マイホームの外壁はどれを選べばいい?外壁の種類の特徴をご紹介!

「オシャレな外壁をつくりたいが、素材や色をどのようにして選択すれば良いかわからない」
このようにお悩みの方はいらっしゃいませんか。

注文住宅は自由度が高いため、選択肢が多く悩む場面も多いでしょう。
そこで今回は外壁に焦点を当て、外壁の役割や種類、色の選び方などを紹介します。

□外壁材の役割をご紹介


外壁材の役割として「外観を整えること」「家を守ること」「室内の環境を整えること」が挙げられます。
ここではこれらの役割について解説していきます。

1.外観を整えること

外観によって家の印象は大きく左右されます。
外壁は来客の方が家を訪問された際に、一番初めに目につく場所です。

外壁の雰囲気や色合い、デザインが綺麗な印象を与えるものは見る方にも心地よい印象を与えてくれます。

2.家を守ること

外壁には家を守ってくれる役割があります。
自然災害だけでなく、日常の温度管理をサポートしてくれます。

雨から身を守るために防水性を持つ外壁を選ぶことや、地震から身を守るために耐震性を持つ外壁を選ぶようにしましょう。

3.室内の環境を整えること

外壁が持つ機能を多くすればするほど安全な環境で暮らせます。

外壁は室内の環境を整える役割も持っています。

例えば周辺に線路がある住宅の場合、夜中に電車の音が聞こえてくることがありますよね。
外壁に防音機能を付けると、その音を気にすることなく眠れます。
小さなお子様がいらっしゃるご家庭に特におすすめです。

□外壁にはさまざまな種類がある!


外壁には様々な素材が使われていますが、工法で分けると「乾式工法」と「湿式工法」の2つに分けられます。

以前は工事現場でセメントと水を練ってモルタルをつくり、そのモルタルを外壁の下地や仕上げに用いる湿式工法が一般的でした。
しかし、最近は工場で成型された板状の外壁用部材を建築現場に持ち込み、現場でその部材を組み立てていくという乾式工法がメインになっています。

ざっくりと説明すると、乾式工法は水を必要としない工法、湿式工法は水を使う工法です。
乾式工法は職人の技術に左右されず、安定した品質を比較的短い工期で提供できるというメリットがあり、湿式工法には、職人の手仕事からしか生まれない独特の味が出るというメリットがあります。

乾式工法で施行される外壁材は以下の通りです。

・サイディング
・木製羽目板
・ガルバリウム鋼板
・ALC

湿式工法で施行される外壁材は以下の通りです。

・タイル
・塗り壁
・コンクリート

タイルについては、下地に接着剤で張るタイプのタイルは乾式工法、モルタルを使って張るタイプのタイルは湿式工法に分類されます。

それぞれの外壁材の特徴、デザインについては次項で詳しくご紹介いたします。

□外壁材の種類について


外壁材の種類は大きく分けると6つあります。
それぞれの特徴を紹介します。

*サイディング

はじめに窯業系サイディングを紹介します。
こちらの外壁材はコストや機能性に優れていることや、デザインの種類が豊富であることから新築の木造住宅を建てる方が最も選ぶ外壁材と言われています。
デザインはタイルや石積みのように加工されていてます。

次に金属サイディングを紹介します。
こちらの外壁材は軽く施工しやすいという特徴がありリフォームの際に選ばれることが多いようです。
デザインはシンプルでスタイリッシュなものが多いです。

*ALC

ALCを紹介します。
こちらの外壁材は、外壁材の中に気泡があり断熱性や耐衝撃性に特化しています。
そのため機能性を重視するご家庭に選ばれることが多いです。

*タイル

タイルを紹介します。
こちらの外壁材は土や石を砕き焼き固めてできたタイルを積むことで完成する外壁です。
デザインとしてはクラシックで豪華に見えるものが多いです。

*塗り壁

塗り壁を紹介します。
こちらの外壁材は複雑なデザインの外観に使われることが多いです。
現場で施工されるものになるので仕上がり方は職人さんによって異なります。

*羽目板

最後に羽目板を紹介します。
こちらの外壁材はスギやヒノキを使用することが多く、年を重ねるごとに木の変化を楽しめることが特徴です。

上記のように外壁材には様々な種類があります。

住宅密集地で木を使用した素材を選ぶと火災時に危険であったり、雨が多い地域に吸水性が高い素材を選んだりしないように、住宅の周辺環境にあった機能を持つ外壁材を選ぶようにしましょう。

□マイホームの外壁材を選ぶポイントとは?


