限られた空間の中で快適に暮らすための工夫の一つは、使いやすいバスルームです。使いやすく快適なバスルームにする為のポイントはいくつかありますが、始めに狭小住宅でのバスルームの実例をご紹介します。
HOPEsが創った狭小住宅のバスルーム
木骨フレームの家
コンクリート打ちっぱなしのグレーの壁面と白いバスタブ、洗面ボールの組み合わせがすっきりしたスタイリッシュなバスルームです。高い位置についた場度が室内に明かりを取り込みつつ、プライバシーを確保しています。
狭小ガレージの家
大判のタイルを使った浴室、天然木とセラミックの組み合わせが美しい洗面スペースが組み合わされたバスルームです。
風と光にみたされた居心地のいい家
バスルーム、洗面、トイレが一体となったタイプで、シンプルで広々とした空間のバスルームです。
スキップフロアでつながるリビングダイニングのある家
バスルーム、洗面、トイレが一体となったタイプで、優しく甘い雰囲気のあるバスルームです。
脱衣所の作り付けの棚
アメリカン好き狭小住宅
バスルームと洗面スペースがそれぞれ独立しているタイプです。
生活動線から考える使いやすいバスルームの位置
バスルームの位置を決める時に、考えなくてはならないこと
バスルームの位置を決める時に、考えなくてはならないことは主に3つあります。
生活動線・家事動線を損なわない位置にする
朝起きて、身支度をして出かけるまでの移動、帰宅してから入浴、食事などを済ませ、就寝までの移動に使われる生活動線は、スムーズな移動ができるほど、暮らしやすさに繋がります。
食事の支度と後片付け、洗濯、アイロンかけ、ゴミ出しなどの家事をする為の家事動線は、移動がスムーズであることに加えて、生活動線に邪魔されないことが、家事の負担を減らし、暮らしやすさにつながります。
洗面やトイレと一体になっているバスルームでトイレがそこしかない場合には、家族の生活動線に、脱衣所に洗濯機が設置してあるバスルームは、家事動線に影響を与えます。
例えば、洗面所やトイレと一体になっているバスルームが家事動線の途中にあれば、朝や夕方の忙しい時間帯には、混雑してしまいます。さらに来客がトイレを使うこともあるので、来客中には家族が、洗面所やトイレを使えないという事態も起こります。
バスルームの脱衣所に洗濯機を設置してある場合、そこから洗濯物を干すベランダが遠ければ、家事の負担が増大します。
反対に、生活動線と家事動線が切り離されていれば、お互いを邪魔することなく朝の身支度や、夕方の食事の支度ができます。
また、バスルームとキッチンや家事室が近ければ、洗濯しながら朝食の支度をする、取り込んだ洗濯済みのタオルを脱衣所の棚に収納するというようなことも楽にできます。
日当たり
バスルームは、湿度がこもりやすい場所ですので、日当たりが悪いとカビが生えてしまいます。カビが生えやすいバスルームは、家事負担を増大させますし、家族の健康にも悪影響を与えます。24時間換気、強力換気など換気機能を備え付けることに加えて、1日のうちに少しでも日が当たる場所に設置することが理想的です。
周囲からの目線
バスルームの失敗例として意外によく聞かれるのが、住み始めて初めて気がついた周囲からの視線です。バスルームの窓が隣家や道路に面している場合、曇りガラスであるとは言え、人影が見えてしまうことが気になるのです。特に狭小敷地で隣家との距離が短い場合、夏場お風呂の窓を開けて入浴すると、シャワーの音が隣家に響いてしまうこともあります。
理想的なバスルームの位置とは?
