ここ数年、日本にも吹き抜けのある住宅が増えてきました。吹き抜けを作ると、空間が広々とし、設計によっては非常に洗練された雰囲気の部屋が実現します。

吹き抜けや吹き抜けと組み合わせた階段のある広いホールというと、映画に出てくるような大邸宅を思い描く方も多いのではないかと思います。

でも実は、狭小住宅との相性もとても良いのが吹き抜けやリビング階段です。

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吹き抜けやリビング階段が狭小住宅を快適にする理由

狭小住宅は、都市部の住宅が建て込んでいる敷地に建てられることの多い住宅です。したがって、狭く陽当たりの悪い家になりやすい条件が揃っています。

その悪条件を克服する為に、狭小住宅では吹き抜けやリビング階段を取り入れることが多いのです。

クオリティの高い設計と確実な施工技術が伴う吹き抜けやリビング階段は、狭小敷地、狭小住宅の持つ悪条件を克服し、明るく広々した家にできます。

陽当たりの良さ

 

 

 

 

 

 

郊外の広々とした住宅地であれば、家のどの方向からも十分に採光できるかもしれません。そのような家では陽当たりを心配することがありませんが、狭小敷地では陽当たりの確保は難しい問題です。

朝から夕方まで、常に薄暗い家になってしまうリスクが非常に高いからです。

家の中のどの部屋も日常的に薄暗く、晴れている日にも照明が必要な状態が何年も続けば、気持ちも滅入ってしまうでしょう。それに何より健康に良くありません。具体的に、日当たりの悪さが健康や家計に与える影響を確認しておきましょう。

*睡眠

私たち人間は朝日を浴びると、メラトニンという脳から分泌されているホルモンの分泌が止まります。そして再度メラトニンが分泌し始める14〜16時間には、メラトニンの働きで体が睡眠をとる状態になり、眠くなります。もし朝日を浴びなければ、このリズムが乱れ、睡眠障害になってしまう恐れがあります。睡眠のリズムが乱れれば、生活のリズムそのものが崩れ、集中力を失ったり、体内の循環が悪くなって体調が悪くなったりする恐れもあります。また、メラトニンには、細胞の新陳代謝を促す働き、疲労を回復する働きがあるので、私たちの健康には欠かせないホルモンの一つです。

*室内環境

太陽の光には乾燥と殺菌という働きがありますが、陽当たりが悪いと、湿度の高い室内環境になってしまいます。その結果、カビが生えやすくなり、そのカビを餌にしてダニも繁殖します。カビは真菌症などの皮膚の感染症を、カビの胞子やダニは、アレルゲンとなって気管支ぜんそくや鼻炎、アトピー性皮膚炎などを引き起こす恐れがあります。

*心の健康

朝起きても室内が暗い、日中も暗いという環境の中で過ごしていると、精神的に落ち込み、抑うつ状態になってしまう恐れがあります。

*光熱費

陽当たりの悪い家では、1日中照明をつけていなくてはならない為に電気代が嵩みます。また、冬場は家の中が冷えやすく、灯油代や電気代が嵩みます。新築の際に、陽当りが悪くなることを覚悟して全室暖房にしたお宅が、冬場高額な光熱費に悩まされるというケースもあります。

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風通しの良さと開放感のある空間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

部屋の広さに制限のある狭小住宅では、縦の空間を広げることで開放感を作り出せます。その具体的な方法が吹き抜けや抜き抜けと組み合わせる階段、大開口窓、トップライト、ハイサイドライトです。

この組み合わせ方によって、広々とした空間を演出すると同時に、風通しの良さも確保できます。

家族の気配が感じられる

1階と2階が繋がるので、常に家族の気配を感じられます。子供が小さいうちは、お母さんが家事をしながら子供を見守れ、子供が成長し、家族との会話が減るような時期になっても、子供の様子を感じ取れます。

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吹き抜けや吹き抜けと組み合わせる窓を取り入れる時に考えておかなくてはならないこと

 

 

 

 

 

 

洗練された雰囲気、明るく開放感のある空間を想像すると、夢が膨らみます。しかし、実際に住み始めた時に、こんなはずではなかったと後悔することが無いよう、いくつかの点について確認しておきましょう。