続いて、マイホームの外壁材を選ぶポイントについて解説します。

1.デザイン性

外壁はマイホームの外観の大部分を占めるため、周囲からの印象に直接影響してきます。
マイホームの理想のコンセプトを表現するうえでも、最重要項目と言えるでしょう。

ご自身の好みだけではなく周辺環境も考慮したうえで、浮き過ぎないようなデザインを考える必要があります。

2.機能性

上記でもご紹介したように、使う外壁材によって機能性が大きく異なります。
例えば窯業系サイディングはコストパフォーマンスに優れていて、ALCは断熱性に優れているといった特徴があります。

また、白い外壁は遮熱性に優れており、光を反射しやすいので夜間でも視認性が高いです。
そのほか、雨が降ると外壁の汚れを流してくれる「セルフクリーニング機能」を持つ塗料も存在します。

3.予算

外壁材を選ぶ際は、ご自身の予算を踏まえたうえでの検討が必須です。
外壁材は種類・値段ともに幅広いため、決められた予算のなかでご自身の希望をできるだけ満たしてくれる外壁材を選ぶ必要があるでしょう。

□外壁の色の選び方について


ここでは家の雰囲気を最も左右するといえる外壁の色を選ぶ方法について紹介します。
外壁の色を選ぶ際に注意しておきたいポイントが3つあります

*面積効果

面積効果とは面積の大きさによって見える色が異なる現象のことを言います。

ネットで買い物をする際に、画面上で見た色とは異なる色の品物が届いたことはありませんか。
同じ色を表示していても大きさによって色が違って見えることがあるのです。

仕組みとしては、明るい色は面積が広いほど明るく見えます。
暗い色は面積が広くなるほど暗く見えるのです。

外壁の色を選ぶ際は色見本やカタログを見ることが多いため、実物と同じ面積の色を見ることは困難です。
そのため面積効果が起こることを知っておくことは大切です。

*外壁以外の部分との相性

外壁の色を選ぶ際はついつい見本をみて気に入った色を選びがちです。
しかし選んだ色が玄関や窓の色と相性が悪ければ、家全体に統一感が生まれずごちゃごちゃした印象を与える可能性があります。

色だけでなくデザインや質感が合うものを選ぶことも大切です。
全体的なイメージにばらつきが出ないようにしましょう。

*周辺の環境に配慮する

近隣の住宅を見た時にあまりにも派手な印象を与えたり、逆に暗い印象を与える外壁を選んでしまうとあまり良いイメージではありません。
地域によっては景観ガイドラインで色が定められている場所もあるため、あらかじめ調べておくことをおすすめします。

また、周辺環境に合わせて色を選んでみるのも良いでしょう。
例えば交通量が多い場所で真っ白な外壁を選んでしまうと壁が黒ずんでしまい汚い見た目になってしまいます。
このような場所に家がある場合は汚れが目立ちにくい色を選んでみるのも良いでしょう。

□外壁のメンテナンス方法


「外壁のメンテナンスは行う必要があるのか」
「修理代はどれくらいの費用がかかるのだろうか」
「メンテナンスはどのタイミングで行えば良いのか」
このようにお考えの方も多いのではないでしょうか。

ここでは外壁のメンテナンスを行うべき時期や価格、修理すべきかしなくても良いか見分ける方法やメンテナンスしなければならない理由を紹介します。

*メンテナンス時期の見分け方

メンテナンスすべきか見分ける方法として、「年数」「見た目」の2つが挙げられます。

年数で見分ける目安としては、10年を基準にします。

新築を建てた際に塗られる外壁の塗料は、耐用年数が10年や15年のものが多いです。
費用を抑えるために耐用年数がさらに低い塗料を使用する場合もあります。
そのため10年を基準としてメンテナンスを行うことをおすすめします。

