そばの名産地はどこでしょう?産地別の特徴も調べてみました
実は日本で販売されているそばの8割近くが輸入ということで、国産のそばは大変貴重な存在となっています。こうした国産のそばが多く収穫されているのはどこなのか、またその産地別特徴について調べてみましたので参考にしてください。
そばの名産地:北海道
そばの産地の中でも他の都道府県と桁ちがいの生産量を誇るのが北海道で、全国のそば生産量の4割以上が道産です。中でも幌加内町の幌加内そばが最も多く生産されていて、独自品種の「ほろみのり」が使用されています。その味は甘みがあり上品な味と言われています。
毎年9月の第一土曜・日曜に行われる幌加内町新そば祭りは、全国でも最大規模のそばの収穫祭で、全国のそばの産地からも出店者が集まるほか、そば打ちコンテストなども行なわれます。
そばの名産地:長野県
全国的にもそばの産地として知られる長野県ですが、有名なのは信州そばです。信州そばは、長野県で手打ち式で作られており、水や良質なそば粉の量が定められていますが、長野県産のそば粉を使用しなければならないという規定はありません。
これに対し、長野県産の決められた品種を使用して作られた「信州ひすいそば」という新ブランドが確立され、長野県産のそばをもっと広めていこうという動きも出ています。
そばの名産地:茨城県
実は江戸時代から「そばどころ」として知られる茨城県ですが、県北地域の常陸太田市を中心に「常陸秋そば」が有名です。厳しい選抜育成と種子の管理により誕生したこの常陸秋そばは、風味豊かで甘み、香りに優れています。
この常陸秋そばの食べ方として地元で愛されるのは、「つけけんちん」です。油と味噌で炒めた野菜をだしで煮込み、醤油とみりんで味付けした伝統の味でいただきます。
そばの名産地:福井県
全国のそばの産地の中でもひそかな人気を誇るのが福井のそばで、有名なのは越前そばです。越前そばの特徴は、まずそば粉を蕎麦殻まで一緒に挽きこんでいるため、風味が強く、色も黒っぽくなります。また、そば粉を挽く際も石臼を使用しています。
食べ方は強力粉をつなぎに使用し、大根おろしをたっぷりかけたおろしそばが有名です。越前そばは、昭和天皇のお気に入りのそばだったと言われています。
そばの名産地:山形県
山形もまた隠れたそばの名産地です。山形の内陸や山間部では、昼夜の寒暖差があるため、甘みの強いそばが作られます。そのため古くからそばの生産が盛んで、山形盆地を中心に多くのそば街道が存在します。
山形のそばは、殻ごと挽くため色が濃く、切り方も太いのが特徴です。また、山形独自の食べ方で知られる板そばでは、ざるではなく板や木箱に盛り付けされますが、地方によって食べ方のバリエーションが豊富です。
全国津々浦々、他にも多くのそばの名産地が存在します。そばの食べ歩きをしながら旅を進めるというスタイルも、そば好きならではないでしょうか。また、各地のそば粉を取り寄せて、そば打ちをしてみるのも楽しいですね。