狭小住宅を広く見せる家具選びのポイントをご紹介!
家具1つで部屋の雰囲気が大きく変わること、誰もが経験したことがあるでしょう。
特に、狭小住宅では、家具の選び方が空間の広がりを大きく左右します。
しかし、服の試着のように家具を試すことは難しく、選択に迷うことも多いですよね。
そこで、今回は狭小住宅を広々と見せるための家具選びのコツを紹介します。
これらのポイントを押さえることで、限られたスペースでも快適で美しい住空間を実現できるでしょう。
□家具選びのポイントとは?
狭小住宅では、家具によって部屋の見え方が大きく変わります。
ここでは、家具選びのポイントを3つ見ていきましょう。
*インテリアの高さに注意する
狭小住宅に置く家具は、高さが低いものを選ぶと部屋が広く見えます。
収納力の高さから、背が高い家具を選ぶ方もいるかと思いますが、そのような家具は圧迫感が増し、部屋を狭く見せるデメリットがあります。
高さが低い家具を置くことで、部屋に入った時に視界に入る物が少ないため、部屋をすっきり見せられるでしょう。
また、水平ラインを強調するデザインやフレームが細いデザインを意識することをおすすめします。
*家具の色に注意する
家具は白をはじめとした明るい色をおすすめします。
家具が明るいと部屋の雰囲気も明るくなり、広々とした印象になるからです。
また、暗い色より誇張効果があるため部屋を広くゆったりとしたイメージにできます。
特に、カーテンは部屋の印象を決める上で重要なポイントですので、明るめの色を取り入れてみると良いでしょう。
また、狭小住宅に住んでいると狭いことがストレスに感じることがあるかもしれません。
そのような場合は、家具が明るいと少しでもストレスを軽減できるでしょう。
*鏡を活用する
狭小住宅に住んでいると、実際の部屋の狭さだけでなく、精神的にも圧迫感を感じてしまうかもしれません。
しかし、鏡を活用することで部屋に奥行きが生まれたように見せられ、窮屈な感覚から抜け出せます。
また、窓やドアの近くに鏡を設置することで、自然光が鏡に反射し奥行きが生まれます。
壁一面を鏡張りにすると、部屋の広さが2倍になったように感じておすすめです。
このようにできるだけ大きな鏡を使うと効果が出やすいですが、重量も増えるため壁に立てかけるときは注意しましょう。
□狭小住宅における内装の決め方
狭小住宅の内装は、限られた空間を最大限に活かすために非常に重要です。
特に、色彩や素材選びは空間の印象を大きく変えるため、慎重に選びましょう。
以下に、狭小住宅における内装の決め方について解説します。
1:内装の方向性を見極める
まず、自分の好みに合う内装スタイルを見つけることが重要です。
これには、住宅雑誌を参照したり、インターネットで気に入った内装の画像を集めたりするのが効果的です。
また、集めた画像を見返すことで、自分の好みのテイストが明確になります。
好みを知ることで、後々の後悔を防げます。
2:色彩計画を練る
狭小住宅では、色彩の選び方も重要です。
明るい色やモノトーンなど、空間を広く見せる色を基調にすると良いでしょう。
また、アクセントとして濃い色を取り入れることで、空間に深みを持たせられます。
ただし、色の選択には慎重になり、ショールームで実際の色味を確認することをおすすめします。
3:質感と素材にこだわる
内装の質感や素材選びも大切です。
例えば、光沢のある素材は空間を明るく見せる効果がありますが、使いすぎると冷たい印象になることも。
逆に、木材をはじめとした自然素材は温かみを与え、居心地の良い空間を作り出します。
ただし、狭小住宅では素材の選びすぎに注意し、バランス良く配置することが肝心です。
4:収納計画を練る
限られたスペースを有効活用するためには、収納計画も重要です。
壁面収納や天井近くの空間を利用するなど、空間を最大限に活用する収納方法を考えましょう。
また、収納家具選びにも工夫が必要です。
例えば、透明感のあるガラス扉やオープンシェルフを選ぶことで、圧迫感を抑えられます。
□狭小住宅における注意点
狭小住宅を建てる際には、限られたスペースの中で快適さを追求するための重要なポイントがいくつかあります。
ここでは、狭小住宅の建築における3つの主要な注意点を解説します。
1:生活導線を考えた間取りの工夫
狭小住宅特有の縦長の間取りや高低差を考慮した生活導線の設計が必須です。
日常生活の動きをスムーズにするため、以下のような配慮が重要です。
台所は動きやすさを考慮してスペースを確保し、効率的な作業ができるように設計します。また、子供部屋と寝室は2階に配置し、生活空間とプライベート空間を明確に分ける工夫をします。
家具や収納の配置を工夫し、限られたスペースでも快適に過ごせる環境を作り出します。
2:ご近所への配慮と防音対策
狭小住宅では隣家との距離が近くなるため、騒音問題への配慮が不可欠です。
