自宅の玄関は、住まいの顔とも言える大切な空間です。
特に、玄関ホールは、訪れた人に最初の印象を与える場所であり、家全体の雰囲気を左右する重要なエリアと言えるでしょう。
美意識の高い人ほど、この玄関ホールのデザインにこだわりを持っているものです。
玄関ホールを上手にコーディネートすることで、家全体の印象を格段に向上させることができるのです。

本記事では、玄関ホールのデザインによる印象向上と機能性の向上について、詳しく解説していきます。
玄関ホールを有効活用し、素敵な住空間を作るためのヒントが満載ですので、ぜひ参考にしてみてください。

□玄関ホールとは?

玄関ホールとは、玄関と室内空間をつなぐ重要な場所です。
玄関で靴を脱いだ後、リビングや個室へと向かう途中の空間が、玄関ホールに当たります。
つまり、家に入ってすぐの場所であり、住まいの第一印象を決定づける大切なエリアなのです。

玄関ホールの広さやデザインによって、家全体の雰囲気は大きく変わってきます。
ここを上手に演出することで、訪れた人を温かく迎え入れる気持ちを表現したり、家族のお気に入りの空間にしたりすることができるのです。

1: 外観や内装との調和を図る
玄関ホールのデザインを考える上で重要なのは、家の外観や内装との調和です。
玄関を開けた瞬間に、外観とのギャップを感じさせないよう、全体の雰囲気を統一することが大切です。

外観がモダンな印象であれば、玄関ホールもモダンな雰囲気に。
ナチュラルテイストの家なら、玄関ホールにも自然素材を取り入れるなど、トータルでコーディネートするように心がけましょう。

2: 開放感のある空間を演出する
玄関ホールを広々と感じさせるには、開放感が欠かせません。
天井を高くしたり、吹き抜けを設けたりするなど、解放感をもたらす工夫が効果的です。

間口が狭くても、奥行きを充分に取ることで、圧迫感のない玄関ホールを実現できます。
ただし、あまり広くし過ぎると、掃除がしにくくなったり、冷暖房の効率が下がったりするデメリットもあるので注意が必要です。

3: アートや鏡で空間を彩る
玄関ホールをおしゃれに演出するには、アート作品や鏡を取り入れるのもおすすめです。
壁にお気に入りの絵画を飾ったり、大きな鏡を設置したりすることで、玄関ホールがグッと洗練された印象になります。

また、壁にニッチを設けて、オブジェや花瓶を飾るのも素敵です。
玄関ホールならではのディスプレイを楽しむことで、家族や訪れた人を楽しませることができるでしょう。

□理想的な玄関ホールのサイズと機能

玄関ホールは、家族のライフスタイルに合わせた広さと機能性が求められます。
ここでは、玄関ホールの理想的なサイズや収納スペースの設計方法について解説します。

1: 家族構成に合わせた広さを確保
玄関ホールの広さは、家族構成やライフステージに合わせて検討することが大切です。
おおまかな目安としては、玄関ホール、玄関土間、収納スペースを合わせて3畳程度が理想と言われています。

ただし、小さな子供がいる家庭では、ベビーカーや三輪車の置き場としてもう少し広めのスペースが必要かもしれません。
反対に、ワンルームマンションなどの狭小住宅では、1畳程度でも工夫次第で充分な玄関ホールが実現できます。

2: 効果的な収納スペースを設ける
限られたスペースを有効活用するには、収納力の高い玄関収納が不可欠です。
単に靴だけを収納するのではなく、傘やベビーカー、アウトドア用品など、玄関周りで必要になるものをしっかりと収納できるよう計画しましょう。

デッドスペースを活用した靴箱の設置や、壁面を利用した可動棚の設置など、様々なアイデアを駆使して、効率的な収納を実現することが大切です。
収納扉に鏡を取り付ければ、身だしなみチェックにも便利です。

3: ホールの天井高を意識する
玄関ホールの天井高は、開放感に大きく影響します。
一般的な高さは240cm程度ですが、もう少し高さを出すことで、より広々とした印象を与えることができます。

吹き抜けにすれば、さらに開放的な空間が生まれます。
ただし、あまり高くし過ぎると、掃除や照明の取り替えが大変になるので、生活しやすさとのバランスを考えることが重要です。

□玄関ホールデザインの注意点

おしゃれな玄関ホールを作る上で、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
利便性や安全性を十分に考慮し、デザイン性と機能性を両立させることが大切です。

1: バリアフリーへの配慮
玄関ホールは、家族の誰もが安全に通行できるよう、バリアフリーに配慮することが重要です。
特にご高齢の方や小さなお子様のいるご家庭では、段差をなくしたり、手すりを設置したりするなど、配慮が必要不可欠です。

車いすでの移動がスムーズにできるよう、幅や動線にも気を配りましょう。
安全性を確保することで、家族みんなが安心して暮らせる玄関ホールになるはずです。

2: 生活スタイルに合わせた収納設計
先にも述べたように、玄関ホールの収納は、生活スタイルに合わせて無理のない範囲で設計することが大切です。
今は使っていなくても、将来的に必要になるかもしれないものまで視野に入れて、ある程度余裕を持った収納スペースを確保しておくと安心です。

ただし、収納量を確保するために玄関ホールを広げすぎると、他の部屋が手狭になってしまう可能性もあります。
プランニングの段階で、トータルでバランスを考えることが重要です。

3: 明るさへのこだわり
夜の明るさは、玄関ホールの雰囲気を大きく左右します。
ペンダントライトやダウンライトをバランス良く配置し、程よい明るさを確保することが大切です。

間接照明を組み合わせれば、おしゃれな雰囲気も演出できます。
昼夜を問わず、明るく温かみのある玄関ホールを目指すことが、住まいの第一印象をよりよいものにしてくれるでしょう。

4: 統一感のあるコーディネート
玄関ホールは、住まい全体の雰囲気に合わせてコーディネートすることが重要です。
壁や床の素材、照明器具やインテリア小物に至るまで、トータルで統一感を持たせることで、洗練された印象を与えることができます。

玄関ホールだけが浮いた存在にならないよう、住まい全体の流れを意識してデザインすることが大切だと言えるでしょう。

□まとめ

玄関ホールは、住まいの顔となる大切な空間です。
様々なことを紹介しましたので、何か質問等ありましたら、いつでも当社までご連絡ください。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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