旗竿地のメリットとデメリットを解説します。

旗竿地と呼ばれる土地をご存知の方は少ないのではないでしょうか。
旗竿地は建物を建てる際には敬遠されがちな土地ではありますが、実はメリットも数多く存在します。
新しい住まいに狭小住宅を考えている方におすすめの土地です。
そこで今回は、旗竿地のメリットとデメリット、そして上手な利用法を紹介していきます。

□ 旗竿地とは

まず、旗竿地はどのような土地であるのかを紹介していきます。
旗竿地とは、土地の形が旗の形をした土地のことを示します。
通路部分が狭く、奥が広い形状になっているため、そのように名づけられました。
長方形や正方形などに区分された土地は整形地と呼ばれますが、旗竿地は広大な土地から整形地を切り分ける時に必然的に生じてしまう土地です。
このような理由から、土地が細かく区分されがちな都心部に多くみられる土地でもあります。

□ 旗竿地におけるメリットとは

* 安価な土地代

旗竿地のメリットとしてまず挙げられるのは土地の安さでしょう。
同じ大きさの整形地と比べておよそ2割安くなります。
金額で言うと、300万~600万円ほどのコストが削減されるでしょう。

* 静かに暮らせる

旗竿地は車やバイクの音をうるさいと感じることは少ないです。
道路から少し奥まった場所に旗竿地は立地するので、静かな住環境を手に入れられるでしょう。
バイクや車の反響音などの道路で発生する騒音が届きにくくなっています。

*防犯性が高く、プライバシーが守られやすい

旗竿地は土地の大部分が道路に面していないため、道路を通行する他人からの視線が届きにくくなります。
道路と玄関までの間には距離があるので、一般的な家に比べて侵入者を防ぐ効果も期待できるますよ。
また、旗竿地のアプローチは隣家から見えるので、防犯性も高まるでしょう。

*デザイン性に富んだ建物にできる

旗竿地は周りが住宅に囲まれているので、家の構造自体を工夫する必要があります。
普通の家を建てると、周りの住宅に遮られて日当たりが悪くなってしまいます。
また旗竿地にある家は、外の道路からは見えにくくなっているので、家の外観よりも内装に費用を回せるでしょう。趣味のインテリアや間取りなどを中心に、妥協せずに設計できるのは大きなメリットですよね。
内装デザインにこだわりたい方は検討してみてはいかがでしょうか。

□旗竿地におけるデメリットとは

*ライフラインの引き込み料が高くなる

多くの場合、ライフラインは道路に沿って引かれることが多いです。
しかし、旗竿地に建てた建物の場合は道路から離れた場所に家があることが多いので、ライフラインを引き込む必要があります。
場合によっては敷地内に電線を支える支柱を設置する必要があり、その費用は数十万になることもあります。

*駐車が困難

一般的には旗竿地の「竿」に当たる間口の細い部分に駐車をしますが、間口の広い整形地よりも駐車をするのは難しいと言えるでしょう。
ちなみに、少し大きめの車を駐車する場合は最低でも3メートル、コンパクトカーを駐車する場合には2.6メートルが最低でも必要となります。
間口が狭いという点は、通行のしづらさや自転車の置きづらさがネックになるでしょう。

*日当たりが悪くなる

前の章でも紹介したように、旗竿地の周囲には住宅が多いので、日当たりが悪くなる欠点があります。
日当たりが悪くなると、カビやコケの発生や目に見えない床下や木材の腐食、そして屋内の雰囲気がどんよりするなど、悪影響を引き起こしてしまうでしょう。
反対に、旗竿地に隣接する整形地の家が気をつかうというケースもあり得ます。
旗竿地にカーポートを設置することは多くありますが、このカーポートによって隣接する整形地の家の採光が遮られてしまうのです。

□ 旗竿地の上手な使用法について

旗竿地を上手に活用する方法についていくつか紹介をします。

*2階にリビングを設置する

日当たりが悪いという問題を解決する際に有効となるのが、2階にリビングを設置することです。
2階であれば、周囲の住宅に関係なく日差しが当たるでしょう。
その一方で、階段の昇降が大変になる点や1階の防犯性が低下するという問題が挙げられます。
これらの問題点も加味した上で、二階にリビングを設置するか否か判断するようにしましょう。

* 有料駐車場スペースの利用

ある程度の金額はかかってしまいますが、旗竿地を十分に利用したいのであれば有料駐車場スペースを利用することをおすすめします。
通行のしづらさや自転車の置きづらさを解決できるでしょう。
また複数台の車を所有する場合、旗竿地では同時に車を出せませんが、有料の駐車スペースでは可能です。

□ まとめ

今回は旗竿地の利点と問題点、そして上手な活用法を紹介しました。
駐車のしにくさにあまりストレスを抱かず、2階にリビングを設置することに抵抗感がない人にとって、旗竿地は最適と言えるでしょう。
1軒家に求める要素を加味したうえで、旗竿地に家を建てることを選択肢の一つにいれてみてはいかかでしょうか。

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

Works(株)ホープスの建築実例

関連記事

くらし方のデザイン、旗竿地のメリットとデメリットについて

都会でのくらし方のデザインは色々あり、中には旗竿地に家を建てるという選択肢もあります。ではこの旗竿地のメリットは何かというと色々あります。まず土地の価格が安いという点です。 しかし土地の周辺が全て隣家に囲まれており、隣家 […]

清野廣道の家づくり ちょっと世間話・土地下見で必要な持ち物とは?くらし方のデザインのために。

土地の購入を検討している方で、土地の下見に行く予定だという方はいらっしゃいませんか? 土地の下見は、周辺の環境を知ることができ、自分達に合った土地を購入するために必要です。 土地の購入を成功させるために、土地の下見から徹 […]

Homeへ