世田谷のデザイン住宅|いざ、世田谷へ|(株)ホープス代表 清野廣道のブログ
世田谷のデザイン住宅|(株)ホープス代表 清野廣道のブログ
[いざ、世田谷へ]
木造建築に新たな光を当てたSE構法という画期的なシステムとの出会いは、ホープスにとってエポックメーキングな出来事で、これを契機に自社の路線を確立できたように思います。そして、SE構法を知って3年後の2010年、マンションの一室に設けていた事務所を世田谷区の駅前に移転しました。
それまでは設計事務所からの仕事をこなしてきましたが、下請的な仕事に依存するのではなく、直接エンドユーザーであるお客様とお付き合いしたいという強い思いが、移転の背景にはありました。そのためには、まず広く情報を発信できて、お客様がアクセスしやすい場を持つこと。それが、世田谷だったのです。
現在の事務所は私が設計しましたが、開放的な雰囲気をつくりたかったので、道に面して大きな開口部を設けました。おかげで、道をゆく人が「何屋さんだろう?」という視線を向けてくださいます。初めて打ち合わせでお越しになるお客様も、「迷うかと思いましたが、すぐに分かりました」とおっしゃってくださいます。こういう一言やリアクション、設計をする人間にとってはかなり嬉しいものなんです。
時を同じくして、ホープスのホームページも業界向けのシンプルなものから一般のお客様向けにデザインを一新しました。
以前も書きましたが、こうした取り組みの結果、設計事務所からの仕事は激減しました。それまでの下請けの立場から商売上のライバルになったわけですから当然ですね。一方で、従来の関係を続けてくださる設計事務所もいくつか残りました。それだけ弊社の仕事を評価してくださっているということで、本当にありがたいと思いました。
世田谷に事務所を構えて以降、大規模な住宅関連のイベントにも出展、スタッフ総動員で多くのご来場者に対応し、いくつかの実りあるご縁ができました。何よりも収穫だと感じたのは、スタッフの意識に変革が起こったことです。
それまでの私たちにとってのお客様は、住まい手ではなく設計事務所でしたから。ところが、これからはいつどこでお客様と出会うかわかりません。設計担当者も現場監督も、人の目をもっと意識して言動を磨いていこう、という意識が芽生えたと思います。
私たちの仕事は、お施主様との間に運命共同体という絆を結び、重い責任を負う立場にあります。その責任を全うするためには、うまくいかないことがあっても誰かに責任転嫁せず、会社全体で取り組む姿勢が必要です。そのための組織づくりは、時代の風を読み、お客様のことを一番に考え、常に有機的に行わなければいけません。失敗をすることもありますが、そこから学び成長しなければいけません。
課題は山積みです。しかし、私たちの取り組んでいることの価値や意味がお客様にご理解いただけるように、デザインも提案力も内外の体制ももっともっとステップアップさせていきたいと考えています。
どうぞ、これからのホープスにご期待いただけましたら幸いです。