注文住宅に和室は必要?和室のメリットとデメリットについて解説します!

家を建てる際、和室を作るかどうか迷う人は多いです。
そこで今回は、和室のメリットとデメリットや和室を設けると良い理由、和室作りで後悔しないために押さえておきたいポイント、さらに、新築住宅に和室を作る際のアイデアについて紹介いたします。

気になる方はぜひご覧ください。

□和室のメリットとデメリットをご紹介!


和室には、メリットやデメリットがあります。
ここでは、それらについて紹介していきます。

まず、和室のメリットについてです。
ここでは、メリットについて3つ紹介します。

1、育児スペースや子供の遊び場になる

畳は、木材と比べると柔らかく、子供の遊ぶところとして最適な場所です。

仮に、リビングの隣に和室を設けたとします。
その場合、家事を行いながら、安心して子供が遊ぶ姿を見守れます。

また、赤ちゃんがいる家庭の場合、おむつ交換やハイハイ、寝返りの練習をする場所としても最適です。

2、座ってする家事が多い方に優しい

洗濯物を畳むことやアイロンがけ、裁縫などちょっとした座り仕事ができるところが和室の魅力と言えるでしょう。

座っても脚に負担をかけることなく、家事に集中できる和室があるととても便利です。

3、ゲストの宿泊スペースとなる

来客が宿泊する場合、和室があると布団を引いてすぐに対応できます。
そのため、客間を作らなくても、お客様に泊まってもらえます。

そして、和室が独立した個室であると、さらに使いやすいと感じるでしょう。
他にも、風邪やインフルエンザなどにかかってしまったときに、隔離スペースとしても使用できます。

次に、和室のデメリットについてです。
これは、目的もなく、何も考えずに作ってしまうと生じてしまうことが多いです。
ここでは、デメリットについて3つ紹介します。

1、重量のある家具を置きにくい

畳は、フローリングと比べるとへこみやすいです。
そのため、ソファやベッドなど重たいものを置くと、家具の跡が付いてしまいます。

綺麗な状態を保ちたい方は、なるべく重たいものは置かないようにしましょう。

2、収納スペースを確保しづらい

畳に重たい家具を置くことは、あまり向いていません。
そのため、収納の家具のスペースが確保しづらいです。

それでも寝具を使いたい場合、押し入れのような収納スペースを確保すると良いでしょう。

3、間取りがうまくいかないことがある

他の部屋はすべてフローリングであるのに1か所だけ和室にしてしまうと、ほかのスペースが狭くなり、間取りがちぐはぐになってしまうことがあります。

このようなことが起きないように、スペースや予算を考えて和室が本当に必要であるかを見定めましょう。

□和室を設ける理由をご紹介!


ここでは、和室を設ける理由について3つ紹介します。

1、宿泊用の客間に使うため

親や親戚の方などが泊まりに来た時に、寝室の代わりに和室を使用できます。

来客したときは、くつろいでもらうスペースとして、寝るときはそこに布団を敷いて宿泊してもらう形です。
来客した方も、和室のようなゆったりしたスペースがあると安心すると思います。

また、家に招く側も、何かあった時のために和室があれば、急な宿泊にも対応できます。
様々なことを想定して和室を柔軟に取り入れてみてはいかがでしょうか。

2、家事スペースとして使うため

洗濯物を畳むことやアイロンがけなど、床が柔らかい畳は、座って作業するにあたって非常に便利です。
そのため、一時的な作業スペースとして和室はとても便利と言えます。

例えば、家族が多い場合、洗濯物が多くなってしまうと思います。
その際、洗濯物を畳みに置いておき、各自で収納するスタイルにすれば手間が省けて便利です。

他にも、急にお客様が来たとき部屋が散らかっていたとします。
その時に、畳の部屋に収めて緊急避難させておけます。

このように畳の部屋をさまざまな場面で活用可能です。

3、畳が好きだから

畳の匂いや肌触りなどが心地よく、畳がないと生活できない方もいると思います。

昔から生活に根差している和室のため、自然と記憶に心地よく感じるものがあるかもしれません。
このような方は、使用目的にかかわらず、和室を作って後悔することはいないでしょう。

心置きなく和室のある生活を楽しんでいきましょう。

□和室作りで後悔しないために押さえておきたいポイントをご紹介!


