【Interview repot】3匹の猫と暮らす。バルコニーでくつろぎ、ガレージで遊ぶ、暮らしを楽しむ家
幹線道路から一本入っただけで、東京の下町には、昭和の風情香る懐かしい街並みが広がっていた。角を曲がった瞬間、まぶしいくらいに真っ白な外壁のお宅が目に飛び込んできた。Y様ご夫妻が新築された家だ。
1階には大きなガレージ。そしてリビングは広々としたベランダとともに3階に。
Y様ご夫妻は、どんな暮らしを思い描いてこの家をお建てになったのか? 今回はバーベキューを楽しみながら、リラックスした雰囲気のなかでY様ご夫妻にお話をうかがった。
< 想像もしなかった3階リビング案>
—こちらのお宅は、1階に広々としたガレージ、2階に寝室にバスルーム、3階がリビングとバルコニーという間取りになっていて、今私たちは、3階のバルコニーでバーベキューを楽しませていただいています。
Y様はお友達と一緒にわいわい楽しまれることも多いそうですが、そんなときにもこのバルコニーも活かせるように、3階リビングを希望されたのですか?
(ご主人様)「いや、私たちの中にリビングを3階にしようというアイデアはまったくなかったんですよ。
ホープスさんの提案のなかでもいちばんびっくりしたのが、この3階リビング、バルコニーという提案でしたね。
最初に聞いたときは「ちょっとどうだろう?」と懐疑的だったのですが、ホープスさんの説明を聞いているうちにだんだん『おー!なるほどね!』となって、すぐに3階リビングもありだな、と思うようになりました。」
(奥様)「以前住んでいた3階建ての家では、2階がリビングで、3階のさらに上にルーフバルコニーがあったんです。これだと、2階のLDKから屋上まで、食べ物をもって階段で2フロア分を行き来することになって、実は結構大変だったんですよ。
私たちもこれから歳をとるし、毎日の買い物を2フロア分、3階のキッチンまでもって上がるも大変かな?とか、お客様が来た時に3階まで上がっていただくのも申し訳ないな、とか、ホープスさんの提案は、かなり想定外でしたね(笑)。
でも打ち合わせの時に『3階のバルコニーからなら、隅田川の花火を楽しめますよ!』と言われて、それはいいとテンションが上がりまして。徐々に、3階リビング・バルコニーもありかな?と思うようになっていきました。」
—実際にお住まいになってみて、いかがでしたか?
(ご主人様)「会社から帰ってきて、2階で荷物を置いて着替えてから3階に上がる。動線が実にスムーズで、不便は何もないですね」
(奥様)「以前の家でも、友達が来た時にルーフバルコニーを使うのが好きだったんです。新居に引っ越してきてからは、3階に上がってきた友人たちが、バルコニーも含めてすごい抜け感があることにびっくりしてくれるんです。その驚いた顔を見るのが楽しみで(笑)
友達がいないときも、買ってきたパンとワインをバルコニーに持ち出して、オープンカフェ気分で食事したり、色々楽しんでいるんですよ」
(ホープス代表・清野)「狭小3階建てが多い弊社ですが、3階リビングをご提案するのはそのうちの1割あるかないか、です。3階にリビングを持ってくることで、住まいが圧倒的に魅力的になる、と自信をもっておすすめできるときにだけ、ご提案しています。
今回のY様邸では、リビングとバルコニーをフラットにつなげることで、思い切りバルコニーを楽しんでいただけるようになること、そして何より、そのバルコニーから隅田川の花火大会を楽しめるんじゃないか、ということで、あえてご提案しました。
喜んでいただけているようで、なによりです(笑)」
< 猫の居場所とバイクの作業場>
—3階リビングはホープスからの提案だったということですが、Y様から希望されたことは何かありましたか?
(奥様)「人見知りの猫が3匹いるんですが、猫の居場所をたくさん作ってほしいとお願いしました。細かい点でも、階段で猫が滑らないようにしてほしいとか、玄関から猫が飛び出さないような工夫がほしい、ですとか、いろいろとお願いしました。」
(ご主人様)「僕はバイクが大好きで、レースにも挑戦しています。愛車を保管して整備もできるスペースは絶対に欲しかったんですよ。バイクをいじっていると、どうしてもパーツや部品が増えていってしまうので、その保管場所も用意してほしいとお願いしました」
—そのご希望を受けてできたのが、あのキャットウォークや、1階のガレージなんですね?
