「思い描いていた理想の家ができあがった」と笑うK様ご夫妻。
しかし、家づくりを託した株式会社ホープスは、「私たちの希望を、すべてそのまま建ててくれたわけではない」という。
K様ご夫妻とホープスは、設計・工事を通じて、真剣なやりとりをとことん繰り返したという。
K様ご夫妻が「楽しかった」という家づくりのプロセスについて、じっくりと振り返っていただいた

窓から桜並木が一望できる開放的なリビング

リビングから桜が見える家がほしい――。
そんな想いから家探しをスタートしたK様ご夫妻。
しかし立地条件や予算などの都合からなかなか目指す土地が見つからなかった。
そして1年が過ぎたころ、ようやく世田谷区下馬の地に希望に合致する土地を見つけた。

その時点でK様ご夫妻の頭の中には、つくりたい家のイメージがかなりはっきりとできあがっていた。
その家を、誰に建ててもらうか。まず最初に訪問したのは、株式会社ホープスだった。

てっきり、間取りや部屋の大きさなどを聞かれると思っていたK様ご夫妻だったが、ホープスで真っ先に聞かれたのは、「家に対して何を求めますか？」「何をするのが楽しいですか？」といったライフスタイルや暮らし方に対することだった。
想定していた家づくりの打ち合わせとは、まったく違う進め方に面食らった、とK様ご夫妻は言う。
しかし同時に、「自分たちの『理想の家』に対する想いは、すべて話せた」という満足感も感じられたことが、印象的だったそうだ。

その後、いくつもの設計会社や建築家、ハウスメーカーなどを当たってみたが、どんなに間取りや部屋の広さの打ち合わせを重ねても、ホープスで感じた「満足感」を得ることはできなかったという。
なかでも、ホープスとの打ち合わせの中で代表の清野が語った「コストをかければ良いものを選べるのはあたりまえ。
そうではなく、限られた予算の中でベストチョイスをすることで決して安っぽくしません」という言葉が決め手となり、「理想の家づくり」を、ホープスに託すことを決断したという。

 

設計に入ってからは、「リビングから桜が見える」「最上階の3階に浴室を設ける」「サーフボードを室内に飾れるようにする」といった希望をK様ご夫妻がホープスにぶつけ、それに対してホープスが答えるやり取りが続いた。

「ホープスさんには、私たちがこうしたいという希望を、そのまま言いなりに設計・施工していくのではなく、『こういう考え方もありますよ』とか『それはこうしたほうが良いかもしれませんよ』という選択肢を提案していただいたりしました。
選択肢を示していただきつつ、最終的には自分たちで選んでいるので納得感を持つことができ、それが『ホープスにお願いして良かった！』という満足感につながりました」とご主人様は語る。

また、奥さまも「ホープスさんは設計と施工を一体でしているからか、現場で『ここはちょっとイメージが違うので、こんなふうにできますか？』と相談したときでも、すぐに意図を汲んでいただき『要望のとおり変えるとこうなります』と、すぐに提案と見積もりを出してくれるなど、非常にテンポよく進めていただきました。
それはちょっとできませんとか、わかりませんとか言われたことは一度もなく、そのフレキシブルな対応がうれしかったですね」と話す。

サーフィンが好きなご主人様は、ご自宅もカリフォルニアモダンのテイストでまとめたいと考えていた。
そのK様邸の玄関に足を踏み入れると、まず目に付くのは右側に広がるスペースだ。「将来的には、サーフボードを飾るオープンスペースにして、お客様のウェイティングスペースなどに活用していきたいと考えているんです」とご主人様が話す。

 

1階を進んだ先にある寝室では、窓の小ささが目に付く。
「朝になったら自然に起きることができるよう、ブラインドやカーテンを付けなくても朝日が眩しくなく外部の人の目も気にならないサイズの窓にしました」

ご主人様が憧れていたという吹き抜け階段を2階へと上っていくと、バルコニーの向こうの桜並木が目に飛び込んでくる。
K様ご夫婦の夢が、まさに実現したリビングダイニングキッチンだ。

「リビングには、全面に窓を設置したかったのですが、準防火地域のため、大きな窓にするにはシャッターをつけるか、高額なビル用サッシを採用しなければなりません。
しかしシャッターは嫌だったし、費用的な負担が大きくなるのも避けたかったので、準防火地域でも可能な、最大の窓を設置して、余ったスペースにももうひとつ窓をつけてもらったんです。
桜の時期には、ソファーに座ったときにまるで絵画を観ているかのような、『ピクチャーウィンドウ』になるでしょう。」とご主人様。
広々としたバルコニーには小さなテーブルを置き、集まった友人たちと花見をしたいとも考えているという。

3階に上がると、浴室がある。バルコニーに面する窓から、空を見上げることができる贅沢なプライベート空間だ。
「向かい側には桜があるし、少し離れたところにある神社の杜の木の葉と木の葉がこすれる音が聞こえます。晴れた日のお風呂は最高ですね」と話すご主人様毎朝、窓を全開にして湯船に浸かるのが日課だという。

 

随所にオンリーワンの工夫が見られる住まい

K様ご夫妻は、カラーの統一感にもこだわった。家を建てる前から、階段は木材、壁面は白、レールや手すりは黒で統一したかったそうだ。

なかでも手すりには、家のテーマでもあるカリフォルニアモダン的なマットブラックを希望していた。
しかし、なかなかピッタリの素材が見つからない。色々探しまわった挙句、最終的にその素材を見つけ出したのは、ご主人様だった。なんと大阪の業者で見つけ、その場で買い付けてしまったそうだ。

一方、リビングでソファーを設置している後ろの壁面は、雰囲気を少し変えるためにグレーの木毛セメント板を採用。
その上には、神奈川県葉山にあるショップで特注したスタンドを設置して、お気に入りのサーフボードを飾っている。

また、奥様こだわりのキッチンでは、奥の壁面をダークグレーのカラーに変えたいと考えていたが、イメージに合うクロスが見つからなかった。
そこで、希望の色を調色して塗装をすることにしたのだが、「せっかくなら、ご自分で塗りませんか？」とホープスの協力も得て、奥さまを中心に、お施主様ご自身で塗装なさった。
黒板塗装なので、メニューやレシピなどをチョークで書いたり消したりすることもできる、と奥様が楽しげに教えてくれた。

こうしたオンリーワンの工夫が、K様邸のいたるところに見ることができる。

「息子は大きくなったら、たぶんこの家を出てひとり立ちするでしょう。そうなると、この家では、多くの時間を私たち夫婦二人で過ごすことになります。この先ずっと、私たちふたりが快適に住み続けられる家であってほしい。そう考えて、この家をつくりました」とK様ご夫妻。
「二人で一緒に作り上げた空間、という想いを感じられるこの家にはとても満足しています」と語っていただいた。

Works ⇒ 桜並木を眺める、こだわりの詰まった、カリフォルニアモダンの家