生活音が発生しやすい場所では防音壁や特殊断熱材を使用します。
窓やドアの防音性を高め、外部からの騒音を遮断することが重要です。
また、家具の配置や部屋の用途を考慮し、家族間の騒音を減らす努力も大切です。
3:安全性を重視した建築設計
狭小住宅が高層になることが多いため、耐震性への注意が必要です。
地震時の揺れに強い設計を心がけ、耐震性の高い建材を選択しましょう。
建物の重心バランスに注意を払い、不安定にならないよう配慮することが大切です。
また、定期的な建物の点検を実施することにより、安全性を維持するようにしましょう。
これらのポイントを押さえておけば、狭小住宅でも住みやすく、安全な住空間を実現できます。
□狭小住宅のメリット・デメリット
狭小住宅は、都市部に多く見られる、敷地面積が15〜30坪以下の住宅です。
この住宅スタイルは、そのコンパクトさから生じる様々な利点と制約を持ち合わせています。
ここでは、狭小住宅のメリットとデメリットについてそれぞれ見ていきましょう。
1:メリット
利便性の高さが狭小住宅の大きなメリットの1つです。
特に都市部では、通常手が届かない人気エリアに家を持てるようになります。
これにより、通勤や日常の買い物の利便性が向上し、理想的な生活環境を選ぶ選択肢が広がります。
2:デメリット
狭小住宅には注意すべきデメリットも存在します。
その1つが「建築費用の高さ」です。
住宅が密集しているため、機材の搬送や作業が難しく、それに伴うコストが増加することがあります。
また、狭い土地では特殊な施工が必要となり、それが建築費用の上昇につながることも少なくありません。
さらに、間取りやレイアウトの制約も大きな課題です。
限られたスペースを有効に活用するためには、独創的な発想が必要です。
そのため、生活空間の設計には細心の注意と工夫が求められます。
□実際の良い例とは?
ここでは実際にどのような家具やインテリアを部屋に置くと良いのかを見ていきましょう。
1つ目の例は照明です。
天井から吊り下げるタイプのペンダントライトはおしゃれですが、部屋を広く見せるためには、ダウンライトやシーリングライトを使うようにしましょう。
2つ目は、ソファーです。
ソファーは家具の中でも比較的大きく、部屋の印象づくりには大きな影響があります。
部屋を広く見せるためには、ローソファーを選び、さらにその中でも背もたれが低いものにしましょう。
3つ目の例は、観葉植物です。
部屋にアクセントを加えたい時に人気の観葉植物ですが、葉が広がりすぎないストレリチアやサンスベリアを選ぶのが賢明でしょう。
また、壁に飾るタイプのインテリアは、立った時の目線より少し下に飾ると広く見せるのに効果的です。
4つ目はフェイク窓やアートを使う例です。
窓があると、奥行きが感じられますが、アパートやマンションに住まれている方の中には家に窓が1つしかないという方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、フェイク窓をつけることで視覚的な効果で部屋を広々と見せられます。
また、奥行きのあるアート作品を部屋に飾るのもおすすめです。
□実際の悪い例とは?
では、ここでは狭小住宅で避けたいポイントをご紹介します。
上記でも紹介したように、狭小住宅には明るい色の家具・インテリアがおすすめです。
暗い色の家具で統一するとスタイリッシュで格好良いイメージがありますが、狭小住宅を広く見せるためにはあまり適していません。
暗い色には収縮効果があり、余計に狭く見えてしまうでしょう。
明るい色だけだと面白みに欠けると思う方は、アクセントとして紫やピンク、紺を取り入れてみると良いかもしれません。
また、ラグやカーペットを置くことで部屋を狭く見せてしまいます。
床面を見せた方が部屋は広々と見えますが、どうしてもラグを使いたい方は、カラフルな色は避け、薄い色や床面積に対して小さいものを選ぶようにしましょう。
そして、先述の通り、背の高い家具は部屋を狭く見せてしまいます。
天井の高さがあるボックス型収納は、収納力もあり便利ですが、圧迫感があり部屋を広々と見せるためには逆効果でしょう。
また、目立つ色合いのカーテンは周りの家具や壁紙との統一感がなくなり部屋を狭く見せます。
狭小住宅では、できるだけ柄が小さく周囲の色と合うカーテンを選びましょう。
ボーダーやストライプは部屋を広く見せるためにはおすすめです。
□まとめ
今回は、部屋の広さを左右する家具選びのポイントについてご紹介しました。
狭小住宅でも、家具の配置や色、形状に注意することで広々とした空間を演出できます。
また、内装の決め方や収納計画、住宅のメリット・デメリットも合わせて考慮することが重要です。
さらに、今回紹介した具体的な良い例や避けるべき悪い例を把握することで、狭小住宅の限られたスペースを最大限活用できます。
今回の記事を参考に、快適で機能的な住まい環境を実現しましょう。