キッチンのリノベーションを検討中の主婦の方々にとって、パントリーに扉を付けるかどうかは悩ましい問題ですよね。
パントリーの扉の有無は、キッチンの使い勝手や雰囲気、収納力に大きな影響を与えます。
この記事では、パントリーに扉を付けるメリットとデメリット、実際の生活での影響を詳しく解説します。
あなたのライフスタイルに合ったパントリーの扉選びができるよう、具体的なアドバイスをお届けしますので、ぜひ参考にしてくださいね。

□パントリードアの有無で変わるキッチンライフ:パントリードアは必要か?

パントリーに扉を付けるか付けないかで、キッチンの使用感や雰囲気は大きく変化します。
ここでは、パントリーのドアの有無によるメリットとデメリット・必要性を詳しく見ていきましょう。

1: 扉なしパントリーのメリット
・出し入れがスムーズで、料理中の動線がスッキリ
・湿気がこもりにくく、食材や調理器具の保管に適している
・開放的な雰囲気で、キッチンに圧迫感を与えない

2: 扉なしパントリーのデメリット
・中身が丸見えで、整理整頓が欠かせない
・キッチンの熱や臭いが入り込みやすい
・小さなお子さんやペットが自由に出入りできてしまう

3: 扉ありパントリーのメリット
・中身を隠せるので、ゲストが来ても安心
・ほこりや虫の侵入を防ぎ、衛生的に保管できる
・キッチンとの空間を仕切ることで、料理中の集中力アップ

4: 扉ありパントリーのデメリット
・扉の開閉が面倒で、料理の効率が下がることも
・扉で隠れているため、在庫管理が疎かになりがち
・扉の分、キッチンが狭く感じられる場合がある

パントリーに扉を付けるかどうかは、ご家庭のライフスタイルや好みによって異なります。
料理や片付けをスムーズに行いたい方は扉なしがおすすめですが、見た目の美しさや衛生面を重視する方は扉ありを選ぶとよいでしょう。

□扉なしパントリーの悔いとは?

パントリーを扉なしにすると、後になって後悔することがあります。
ここでは、扉なしパントリーにした方が感じがちな不便さや問題点について、具体的に解説します。

1: 収納スペース不足に陥りやすい
新居に引っ越す際は断捨離をして荷物を減らすため、パントリーは不要だと考える方もいるでしょう。
しかし、生活していくうちに物は増えていくもの。
特にキッチン周りの収納は、すぐに足りなくなってしまいます。
収納不足になると、リビングや納戸まで物を取りに行かなければならず、家事動線が長くなり非効率的です。
パントリーがあれば、まとまった収納スペースを確保でき、キッチンでの作業もスムーズになります。

2: 整理整頓が大変になる
扉なしのパントリーは、中身が丸見えになるため、常に整理整頓が求められます。
使用頻度の低いものまで見える位置に置いておくと、かえって散らかった印象を与えてしまいます。
整理整頓を怠ると、必要なものがすぐに取り出せなくなり、ストレスにつながります。
パントリーの収納は、使用頻度に合わせて適切に分類し、こまめに片付ける習慣が大切です。

3: キッチンとの境目がなくなる
パントリーに扉がないと、キッチンとの境目がなくなり、生活感が出てしまいます。
来客時にキッチンを隠したい方にとっては、扉なしのパントリーは不向きかもしれません。
また、料理中の熱や臭いがパントリーに入り込み、食材や調理器具に悪影響を与える可能性もあります。
パントリーとキッチンをある程度分離したい方は、扉付きがおすすめです。

□パントリーに扉をつけた後の課題

一方で、パントリーに扉を付けた場合にも、別の問題が生じることがあります。
扉の選び方や設置場所によっては、使い勝手が悪くなったり、逆効果になったりする恐れがあるのです。

1: 開閉がスムーズにいかない
パントリーは出し入れが多いため、扉の開閉がスムーズでないと、ストレスを感じてしまいます。
特に、両手に荷物を抱えている時は、開戸タイプの扉では不便ですよね。
引き戸タイプであれば、開閉時の負担は軽減されますが、レールのメンテナンスが必要になります。
扉を選ぶ際は、開閉のしやすさを十分に考慮しましょう。
大きめの取っ手を付けるのもおすすめです。

2: 他の設備と干渉してしまう
パントリーの扉は、周囲の家具や設備と干渉しないよう、注意が必要です。
開戸タイプの場合、扉を開けた時に冷蔵庫や他の収納扉に当たってしまうことがあります。
引き戸タイプなら干渉は避けられますが、扉の裏側にはものを置けないため、収納力が下がってしまいます。
パントリーの扉は、設置場所とサイズを慎重に検討し、周囲との兼ね合いを考えましょう。

3: 湿気や熱がこもってしまう
パントリーに扉を付けると、湿気や熱がこもりやすくなるのが悩みどころです。
特に、キッチンに近い場所にパントリーがある場合は、換気が重要になります。
食材や調理器具を湿気から守るため、扉の素材選びにも気を配りましょう。
すのこを敷いて下から風を通したり、扉に通気口を設けたりするのも効果的です。

□まとめ

パントリーに扉を付けるかどうかは、キッチンの使い勝手や雰囲気を大きく左右する重要な選択です。
扉なしのパントリーは、出し入れがスムーズで開放的な印象を与えますが、整理整頓が大変になる傾向があります。
一方、扉付きのパントリーは、生活感を隠せて衛生的に保管できますが、扉の開閉に不便さを感じることもあるでしょう。

理想のパントリーを作るには、ご家庭のライフスタイルや好みをよく考えることが大切です。
扉の有無だけでなく、素材や設置場所、周囲との兼ね合いにも注意を払いましょう。
使い勝手と美観のバランスを取ることで、毎日の料理が楽しくなるパントリーが実現できるはずです。

ぜひ、この記事を参考に、自分に合ったパントリーの扉選びをしてくださいね。
快適なキッチンライフを送るための第一歩になることを願っています。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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