注文住宅の購入価格はどれくらい?予算の目安もご紹介します!
注文住宅は、家の外観、内装、デザイン、設備、オプションなどを自身で決める必要があります。
そのため注文住宅の完成までには、それなりの期間と費用を要します。
しかしその分自身の理想や要望を反映できるため、予算に余裕がある方やこだわりが多い方におすすめです。
例えば注文住宅にかかる費用が大きくなればなるほど、高グレードのオプションを導入したり、外観のデザインをよりおしゃれにしたりできます。
今回は、そんな選択肢の幅が多い注文住宅にかかる費用と、費用ごとに実現できることなども含めてご紹介していきます。
□注文住宅の購入にかかる費用の内訳
注文住宅購入にかかる費用は、「土地購入費用」と「建築費用」の大きく2つに分かれます。
この土地費用を予算に組み込むのを忘れないように注意が必要です。
*土地購入費用
土地購入費用は、土地自体の費用に加えて、手付金や印紙税、仲介手数料などの諸費用も含まれるので、予定しているよりも少し多めに予算設定をしておくことをおすすめします。
*建築費用
建築費用には、以下のものが挙げられます。
・工事契約金
・建築確認申請費
・中間金
・上棟式費用
・着工金
・登記費用
□価格ごとの注文住宅の特徴とは?
注文住宅の購入には上記のような費用の内訳がメインですが、こだわりや理想を反映させたければ、建築費用の大きさが重要です。
冒頭でも述べた通り、デザインや設備、グレードにこだわればこだわるほど建築費用は大きくなります。
逆に言えば、費用をかければかけるほど、自身の理想やこだわりを反映させた注文住宅ができあがるということです。
そこで、注文住宅の特徴について費用ごとに見ていきましょう。
1. 1000万円台の注文住宅
結論から言うと1000万円台の注文住宅は、相場で見るとかなり低いと言えます。
デザインも設備も必要最低限の非常にシンプルな注文住宅になります。
建物の形はほぼ長方形や正方形に限定されますし、外壁に関してもタイルやレンガなどの比較的高価な素材は使えないと考えましょう。
シンプルであるがゆえ、完成時期としては他の注文住宅よりもかなり早くなります。
2. 2000万円台の注文住宅
2000万円台になると、1000万円台に比べて様々なグレードアップが可能になります。
例えば以下のようなグレードアップが挙げられます。
・外壁にタイルやレンガが使える
・キッチンや浴室の設備を最新にできる
・窓を増やしたり庭やバルコニーを設置できる
このようにある程度のこだわりを取り入れられるので、外観をおしゃれにしたり生活の快適度を上げるような設備の導入が実現できます。
ただし、あまりこだわりすぎると予算を超えてしまう可能性があるということに注意しましょう。
そのためこだわりに対する優先順位を決めておき、予算内に収まるように調整することをおすすめします。
3. 3000万円台の注文住宅
3000万円台の注文住宅は全国的な相場で、ほとんどの理想やこだわりを実現できると思ってもらって大丈夫です。
加えて、土地が狭い場合でも敷地を有効利用した注文住宅を建てやすくなります。
特に都市部では土地が狭いケースが考えられるので、大きなメリットだと言えるでしょう。
また、外観に関しては家の周りに柵や塀を取り付けたり、外壁をより長持ちするような材料にできたりと、非常に質の高い注文住宅にできるでしょう。
□自身にあった注文住宅を実現するために
1000万円台~3000万円台における注文住宅の特徴を参考にして予算立てをするのは一つの方法ですが、土地にかかる費用とのバランスも重要になってきます。
決められた予算の中で、どのように建築費用と土地費用の兼ね合いをすべきかを見ていきましょう。
*立地にこだわる場合
例えば駅や学校、スーパーやコンビニなどの施設の距離が近い方が良いという条件をお持ちの場合、土地にかける費用が多くなってしまいます。
いわゆる駅チカや近くに上記のような施設が多い場合、必然的に土地の価格も上がるからです。
そうなってくると建築費用の兼ね合いもあるので、建築費用は1000万円~2000万円ほどに設定するのが無難でしょう。
*デザインや内装にこだわりたい場合
デザインや内装にこだわりたい場合は、できるだけそちらに費用を回す必要があります。
そのため、3000万円以上を目安に予算を確保しておきましょう。
なぜかというと注文住宅は、素材の質、外観のデザイン、間取り、設備とそのグレードなど非常に多くの部分にこだわれるからです。
立地に対する条件は妥協することが求められますが、予算に余裕があるならもちろん立地もこだわりましょう。
*コストを抑えたい場合
場合によっては、コストを抑えて注文住宅を購入したいとお考えの方もいらっしゃると思います。
上述したように、1000万円台でも注文住宅は購入可能ですが、自身の理想やこだわりを反映することは難しくなります。
そうなってくると、別の選択肢として中古住宅や建売住宅の購入も視野に入れることをおすすめします。
□注文住宅の購入費用はどうやって決めるのが適切?
