤の場合に採用されます。
杭を地面に打ちこむことで地盤を固めて安定を高めます。
軟弱な地盤のままで直接家を建てる方法では建築作業に進むことはできません。
建物の荷重が地面にかかってしまい建物全体が不安定になるのです。
また杭基礎は「支持杭」と「摩擦杭」の2種類に分かれています。
支持杭
支持杭は、硬い地盤が柔らかかったり弱い時に使用され、柱状改良杭や鋼管杭などが多く使用され、硬い地盤まで杭を打設します。
摩擦杭
摩擦杭は、硬い地盤まで杭を打設することが困難な時に利用されます。凹凸のある杭の形状により、杭と土の間の摩擦力により基礎を支えます。
直接基礎
杭基礎と同じくもう一つの代表的な基礎工事が直接基礎です。
上のイラストにもあるように杭などの道具を一切使わず地盤に直接基礎を作ります。
地盤が安定している土地に採用される基礎工事ですので
地盤が良好な状態で無ければ杭基礎を採用することになります。
また、建築する建物が低層の場合に活用します。
さらに直接基礎は、「ベタ基礎」「独立基礎」「布基礎」と細かい種類に分かれています。
ベタ基礎
ベタ基礎は建物の底面すべてに基礎スラブ(スラブとは石・コンクリートなどの厚板。特にコンクリートの床板)を構築しています。
建物の外周や柱の下だけでなく、底部全体を鉄筋コンクリートで支えるので不同沈下を起こしづらくなります。
独立基礎
独立基礎は名前のとおり、基礎が独立している形です。
独立基礎とは、1本ずつの柱の位置に、その柱だけを支えるように単独で設けられた基礎です。
独立した柱の下で、荷重を支えます。
基礎の部分がコンクリートで固めた直方体、四角錐など底が広がった形状(フーチング)をしており、
独立フーチング基礎とも呼ばれます。
フーチングとは地盤の支持力を増すために、
布基礎の底面を逆T字形にするように幅広くした部材です。
底の部分に当たる一の字型の部分をフーチングと呼びます。
独立基礎の採用は、強固な地盤で、荷重の大きくない柱などで、傾斜地に一戸建てを建てる場合やデッキの基礎などに使われます。
布基礎
別名連続フーチング基礎と言います。
鉄筋コンクリートが連続している基礎になります。
まとめ
以上いかがでしたでしょうか。
基本的に地盤調査→基礎工事という順番で基礎は構築されます。
地盤や建築場所によって基礎工事が異なることを把握しておきましょう。
これから家を建てられる方はどんな基礎が使われているのか是非相談してみましょう!