生活動線から切り離されている、換気しやすい、周囲からの目線が気にならない この3つの条件を備えた位置として考えると、2階にバスルームを設置するという選択肢が出てきます。特に狭小住宅の場合、1階にできるだけ広々としたリビングダイニングをと考えると、面積的に、広々としたバスルームを作れなくなるという問題も解決します。バスルームを2階にした分、浮いたスペースで勝手口のそばにキッチンに直結するパントリーを設ければ、家事動線がより快適になり、食品も十分に収納できます。
2階にバスルームを設置するメリット
洗濯→ベランダ→クローゼットが同じフロアにあるので、家事負担が軽減する
1階で洗濯し、濡れて重い洗濯物を持って階段を上がり、ベランダに干す作業は毎日のことなので大変です。家族が多ければ、家事負担はより大きくなってしまいます。
子供部屋、寝室から近い
入浴後の着替えの準備が楽にできます。特に乳幼児がいるご家庭では、入浴の準備、入浴後の寝かしつけの為に、何度も階段を上り下りする必要が無くなります。また、就寝後のトイレも同じフロアにあれば、行きやすくなります。
生活動線と家事動線がぶつからない
朝や夕方の忙しい時間帯に、主婦は1階で食事の支度、夫や子供達は2階で洗面、トイレ、身支度ができるので、お互いに干渉しあうことが無くなります。
日当たりと換気
2階にバスルームを設置すると、たとえ北側を向いていたとしても、まったく日が当たらないことにはならずに済み、浴室内を乾燥させられます。また、1階にバスルームがある場合、格子がついていても、外出時や夜間は不用心なので、締め切ることが多いと思います。しかし、2階であれば、気候の良い季節であれば、1日中開けておくことができます。
周囲からの視線
道路や隣家の2階から見下ろされる視線が無くなります。もちろん、隣家の2階の窓と直面していれば、視線は気になりますから、2階であればどの位置でも大丈夫というわけにはいきませんが、1階よりは気になる視線が減ります。
2階にバスルームを設置するデメリット
施工費用が割高になる 2階にバスルームを設置した場合、水漏れがあると、1階のバスルームの水漏れより深刻な被害を受けてしまう恐れがあります。その為、1階のバスルームよりもより綿密な防水工事が必要となる為、施工費用が割高になってしまいます。
下の階に音が響く バスルームやトイレの音が下の階に響きます。その為、リビングダイニングの真上に設置しないような間取りを考える必要があります。家族の生活の時間帯、バスルームと一緒のトイレ以外のトイレが1階にも別にあるなど、条件によってはこの問題が気にならない場合もあります。
形態から考える使いやすいバスルーム
バスルームの位置を決める上で条件が異なってくるのがバスルームの形態です。それに加えて、他に独立したトイレや洗面所がある場合、ない場合という条件によっても、使いやすさが変わってきます。
タイプ別バスルーム
バスルーム、脱衣所、洗面所、トイレが全て独立している
プライバシーが保ちやすく、お客様にも洗面所やトイレを使ってもらえます。
バスルーム、脱衣所だけが組み合わされていて、洗面とトイレはそれぞれ独立している
脱衣所に洗濯機が設置してある場合は、お客様にも洗面所やトイレを使ってもらえます。
バスルーム、脱衣所、洗面所、トイレが全てまとまっている
入浴中に他の家族がトイレや洗面所を使いにくい、お客様には使ってもらいにくいという難点があります。しかし、他の場所に独立したトイレや洗面所があれば、家族専用のプライベートスペースとして使えるので、問題ありません。ご夫婦だけの暮らしで、気を使う来客がないのであれば、他に独立したトイレがなくても、不便はないでしょう。
HOPEsの建てる快適な家
暮らしやすい住居には、使いやすいバスルームが必要です。
日本人のほとんどはお風呂が大好きです。そして毎日入浴します。したがって、バスルームはなくてはならない場所です。清潔な身体、循環の良い健康な身体を保つ場であり、くつろぎの場、癒しの場でもあります。
居心地よく入浴できる環境と、デザインや色など、自分の好みに合った雰囲気は、入浴の時間をより良いものにします。
ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしをお手伝いしたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。
狭くても快適なバスルームは実現できます。
悪条件が多かったとしても、敷地の形状や面積に合わせて、利便性が高く、居心地の良い空間を作り出します。
狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。
狭小住宅で使いやすいバスルームを設置するポイント
狭小住宅で使いやすいバスルームを設置する為には、バスルームのタイプ、家事負担と周囲の環境を配慮した位置を割り出すことが大切です。
家族構成と、トイレの数に合わせてバスルームのタイプを決める
バスルームには、洗面スペースやトイレと一緒にするタイプと、それぞれ独立したタイプがあります。少人数の暮らしである、トイレは複数作るというような場合と、家族の数が多い、トイレは一つにするというような場合では、使い勝手の良いバスルームのタイプも異なります。家族構成や家族の暮らし方に合わせて、最適なタイプを選びましょう。
家事の負担を減らせる位置にする
バスルームの脱衣所に洗濯機を置く予定であれば、洗濯物を干すベランダに移送しやすい位置、洗濯をしながら朝食の支度をすることが多ければ、キッチンから移動しやすい位置、子供が小さいうちは、入浴の準備や入浴後の寝かしつけの場所に行きやすい位置というように、毎日の家事の負担を少しでも軽減できるような位置にバスルームを設置しましょう。
近隣の環境を考慮してバスルームの位置を決める
隣家との距離が近い、道路際であるなど、プライバシーを保つことが難しい環境にある場合には、プライバシーを保てる位置にバスルームを設置しましょう。
新しい家に使いやすいバスルームが設置されていると、暮らしがより快適になります。心地よい入浴タイムをお楽しみください。