注文住宅のガーデニングのガイド!狭小住宅でもガーデニングを楽しむ方法を解説!

最近注目の狭小住宅をご存じですか。
狭小住宅は狭くてなかなか理想の住宅にできないのではと思われる方も多いかもしれません。
しかし、工夫次第で狭小住宅と感じさせないほどくつろぎの住宅にできるのです。
今回はそんな狭小住宅でも実現できるガーデニングについてご紹介いたします。

□狭小住宅とは

狭小住宅とは、約15坪以下の土地に建てられた住宅のことです。
特に都心でよくみられる住宅で、最近では都心でも一軒家に住みたいという方が増えてきており人気になっている住宅の形態といえるでしょう。
敷地が小さいだけではなく、細長い住宅など変形した住宅も多いのが特徴です。
このような狭小住宅でも工夫次第で、明るく広々とした空間をつくれるのです。

□ガーデニングが暮らしにもたらす効果

皆さんは自宅で植物を育てた経験がありますか。
実はガーデニングは趣味として楽しいだけではなく様々な効果が期待できるのです。
その中でもここではガーデニングがもたらす2つの効果についてご紹介します。

 

1つ目に健康に良いといいう点です。
ガーデニングは一見地味な作業に思われがちですが、立ったり座ったりを繰りかえす、重い鉢や土を運ぶといった作業があるので良い運動になります。

身体の健康だけではなく、植物を育てることはストレス解消にもつながり心の健康にもなるといえるでしょう。
機械に囲まれている現代だからこそ自然と触れ合う機会を作ることで、日々のイライラを解消できるでしょう。
認知症やうつ病の予防にもなり、「園芸療法」というものもあるほどです。

 

2つ目にエコにつながるという点です。

少し前からエコ住宅など環境にやさしいことが注目されています。
植物は二酸化炭素を吸収し、酸素を吐き出してくれるので環境にやさしいということは皆さんもご存じなのではないでしょうか。
例えば、ガーデニングで緑のカーテンになる植物を植えると、真夏の日差しを遮り部屋の温度が上がるのを妨げてくれます。
ガーデニングも楽しめて、環境にも良いのなら一石二鳥ですね。

ここからは実際に狭小住宅でどのようにガーデニングを楽しめるのか屋外でのガーデニング、屋内でのガーデニングに分けてご紹介します。

□屋外でガーデニングを楽しむ

狭小住宅では大きな庭を設けることは難しいですが、工夫すれば屋外でもガーデニングを楽しむことができます。

*屋上を利用する

狭小住宅でもがっつりガーデニングを楽しみたいという方には、屋上を利用することをおすすめします。
屋上なら日差しも十分に当たるため、ガーデニングにはもってこいです。
屋上を庭にすれば、ガーデニングはもちろん机と椅子を設置してバーベキューも楽しめるでしょう。

屋上をガーデニング専用にするとなると費用が掛かるのではとお考えの方もいらっしゃると思います。
しかし、そもそも屋根が必要な部分であるため、多少の費用アップで実現することができます。

*地上で植物を育てる

狭小住宅でも土地の形によっては庭を作ることも可能です。
その際には狭さを感じさせない工夫が必要でしょう。
狭さを感じさせないためには抜け感が必要です。
例えば、植物を植えるだけではなく、レンガを利用すれば抜け感を出せます。

家の内部を抜いてしまって、内部に吹き抜けのテラスを作るのも良いでしょう。
じかに植物を植えるのではなく鉢をうまく利用すれば簡単にガーデニングができます。
吹き抜けにすると、日光を部屋の内部に入り込めるため、周囲を住宅に囲まれていても明るい住宅になるでしょう。

庭を作るスペースなんかないという方でも、家の壁を利用するのはいかがでしょうか。
地面で植物を育てるのではなく、吊り下げられる鉢を利用するなどして壁でガーデニングもできるのです。
特に吊り下げるガーデニングはインテリアの要素も強くなるので、デザインにこだわりたい方にもおすすめです。

□屋内でガーデニングを楽しむ

やはり狭小住宅だと屋外ではガーデニングスペースを確保できないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ガーデニングというと屋外という印象が強いかもしれませんが、最近では屋内でガーデニングを楽しむインドアガーデニングが人気になっています。
ここでは、インドアガーデニングのメリットと注意点をご紹介します。

*インドアガーデニングのメリットとは

インドアガーデニングはガーデニング初心者の方でも比較的気軽に始められます。
屋外よりも、気候や虫の影響も受けにくいでしょう。
さらに、インドアガーデニングに向いている植物は水を必ずしも毎日必要としないので、旅行で少し外出するといった場合にも心配ありません。
屋外に比べて、植物を見る機会が増えるので自然とリラックス効果も期待できます。

*インドアガーデニングの注意点とは

やはり、屋内と屋外では環境が異なります。
これさえ押さえれば簡単にインドアガーデニングが始められるという2点をご紹介します。

 

1つ目に直射日光を必要としない植物を選びましょう。
屋内だと植物にあたる日光の量も限られてしまいます。
植物によって成長に必要な直射日光量は異なるので、育てたい植物が日光を必要とするのか調べてみましょう。

 

2つ目に、湿気に気を付けましょう。
鉢の中の土は腐葉土を含んでいます。腐葉土が常にジメジメしているとカビの原因にもなります。
植物を育てるうえで水を上げることは重要ですが、湿度が高い場所においておくのも植物には良くないのです。

これらの注意点を踏まえて、インドアガーデニングに向いている植物通して、多肉植物、サボテン、ハーブなどがあります。
どれも部屋に緑を足してくれ、インテリアとしてもおしゃれといえるでしょう。

