日本国内では全国的に人口が減少しているにもかかわらず、東京の人口は減少どころが、増加しています。もともと東京で暮らしていた夫婦が子育ての為に郊外にマイホームを購入し、子供が独立後に古巣の東京に戻ってくるケース、親の残した郊外の家を相続放棄して都心に家を買うケース度様々です。
2017年に東京都が、都民を対象に行った都民生活に関する世論調査では、61,4パーセントの人が住みやすいと答えているという数字を見ると、この現象には頷けるものがあります。
どちらとも言えないと答えた人の割合は28,6パーセント、住みにくいと答えた人は7,1パーセントでした。さらに、東京に今後もずっと住みたいと思うと答えた人は75%に上りました。この結果を見ると、東京に住んでいる人の多くは、東京から離れて暮らしたくはないと考えていることがわかります。特に生まれた時から東京に住んでいる人にとって、東京は故郷であり、多くの人が掛け替えのない場所であると感じているのではないでしょうか?
ただ、そうだとしても、誰もがいつまでも親の家に住んでいられるわけではありません。結婚し、子供が生まれれば、子育て環境を整えることも考えなくてはならないでしょう。その時に、どのような選択肢があるでしょうか?
都内の一等地に広大な敷地があり、広々とした豪邸を新築できるだけの資金力があれば、東京に家を持つことは難しくありません。しかし、そのような恵まれた環境にある人はそれほど多くはないはずです。限られた予算の中で、都内に家を建てる、都内にマンションを買う、郊外に家を建てるという選択肢の中から、自分たち家族が最も充実して暮らせる方法を選ばなくてはなりません。その中で東京に家を建てることを選ぶ人たちが東京の暮らしに感じている魅力とはどんなことなのでしょう?
東京で暮らす魅力
交通の利便性
交通の利便性は、時間の節約に繋がります。総務省統計局のデータによれば、全国の通勤時間の平均は37分、首都圏での通勤時間は平均59分です。この平均時間には、都内在住の人と東京近郊在住の人が含まれるので、東京郊外の住宅地から都内へ通勤、通学をする場合、1時間以上かかっている人は少なくないと考えられます。ということは毎日約2時間を学校や会社への移動で時間を取られているということになります。土日を休みだとしても、1週間で10時間もの時間が失われてしまいます。夜が遅い仕事の人は、終電に乗り損なってしまえば、数万円のタクシー代がかかることにもなりかねません。
東京都内での生活は、住んでいる区と会社のある区にもよりますが、ラッシュアワーの電車に長時間乗らなくてすむことに加えて、終電を逃してしまい、タクシーに乗ることになってもそれほどの散財にはならない良さがあります。
また、バスの運行が多いのも利便性の良さを高めています。電車や地下鉄ほど時間厳守ではありませんが、あらゆる地域に網の目のように運行路が張り巡らされているので、非常に便利です。
さらに郊外の住宅地では、自転車で日常の買い物はできますが、ホームセンターや飲食店の多くは、車を使わないといけない場所にあります。それに比べると、都内では徒歩圏内に様々な店があることも利便性の良さの一つです。
慣れ親しんだ地域
生まれた時から東京に暮らしている人にとって、東京は慣れ親しんだ土地です。山の手、下町など、居住している区によって町の人々の雰囲気は変わりますが、慣れ親しんだ雰囲気の中で暮らすことは心地良いものです。郊外の住宅地では、新規に移り住んできた人々が多いので、昔からの付き合いがない住宅街も少なくありません。都内での暮らしは、昔なじみのご近所さんがいて、家のすぐそばに美味しい食事ができる店があり、徒歩で買い物もできることに加えて、下町育ちの人にとっては、お祭りや花火も大きな魅力でしょう。
習い事
現代は、どんな地域にも子供向けのカルチャースクールはたくさんあります。しかし、内容が充実しているカルチャースクールばかりではありません。子供に将来を見据えた習い事をさせたい場合、東京は良い教師を見つけやすいという利点があります。郊外の住宅地に住む子供が公立の学校に通いながら、都内で習い事をすれば、時間的なロスが非常に大きくなってしまいます。
また、子供のいない夫婦や、子育てを終えたシニア世代が、習い事を始めたいときにも、通いやすいやすい場所にたくさんの習い事ができる場所があるので、選択肢が豊富です。
郊外の庭付き住宅より都内の狭小住宅
子育て中で共働きの夫婦にとって、生活の快適さの条件の一つは利便性です。通勤に時間がかからなければ、子供と過ごす時間、家族で寛ぐ時間を増やすことができるからです。仕事で遅くなっても、家の近くに買い物ができる商店や、家族で行ける飲食店があればとても助かります。共働きであれば、郊外の庭付き住宅に住んでも、せっかくの庭も手入れをする時間は作れないかもしれません。
確かに郊外に住宅を買うよりも資金は必要で、住宅ローンの返済も多くなると思われます。それに加えて、狭小住宅は、建築費用が普通の住宅よりも嵩んでしまうという問題点があります。その理由は、必要な床面積を確保する為、3階建てにする、周囲を家屋やマンションで囲まれている為、日当たりを確保する為、吹き抜けやスキップフロアを作るなどのケースが多いからです。さらにそのような家では耐震性を確保する為に地盤改良をしたり、地域によっては防火仕様が必要だったりする場合もあります。道路との関係によっては、重機が入らず、職人さんの手作業になり、工期が長くなるということも少なくありません。
しかし、狭小住宅の場合は、固定資産税や都市計画税が低い、築年数が経ったときに、郊外の庭付き住宅に比べて資産価値が維持しやすいという良い面もあります。
シンプルでミニマムな暮らしが狭小住宅で快適にする
せっかく利便性の良い地域に住んでも、家の中が快適でなければ、生活の質は向上しません。狭小住宅で快適に暮らすためには、家の造りが大きく影響します。
一番大切なことは日当たりの確保です。狭さは我慢できても、陽が入らない家での生活は、心と身体の健康を害してしまうからです。どんなに建て込んでいる周辺環境であっても、設計次第で明るい家にできます。吹き抜け、スケルトン階段、トップライト、ハイサイドライトなどを取り入れ、光を採りこむ、スキップフロアを取り入れ、間仕切壁の少ない間取りにし、風と光を採りこむなどの工夫が、明るく過ごしやすい家を実現します。
次に考えたいことは、暮らし方です。利便性の良さと引き換えに無駄をなくす工夫が必要です。生活していく上で必要なもの、本当に大事な物以外は思い切って手放す、そして無駄なものを増やさないというシンプルな暮らし方が必要です。そして手元に残す物を上手に収納する工夫も大切です。収納スペースを細々と分けずに家族で使える収納スペースを作るという方法もあれば、壁面を利用して造り付けの収納スペースを作るという方法もあります。家全体の間取りとの兼ね合いを考えながら、適切な形態と大きさの収納スペースを効率の良い位置に作ることが暮らしやすさに繋がります。
そしてもう一つ大事なことは家の中での動線です。狭小住宅ではどうしても縦に生活空間が伸びてしまうので、家事負担を減らす動線、家族がぶつかり合ってストレスになることを避ける動線を実現する間取りが必要です。
ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。
根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。
敷地の形、道路や周辺の環境に合わせて、充分な太陽の光を採りこめる日当たりの良い家、居心地の良い家をご提案します。
狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。
ご紹介した施工例以外にも狭小住宅の施工例はたくさんございます。ぜひご覧ください。