狭小住宅で失敗しないためには?失敗例と対策について詳しく解説します!

狭小住宅をお考えの方はいませんか。
多くの方が広い家に住みたいとお考えですが、予算や敷地面積の関係で狭小住宅に住む方もいるでしょう。
狭小住宅でできるだけ快適に過ごすためには注意点がいくつかあります。
よって今回は、狭小住宅の失敗例と対策について詳しく解説します。

□狭小住宅の基礎知識について


狭小住宅とはそもそもどのような住宅なのでしょうか。

文字通り狭くて小さい住宅ですが、だいたい15坪以下の住宅が狭小住宅と呼ばれます。
日本の戸建ての平均的な住宅が35~40坪程度なので、狭小住宅はその半分以下の敷地面積ということになります。

なぜ狭小住宅という言葉があるか

日本には狭小住宅が比較的多い国だからです。
他の国では土地が広かったり住宅が少なかったりしてわざわざ狭い家を建てる必要はないでしょう。

日本列島は周りが海で囲まれており山脈に沿って形成されているため、全体的に見るとあまり住宅を建てるのに適した土地では
ありません。
日本で住宅が建てられる土地は全体の30%もないと言われているほどです。

日本は人口が多く、産業が発達しており都市部に住宅が集中しやすい傾向にあるため、住宅を建てるための土地は年々減少しています。
大都市の住宅ほど敷地面積が狭くなってしまうのはそのためです。
通常なら1つの住宅を建てる敷地面積に2つ3つの住宅を建てようとするため、狭小住宅が増えてしまいます。

また限られた土地にできるだけたくさんの住宅を建てようとすると、必ずしも四角形の土地になるとは限りません。
土地に余裕があれば真四角の土地にできますが、土地に限りがあると、どうしてもいびつな形の土地ができてしまいます。
都市部で細長い建物や三角の建物を見ることもあるでしょうが、これらも土地が狭いことと関係しています。

一方で狭小住宅には費用を抑えられるという利点があるため、狭小住宅を選ぶ方もおられます。
土地が狭い日本だからこそ、狭小住宅で快適に過ごすためのノウハウを持つ必要があるでしょう。

□狭小住宅のよくある失敗例とは?


狭小住宅は敷地面積が狭いことで失敗例もいくつかあります。
よくある失敗例を6つ見ていきましょう。

【失敗例1】道路との距離が近いこと

狭小住宅と道路の近さには関係なさそうに見えますが、実は狭小住宅は道路沿いギリギリに建てられるケースが多いです。
道路に囲まれた空き地にできるだけたくさんの住宅を建てようとすると、どうしても道路ギリギリに建てられる狭小住宅ができ
てしまうのは明白でしょう。
道路が近すぎて車の騒音に悩まされたり、子どもの飛び出しが心配だったりして、後悔する方もいらっしゃいます。

【失敗例2】お隣さんとの距離が近いこと

1つ目の理由とよく似ていますが、狭小住宅はやはりお隣さんとの距離も近くなりがちです。
なかには隣の家と数センチしか離れていないという家もたくさん存在します。
お隣さんとの距離が近いと騒音被害に悩まされるだけでなく、こちらが迷惑をかけていないか心配になってしまう方もおられる
でしょう。
距離が近いということはそれだけ顔を合わせる機会も増えるため、ご近所との付き合いが苦手な方は注意が必要です。

【失敗例3】自転車スペースが狭いこと

そもそも自転車を置くスペースがないという狭小住宅もたくさん存在します。
狭小住宅はただでさえ敷地面積が狭いのに、自転車を置くためのスペースを作る余裕はあまり残っていないでしょう。
例えば都市部の場合車を所有していない方も多く、メインの移動手段が自転車の方も大勢いらっしゃいます。
また、お子さんがいる場合は学校まで自転車で通う方もおられるでしょう。

そうなると家族の人数分の自転車を駐輪するスペースを確保しなくてはなりません。
有料の自転車置き場もありますが、家から遠かったり毎月の駐輪費用が高額だったりする場合があるため、どちらが良いかよく考える必要があるでしょう。

【失敗例4】夏場がとにかく暑いこと

狭小住宅は住宅が密集しているため、風通しが悪い場合が多いです。
また都市部などはその都市全体が熱気に覆われるため、当然住宅の室温も高くなります。
広い家は窓を開けて風通しを良くできますが、狭い家はエアコンをつけっぱなしにして過ごすことになるでしょう。

【失敗例5】日当たりが悪いこと

狭小住宅では建物同士の距離が近いため、日当たりが悪い場合が多いです。
日当たりが悪いと、冬に寒いだけでなく精神的にも良くありません。
また、洗濯物が乾きにくいという欠点もあります。
ただしすべての狭小住宅の日当たりが悪いというわけでないため、条件次第では日当たりの良い狭小住宅も見つかるでしょう。

【失敗例6】脱衣所や洗面所が狭いこと

狭小住宅では敷地面積が狭いため、重要度が低い部分から削られていきます。
その際削られやすいのが脱衣所や洗面所です。

狭小住宅の脱衣所や洗面所は一人がギリギリ使用できるスペースのみ確保されている場合が多く、二人で使用したり、体が大き
な方が使用したりすると不便に感じることも多いでしょう。
特に朝の支度で洗面所の取り合いになるということは結構多いようです。

□狭小住宅の注意点について


狭小住宅を建てることに決めたけど、できるだけ住居スペースを広く取ろうとお考えの方はいらっしゃると思います。
狭小住宅の注意点を3つ見ていきましょう。

1、防火地域

狭小住宅では敷地面積が狭い代わりに3階建てにしようという方もたくさんおられます。
防火地域では3階建て以上の木造住宅を建てることはできません。

2、建ぺい率

建ぺい率とは敷地面積に占める建物の割合のことを指します。
いくら敷地面積が狭いからといって、建物を敷地面積いっぱいまで建てることはできません。

3、斜線制限

斜線制限とは建物の高さ制限のことを指します。
日当たりや風通しを良くしたいからといって、建物を規定以上まで高くすることはできません。

□狭小住宅を広く見せるための方法とは?


狭小住宅だとしても、できるだけ広く見せたいですよね。
狭小住宅を広く見せる方法として、仕切りの数を減らすことが挙げられます。
仕切りが多いとそれだけで圧迫感が生まれてしまうため、プライバシーを確保できる最低限にとどめておくと良いでしょう。

また廊下を狭くしてスペースを広く取る方もいらっしゃいますが、いっそのこと廊下を減らすことを検討するのもおすすめで
す。
廊下を減らすことで生活動線がシンプルなり、家事が楽になることもあります。

どうしても広くスペースを取りたい場合は地下室も作ることもおすすめです。
地下室に物置スペースを確保することで生活スペースの収納が減り、スッキリします。
また地下室は防音室としても使えるため、狭小住宅ではやりにくい楽器の練習もできるでしょう。

□狭小住宅に強い会社を選ぶことが大切!


狭小住宅は様々な注意点があり、通常の広さの住宅と比べて失敗してしまうことも多いです。
そのため狭小住宅に慣れていて、実績のある会社を選ぶことが大切になります。
当社は狭小住宅にも多くの実績があり、アフターフォローも充実しているため安心してご利用いただけます。

□まとめ

今回は狭小住宅の失敗例と対策について詳しく解説しました。
狭小住宅には様々な注意点がありますが、あらかじめわかっていれば対策が立てられるため検討してみてはいかがでしょうか。
狭小住宅についてわからないことがありましたら、ぜひ当社にご相談ください。

 

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Works(株)ホープスの建築実例

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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