見た目で見分ける目安としては「ひび割れや欠けがないか」「塗装が剥がれていないか」などを見るようにしましょう。

ひび割れや欠けをそのままにしてしまうと外観が悪くなるだけでなく、家の内部にも影響を及ぼす可能性があります。

ひび割れは下地が乾燥することによって起こります。
修理方法としてはひび割れの部分を埋めてから塗装を行うようにしましょう。

外壁が欠けてしまっている場合は、構造上の問題が発生する可能性もあるため素材を張り替えることをおすすめします。

また、塗装が剥がれてしまっている場合は塗料の耐久性がなくなっている状態です。
剥がれてしまった部分から水が漏れてくる可能性があるためなるべく早く塗り替えるようにしましょう。

修理にかかる価格は外壁の劣化具合や規模によって異なります。
かなり劣化が進んでしまってすべての外壁を塗り替える際は、30坪の家の場合150万から250万円ほどかかると考えておきましょう。

*メンテナンスを行う理由

次に外壁をメンテナンスしなければならない理由について説明します。

先程の説明にも少しありましたが、外壁をメンテナンスしなければ外観が悪くなるだけでなく家の内部に影響を与えることがあるのです。

そもそも外壁には家を保護してくれる役割があります。
防水性や耐震性を持つ外壁が劣化してしまうと、その機能が果たせなくなるのです。

また、外壁をメンテナンスせず劣化がかなり進んだ状態からの修理になると修理代が高額になることもあるため気を付けましょう。

□外壁材には耐用年数がある


上記でもご紹介した通り、外壁には耐用年数が存在し、塗装によるメンテナンスが必要でした。
ただ、外壁塗装は普段のお買い物とはかかる金額、完工までにかかる時間が大きく違います。
必要性を理解していても、なかなか重い腰が上がらないという方も多いかもしれません。
ここでは、「外壁塗装をしないとどうなるのか」といったことについて解説していきます。

外壁塗装をしないことによるリスクとして、「建物自体の耐用年数も短くしてしまう」といったものが1つ目に挙げられます。
仮に雨水が建物の内部に浸入してしまうと、梁や柱といった重要な構造部分が腐食してしまいます。
その結果として、お住まいの寿命が著しく短くなってしまうことにつながるのです。

水分から建物やその構造部を保護しているのが外壁や屋根なのですが、その外壁や屋根を保護しているのは塗装です。
実は外壁材自体に防水性はほとんどありません。
塗装が行われることで初めて防水性能を持ち、雨水から建物を守ってくれるわけです。

こうした理由からサイディングやモルタル、ALCなどを含めほとんどの外壁材で塗装によるメンテナンスが必要となります。

また、外壁塗装を行わずに不具合が拡大した場合、補修費用が莫大になってしまうというリスクもあります。
外壁塗装は、まだ不具合が生じていない状態から被害の発生を防ぐ予防的なメンテナンスに分類されます。
一方、外壁の張替えは外壁の傷みが著しく、このまま放置できない状態になった際に行われるメンテナンス方法です。

これらの予防的メンテナンスと被害発生後に行うメンテナンスは、費用を比較した際に大きな違いが分かります。
例えば30坪ほどのマイホームの外壁塗装を施工した場合の費用相場は80万円程度であるのに対して、外壁の張替えであれば150万円以上はかかってしまいます。

塗装をして予防的メンテナンスをしておけば数十万円で済むところ、傷みの根本を修繕し、新しい外壁を作り直す必要がある状態まで深刻化してしまえば2倍、3倍と費用がかさんでしまうのです。

こういった事実を踏まえると、早めに塗装をして被害を予防しておくことが結果としてトータルコストを下げることになることがお分かりいただけると思います。

マイホーム自体にメンテナンス不足の影響が及ぶ可能性があること、最終的にかかるトータルコストが増えてしまうといったリスクを理解し、塗装をご検討ください。

□まとめ

この記事では外壁材の役割や種類、色の選び方、メンテナンス方法について紹介しました。
外壁材には快適に暮らすための機能を持つものや、自然災害から身を守ってくれるものがあります。

周辺環境に合わせて素材や色を選びオシャレな外壁をつくりましょう。
注文住宅を検討中の方はお気軽にお問い合わせください。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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