Jazzの歴史とスタイル
2016年10月4日の投稿で青山のBARでジャズトランペッターのヒロ川島さんのジャズライブを聴いたというブログを書きました。
そこではJAZZのこと、聞き方、感じ方、同じ曲でも、演奏者が違えば全く違う空気をを作る。生き方についてもお話をいただきました。クリエイターとして勉強になる事が
いっぱいだったことをお伝えしました。
そこで今回はJazzについてお届けします。
Jazzの歴史
ジャズは西洋音楽とアフリカ音楽の組み合わせにより発展した音楽です。
スピリチュアル、ブルース、ラグタイムの要素を含み、根底的には西アフリカ、西サヘル(サハラ砂漠南縁に東西に延びる帯状の地域)、ニューイングランドの宗教的な賛美歌やヨーロッパの軍隊音楽にあります。
アフリカを起源とするものはアフリカからアメリカ南部に連れてこられた移民とその子孫の民族音楽としてもたらされたとされています。
都市部に移住した黒人ミュージシャンによってジャズは進化を遂げたと言われています。
スピリチュアルやブルースに関しては馴染みが深いかと思いますがラグタイムとは何でしょうか。
ラグタイム=ラグドタイム とはシンコペーションを基調とした音楽です。
シンコペーションとは拍の弱の部分を強調する事でアップビートよりもダウンビートを強調する事で効く者に意外性を与える効果を持ちます。
このシンコペーションを用いたラグタイムはJazzの源流となりました。
皆様はミンストレルショウという言葉をご存じでしょうか。
ミンストレルショウとは白人が顔を黒塗りして黒人に扮し音楽演奏や寸劇をした人種差別的なショウで、
出演する者が言うところのNEGRO(黒人)の音楽を演奏しました。
このショーが人気を博し、1910年代まで生き残りアメリカ南部を巡業していた為ジャズの誕生に何らかの影響を与えたと言われています。
そうした歴史を経て発展してきたJazzですが発祥の地はアメリカ・ニューオーリンズと言われています。
初期のジャズはマーチングバンドや20世紀初頭に流行したダンス音楽の影響を受けています。
構成はブラス(金管)、リード(木管)、ドラムスによる組み合わせで当初は独学でジャズを創作していったものも少なくなかったですが、
古典的なヨーロッパの音楽理論をアフリカ系アメリカ人がジャズに反映させジャズと音楽理論が融合しました。
ジャズの分野で最初に有名になったのはコルネット奏者のバディーホールデンです。
彼はニューオーリンズで人気を博し、初代ジャズ王と呼ばれました。
しかし1907年には活動を停止し、音源は残っていません。
商業用のジャズレコードが発売されたのは1917年ニューオーリンズ出身の白人バンド・オリジナルディキシーランドジャズバンドが初めでした。
禁酒法の時代を迎えると酒場が地下化しました。
ここに集うミュージシャンによって渾然としていた1920年代初頭のアメリカを代表する音楽スタイルのひとつとして
ジャズが国内の大都市に急速に広まります。
この時代(第一次世界大戦から大恐慌までのアメリカの隆盛期)が「ジャズ・エイジ」と呼ばれるのはこのためです。
1920年代にはイギリスでもジャズが流行りました。
そして1930年代にはビックバンド形式で演奏されるスウィングジャズが隆盛を迎え、バンドを率いていた
サッチモことルイ・アームストロングによってJazzにボーカルがもたらされました。
その後即興性を重視したビバップと言う形態が流行を迎え、
1950年代 ジャズの帝王マイルスデイヴィスがシーンに登場し即興演奏の自由度が増しました。
1990年代以降は様々なスタイルが登場しました。
後に紹介します。
日本でのJazzの歴史
日本では1923年に初めてプロのジャズバンドが神戸で結成されました。
宝塚歌劇団オーケストラ出身の井田一郎をリーダーとするラッフィングスター・ジャズバンドです。
その後大正天皇崩御によって大阪のジャズバーが営業を停止するとジャズマンたちは東京に活躍の場を求めて流れます。
太平洋戦争中には一端成りを潜めますが、戦後の日本に江利チエミ、ジョージ川口、ナンシー梅木などの一流のジャズシンガー、演出家が誕生し
一時は外国のポップミュージックをすべてジャズと呼ぶ風潮が広がりました。
その後国際的に活躍するミュージシャンやヒット作が生まれ、日本でのジャズは現在まで発展し続けました。
ジャズのスタイル
ここでジャズのスタイルを以下に挙げます。
ニューオーリンズ・ジャズ
1900年代に発生、1910年代までに確立したアーリージャズのひとつです。
発祥がニューオリンズの為この名前が冠せられました。
米国南部ルイジアナ州ニューオーリンズ市周辺で南北戦争終了時ごろ、
解放された黒人やクレオール(黒人と白人のハーフ)らで始められ、
後の多様なスタイルのジャズに分かれていった音楽の一つです。
以後のジャズ音楽のおおもとになった形式です。
典型的なニューオーリンズジャズは、
コルネット(または、トランペット)、
トロンボーン、クラリネットなどの3管が中心となって、
集団即興演奏が特徴です。
そういった楽器の編成や演奏スタイル、素材など、以後のジャズに影響を与えつつも、はっきり区別できます。
サッチモがこの分野の発展に大きく貢献しました。
ジャズ風表現が出た管弦楽曲や交響曲などのクラシック音楽ジャンルのひとつです。
この分野で有名なのがジョージ・ガーシュウィンです。
彼の「ラプソディインブルー」に対してジャーナリスト達は「シンフォニックジャズ」と名付けました。
1960年代のマイルスデイヴィス登場以前のジャズです。
1940年代に登場したビバップ(即興演奏を主体としたジャズ)が源流とされています。
1960年代にはハードバップ、ファンキージャズ、モードジャズ等様々な種類のモダンジャズが発展しました。
1950年代以降に登場した西洋音楽の理念や様式に従わない一連のジャズの総称です。
特徴は拳でピアノを叩くように演奏する「パーカッシブ奏法」です。
ジャンルの垣根を乗り越えて音楽性を融合させるスタイルを指します。
1970年代前半に流行した、電気楽器や電子楽器を取り入れたジャズの演奏スタイルの一種です。
1960年代後半から現在に至るまでのジャズを基調にロックやラテン音楽、R&B、電子音楽などを融合(フューズ)させた音楽のジャンルです。
ビルボード誌ではコンテンポラリージャズに分類される事があります。
その多くがインストゥルメンタルであることが大きな特徴です。
イギリスのクラブシーンから派生したジャズです。
語源はイギリスミドルセックス州のブレントフォードにあるクラブ ウォーターマンズ・アーツ・センターで行われたイベントSpecial BranchでDJのクリス・バングスがジャズドラマー・アートブレイキーの曲を流した際、ブースの後ろにある「ACID」の文字を見たとき、「アシッド・ジャズ」という言葉を思いつき、一緒にプレイをしていた別のDJがマイクパフォーマンスで「アシッド・ジャズ」と言い放ちその呼称が広まりました。
近年ではこのシーンからジャミロクワイなどのアーティストが出てきています。
この他いろいろなジャンル・呼称がありますが、あえて挙げるとすれば以上のジャンルでしょうか。
このように長い歴史と豊かな広がりを持つジャズの世界。
皆様も一度聴いてみて下さい。
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