上述しているように、注文住宅全体の費用として必要なものは「土地費用」と「建築費」です。
そしてどちらにどれくらい費用をかけるかは、その人のニーズによって変わるということはご理解いただけたかと思います。
ここでもう一つ注文住宅を購入する上で大切なことがあります。
それが、「ローン返済に余裕を持てるかどうか」です。
どれだけ理想的な注文住宅を実現できても、ローン返済に苦しめられては元も子もありません。
この点を意識するうえで注意しておく点が2つあります。
1. 返済能力について
住宅ローンを組む際は返済比率を考える必要があります。
これは年収に対する年間の返済額の割合のことで、もちろん金融機関や住宅ローンの種類によって変わりますが、年収に対して30~35パーセントあたりが審査の基準になります。
世帯年収に対して、どれくらいの額であれば余裕を持った返済が可能かを計算しておきましょう。
2. 毎月の生活費に余裕があるかどうか
何より生活に余裕が持てるかが重要です。
住宅ローンの支払いの影響で、日々の生活が回らなくなってしまうことは避けなければいけません。
前提として、今まで貯金をしていた方はそれと同じくらいの金額にプラスして生活費も余裕を持たせておくことが望ましいです。
これが不可能であれば、注文住宅の予算を減らすことも検討しましょう。
また、特に子どものいる家庭だとこれからの食費や、塾や進学に伴う教育費、お小遣いなども考慮しておく必要があります。
現在が大丈夫であっても、数年後に生活が厳しくなることも考えられますので、将来的なことも考えることをおすすめします。
□マイホームは何歳までに購入するのが良いの?
住宅ローンの支払いは、数十年に及ぶ非常に長いものになることがほとんどです。
そのため、注文住宅はできるだけ早めに購入しておくに越したことはないですが、そのためにはある程度生活が安定してお金に余裕がある必要がありますよね。
また、ローンには完済までの年齢制限を課されるので、何歳までに購入しておくべきかを考えておきましょう。
住宅金融支援機構の調査によって、注文住宅の購入割合が最も多いのは30歳代で、全体の47.8パーセントを占めています。
ちなみに19.6パーセントが30歳代未満です。
定年を65歳とすると、一般的な住宅ローンの支払い年数が30~35年であれば、できるだけ30歳~35歳の間に住宅ローンを組むのが望ましいと言えます。
定年後は、今までのような安定した収入が入ってくる保証は無いのでできるだけ支出は減らしたいところです。
□まとめ
注文住宅は理想やこだわりを存分に反映できる仕様であるため、理想のマイホームを持ちたい方におすすめです。
一方で、予算の組み方や住宅ローンの返済に関して注意しておかないと、後々の生活に影響を及ぼす可能性があります。
これらを考慮したうえで、自身のニーズに合わせた注文住宅を検討してみてください。