□一般的な庭の仕上げ方法とその魅力

ガーデニングは仕上げ方1つで、家全体の印象が大きく変わることもあります。
そこで、一般的な庭の仕上げ方法とその特徴について解説します。

 

1.土の素朴な魅力とその限界

土のままの庭は、何も手を加えずとも自然体でいられる、というのが最大の魅力です。
特に初めて庭を持つ方や、予算に余裕がない場合には、この方法が選ばれることが多いです。

しかし、その一方で雨季には泥濘りがちで、雑草の繁茂も止められません。
砂塵も舞いやすく、これらの要素を考慮すると、何らかの手を加える価値は十分にあるでしょう。

 

2.砂利の美学と機能性

砂利庭は、その整った美しさと機能性で多くの人々に愛されています。
特に、石の色や形状を選ぶことで、自分だけのオリジナル庭が手に入ります。

防犯面でも、砂利が音を立てるため、不審者の侵入を察知しやすいのです。
ただし、砂利庭は歩行性に劣り、落ち葉などの掃除が少々手間取ることもあります。

 

3.芝生の緑の楽園

芝生は、その緑豊かな風貌で、まるで自宅に小さな楽園を持っているかのような感覚を与えてくれます。
天然芝と人工芝、どちらもその魅力は異なり、天然芝は手間がかかるものの、長い期間美しい状態を保てます。

一方で、人工芝は初期費用が高いものの、ほぼゼロメンテナンスで美しい状態をキープできます。
どちらにするかは、自分のライフスタイルや目的に応じて選ぶべきでしょう。

 

4.コンクリートの堅牢な美学

コンクリート庭は、その耐久性とメンテナンスの容易さが魅力です。
掃除も簡単で、水でさっと洗い流すだけで清潔感を保てます。
また、タイルや石を敷き詰めることで、更なるデザイン性を追求することも可能です。

ただし、この方法ではガーデニングが制限されるため、植物を楽しみたい方には向いていないかもしれません。

□注文住宅のガーデニングで後悔しないためのポイント

ガーデニングでは失敗してしまうと、後悔するケースも少なくありません。
そこで、後悔しないためのポイントについて解説します。

 

1.使用目的を明確にする

庭の存在意義を明確にすることが、成功の第一歩です。
ガーデニングが趣味であれば、多種多様な植物が繁茂する庭が理想かもしれません。
逆に、子どもやペットと遊ぶスペースが欲しいなら、広々とした芝生が広がる庭が適しているでしょう。

このように、使用目的に応じて庭の設計が大きく変わるため、事前にしっかりと考えておく必要があります。

 

2.土地と予算のバランスを考慮する

庭造りには、土地と予算のバランスが非常に重要です。
例えば、家庭菜園を希望する場合、必要な土地面積とそれにかかる費用を事前に調査することが肝心です。

また、庭が広すぎると、居住スペースが狭くなる可能性もあります。
そのため、土地の広さと家の広さ、そして予算とのバランスをしっかり考慮するようにしましょう。

 

3.メンテナンスの手間を考慮する

庭造りの後に待ち受けるのは、そのメンテナンスです。
特に植物を多く植える場合、剪定や肥料、水やりなどの手間がかかります。
また、季節によっては落ち葉の掃除なども必要です。

このようなメンテナンスの手間を考慮して、自分たちの生活スタイルに合った庭を設計することが重要です。

□注文住宅のおしゃれな庭づくり!4つのアイデア

注文住宅のおしゃれなガーデニングのアイデアについて解説します。

 

1.視界を遮るプライベートガーデン

視線を気にせず、庭でのひとときを楽しむためには、高い塀や生垣で囲む方法が一般的ですが、その選択には慎重さが求められます。
家と塀の距離が近すぎると、屋内が暗くなる可能性があるからです。

そこで考えられるのが、特定のエリアだけを高い塀で囲むという手法です。
この方法なら、庭全体が圧迫されることなく、必要な部分だけプライベート空間を確保できます。

 

2.採光に効果的な中庭

敷地が狭くても、採光を確保する方法があります。
それは「中庭」です。
中庭を設けることで、家の内部に自然光を取り込めます。

さらに、中庭には植栽や池を配置することで、屋内からも四季折々の風景を楽しめるでしょう。
このようにして、中庭はただの採光手段でなく、家全体の美的要素ともなるのです。

 

3.通り道やゲートを設けた回廊式の庭

庭をただの観賞用の場所としてではなく、散策できる空間として設計することもあります。
通り道やゲートを設けることで、庭が1つの物語を紡ぐ場所となります。

特にガーデニングが趣味の方には、つるバラやつる系の草花でゲートを作ることで、庭が一段と華やかになります。
通り道の脇には花や低木を植えることで、散策するたびに新しい発見がある、そんな庭に仕上がることでしょう。

 

4.美しい水面を持つ水庭

水庭は、庭に静けさと優雅さをもたらします。
池や小川、滝など、水の要素を取り入れることで、庭が生き生きとした表情を見せます。
水庭の設計には、水の流れや反射が生む美しい光景を最大限に活かす工夫が必要です。
それが成功すれば、庭はまるで美術館の一室のような、見とれる美しさになります。

□まとめ

今回は狭小住宅でも実現できるガーデニングについてご紹介しました。
狭小住宅でも工夫次第で様々な住宅デザインが可能なことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
当社では、あなたのお気に入りの住宅のデザインをお手伝いいたします。
ぜひ当社までご連絡ください。

 

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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