(奥様)「そうです。リビングと、寝室にもキャットウォークをつくってもらっています。階段も希望通り滑りにくいコルク貼りにしていただきましたし、玄関の中には、猫が脱走しないように格子の引き戸を作っていただきました。この格子戸が素敵なので、とても気に入っています」
(ご主人様)「玄関の正面は大きなガラスになっていて、帰ってくると、まず最初にバイクが目に入る。これはいいですね(笑)。色々収納も工夫してもらっていて、ガレージの一番奥にパイプが2本かかっていたでしょう?あそこにはタイヤを置こうと思ってるんですよ。作業スペースもたっぷりありますし、整備したいときいつでも作業できるっていうのは、いいですね」
< 工事を延期してでも、後悔しないための間取り変更を>
—Y様は、工事に入る直前になって、2階の間取りを大幅に変更をされた、とうかがいました。確認申請も出し直しになり、お引渡の時期も遅れたということですが、そこまでしてでも変更なさりたかったのは、どういった点だったのでしょうか?
(奥様)「変更したいと言ったのは私です(苦笑)。
家を建てようと思いたって、いろいろな会社を調べて、お話しを聞いて、ホープスさんに決めてからも、いろいろ考えたり悩んだりしながら、やっと最終段階までたどり着いたのですが・・・・。そこまできて、『あれ?ゲストルームはやっぱりいらないんじゃ?』と思ってしまったんですよ。
工事直前の時期だったので、もう変更は無理かもしれない、とも思ったのですが、後悔するのはいやだったので、思い切って、ゲストルームのあった2階の間取り変更をホープスさんにお願いしました。」
(ホープス)「今回に限らず、お客様からの変更のご希望があれば、確認申請が下りた後でも、できるかぎり対応するようにしていますが、お金と時間をかけてでも、申請を出しなおしてでも間取りを変えたいとおっしゃるお客様は初めてでした(笑)。
しかし、家ができあがった時に、お施主様が『ああすればよかった』と後悔するような家には絶対にしたくはありません。そこで、奥様の意を汲んで、2階の間取り変更と確認申請の出し直しをさせていただきました。
結果として、2階の間取りはほぼ原形をとどめないくらい変わりましたね。客間をなくして、翻訳家でいらっしゃる奥様の書斎をつくり、寝室や水周りの位置も移動して、2階のベランダはとりやめました。」
(奥様)「ホープスさんはすごく誠実に対応してくれて、とても感謝しています。
ただ、2階の間取りをどう変えるか、ということばかりに頭がいっちゃって、本当は大切なはずの、日当たりのことに十分思いが至っていなかったな、と反省しています。もともとホープスさんが提案してくださっていた間取りの方が、きっと陽当たりはよかったですよね?」
(ホープス)「そこは私たちも、奥様のご希望を実現することだけを考えすぎてしまった、と反省しています。私たちはプロですから、『奥さんこの間取りにすると、陽当たりが悪くなってしまいますよ。こうしたほうがよいのではないですか?』と、さらによい提案ができなければいけなかった。もっとレベルアップしないといけませんね。」
(ご主人様)「とはいえ、あのとき間取りの変更をしたから、この納得感もあるわけです。何も変えずに、後悔を抱え続けているより、ずっといい。
変更をお願いしたとき、いろいろやりとりをするなかで、ホープス代表の清野さんが、『もう、徹底的にやりきりましょう』と言ってくれた。すごくよく覚えていますよ。」
—ホープスとの家づくりを振り返って、いかがでしたか?
(ご主人様)「楽しかったねー」
(奥様)「楽しかった! 住んでいても楽しいし(笑)」
(ご主人様)「僕は、家作りはもちろん、物作りでも何でも、いちばん重要なのは、“人”だと思うんです。レストランや居酒屋に行っても、対応してくれる人がダメだったらいくら美味しくてもダメ。
ホープスは、とにかく対応してくれた人が良かった。ヤンチャな不良オヤジ(と、代表の清野を見るY様)がいて、寡黙なエンジニアがいて、バランスがすごく良いいなあと思っていました。
家は、竣工したとき100%完全な家になっているよりも、いろんな余地があった方が楽しい。自分たちも参加して、時間をかけて作っていきたい。そんな思いを汲んでいただいた家になったなと思っています。これからも、ホープスさんにも相談しながら、時代や私たちの年齢にあわせて、変えられるところ、手を入れられるところをいじっていきたいですね。」
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