*冬は寒い

吹抜けがあると、陽射しの暖かさは取り入れられますが、暖房の暖かい空気は上へ逃げてしまます。その為、基本的には、気密性、断熱性の高い家でなければ、室内の温度維持が難しくなる恐れがあります。逃げ出してしまう家の中の暖かさの半分以上は、窓から出ていくので、窓の断熱性は非常に大切です。

窓の断熱以外の対策としてシーリングファンをつけて空気をかき混ぜる、日中は開けておき、陽が沈んだら閉められるような1階と2階を区切るカーテンやロールスクリーンを設置しておくなどの工夫が必要です。

*夏は暑い

吹き抜けと組み合わせる窓の位置や大きさによっては、夏場冷房の効きにくい家になってしまう恐れがあります。窓の位置や大きさ、遮熱、断熱効果のある窓ガラスなど、暑さを抑える工夫が必要です。

*プライバシーが守れない

吹き抜けと組み合わせる窓の位置や大きさによっては、室内が隣家や道路からの視線にさらされてしまう恐れがあります。敷地が広ければ、背の高い樹木を植えるなどの解決方法がありますが、狭小敷地の場合、周辺の環境や家の向きを考慮して、吹き抜けと窓の位置、窓の大きさを決めることが大切です。

*においと音

階下の部屋と階上の部屋が繋がると、においや音も行き来しやすくなってしまいます。調理のにおいが階上の部屋に流れていく、リビングの話し声が寝室に伝わるので子供が寝てからは音を立てないように気を使う、反対にお客様がいらしている時に、階上の子供の声が気になるなどのトラブルがおこる可能性があります。

キッチンの位置、キッチンのタイプ、換気扇の種類と位置によって、においの流れ方は変わります。また、消臭機能の付いたクロスや建材も選択肢の一つです。

音の問題は、通路や収納があると、かなり軽減されますので、間取りの工夫が大切です。

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快適で安全な吹き抜けのある家

 

 

 

 

 

 

吹き抜けはセンスの良さを感じさせるおしゃれな雰囲気を作り、室内を明るく開放的に見せるので、多くの人は吹き抜けのある家の暮らしを楽しんでいらっしゃいます。

しかし、吹き抜けのある家を建てた人の中には、「こんなはずではなかった…。」と後悔している人もいらっしゃるのは現実です。

家は満足がいかなかったからといって、気軽に建替えたり、買い替えたりはできません。必ず満足できる吹き抜けのある家にしなくてはなりません。そして満足できる吹き抜けのある家にする要は、設計と建築技術です。

吹き抜けの家では、洗練された見た目の良さに加えて、室内環境の調えやすさ、暮らしやすさが実現する設計が重要な要です。

そしてもう一つの要は、縦に長い空間と大開口を持つ木造建築であっても、どんな地震にも耐えられる構造の家を建てる技術です。

吹き抜けのある家の完成度には、設計力と建築技術のグレードが大きな影響を与えます。

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アメリカン好き狭小住宅

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

約10坪のコンパクトな土地に、広さも、高さも、敷地のキャパシティーを最大限に活用した住宅です。

 

 

 

 

 

 

実際の面積以上の広がりと明るさを感じさせる吹き抜け

 

 

 

 

 

「SE構法」のメリットを生かした、壁の無い開放的な空間と大開口窓

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狭小ガレージの家

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大きな建物が建ってゆく環境のなかでいかに採光と開放感を確保してゆくかをテーマにした家です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明るさと開放感のある空間を実現したハイサイド開口

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軽さとデザイン性のある鉄骨階段

こちらもどうぞご覧ください。↓ 

HOPEsが施工した吹き抜けのある家の作品集

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HOPEsの狭小住宅への思い

 

 

 

 

 

 

ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。
根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

陽当たりが悪い家になりそうな敷地であっても、採光しやすい住環境を作る間取りとアイディアをご提案します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。

ご紹介した施工例以外にも吹き抜けのある家の施工例はたくさんございます。ぜひご覧ください。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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