和室を作って後悔しないための工夫やポイントについて3つ紹介します。

1、モダンなリビングに合うおしゃれなデザイン

和室を想像すると、地味なイメージを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

しかし、ふすまにアクセントのあるカラーを取り入れたり、壁を白くしてみるなどの工夫をすることで、大きく和室の仕上がりが変わってきます。

また、和室が暗くならないように明かり取りの窓も取り入れると良いでしょう。
用途に合わせて、掘りこたつを設けるのもおすすめです。

2、スクリーンや引き戸などの仕切りをつける

家族のくつろぎスペースとして使うことや来客時の寝室として利用する機会があるかもしれません。

その際、リビングと空間を分けるために、仕切りがあるととても便利です。
仕切りがあることで、1つの部屋のように使用できます。

目隠し程度で良いのであれば、スクリーンでも十分かもしれません。
ですが、部屋として使用しようと考えている場合、引き戸を検討することをおすすめします。

3、押し入れのように収納できる場所をたっぷりと作る

将来的に、同居や部屋として使用しようと考えている場合、収納できる場所をしっかりと確保しておきましょう。

布団や身の回りのものを片づけられる押し入れのような収納スペースがあると良いです。
押し入れがあって無駄になることはないと思いますので、ぜひ和室に収納を作っておきましょう。

□注文住宅に和室を作る際のアイデアをご紹介!


ここでは、新築住宅に和室を作るためのアイデアについて3つ紹介します。

1、和モダン和室

畳やふすま、和室の壁紙など最近では種類が豊富に出てきています。
いかにも和室だと感じさせることなく、リビングや家全体の雰囲気とマッチする和モダンな和室が人気となっています。

例えば、2色の半帖畳を市松模様に配置したり、シックな色の壁紙を選んだりするなど、家の雰囲気に合うようにコーディネートしてみましょう。

2、小上がり畳コーナー

扉や壁で仕切りを作るのではなく、床を1段上げた小上がりで空間を仕切った和室です。

開放感があり、空間を広く確保できることで広く感じながら生活できます。
床の段差部分は、収納スペースにする方が多く、生活面でとても汎用性が高いです。

3、掘りごたつのある和室

和室の真ん中に掘りごたつを作ることで、家族や友人との食事やお酒を飲んで楽しめます。
居酒屋気分が味わえる特別な空間にも変えてみてはいかがでしょうか。

和室は布団を敷いて敷いて寝室にもできるので、用途はさまざまです。

□昔ながらの和室に違和感がある方には「モダンな和室」がおすすめ!


「和室は欲しいけど、昔ながらの和室にはちょっと抵抗感がある」
そんな方には、「モダンな和室」がおすすめです。

「モダンな和室」では、日本古来の和室の良さを取り入れながらも、現代のライフスタイルに合わせた和室をつくれるので、理想の雰囲気を叶えやすくなります。
ここでは、モダンな和室を作るための8つのポイントについてお伝えします。

1.畳の色

一般的な畳の色と言われると、畳の原料となるイグサ本来の淡い緑色を思い浮かべると思いますが、この色を古臭く感じる方もいらっしゃるかもしれません。
そのような方は、室内の雰囲気に合わせて、畳の色を選択してみましょう。
近年では、黒や白の畳をはじめ、さまざまなカラーバリエーションがあるため、お好きな色味のものを使ってみてください。

2.壁紙

壁紙には、1色でできたシンプルなものから、たくさんの柄がちりばめられたおしゃれなものまで、たくさんの種類があります。
一般的な和室の場合は、シンプルな壁紙がよく採用されていますが、シンプルすぎることを懸念されている方は、柄物の壁紙を使ってみるのも良いでしょう。

3.建具

ふすまや障子などの建具は、和室の雰囲気を大きく左右するパーツです。
ふすまの柄や木部の色でアクセントを加えると、和室の雰囲気をガラッと変えられるのでおすすめです。

4.窓・カーテン

どこに窓を配置するかやカーテンをどのようなものにするかによっても、和室の雰囲気はかなり違ってきます。
理想の和室をつくるためには、こうした細かい点にも気を配るようにしましょう。

5.天井

昔ながらの和室では、天井には一般的に「竿縁天井(さおぶちてんじょう)」が採用されています。
ただし、このタイプの天井にすると和室感がぐっと高まるため、もう少し今風の和室を作りたい方は、クロス張りの天井を採用してみましょう。

6.照明

照明は、シャンデリアのような完全に洋風なものにしない限り、和室はどんな照明でもマッチします。
色味は、蛍光灯のまぶしい白の光よりも、淡い暖色のオレンジのような色の方が合うので、優しい印象の明かりを使ってみましょう。

7.エアコン

畳張りの和室にエアコンがあると、せっかくの「和」の雰囲気が損なわれてしまうかもしれません。
「和」を損なわずにエアコンを設置するためには、埋め込み式のエアコンがおすすめなので、ぜひ検討してみてください。

8.掘りごたつ

和モダンの和室を作るために、最もおすすめなのが「掘りごたつ」です。
掘りごたつを設置することで、「和」の雰囲気が一気に高まるだけではなく、部屋としての利便性も向上します。
掘りごたつには、床を掘り込んでこたつを設置する方式以外にも、小上がりを作ってそこにこたつを設置する方式もあるので、ご自宅に合わせてお好きなものを取り入れてください。

□注文住宅で和室を作るなら掘りごたつがおすすめ!掘りごたつのメリット・デメリット


注文住宅で和室を新たに作るのであれば、掘りごたつの設置がおすすめです。
掘りごたつを設置しておくことで、和室の部屋としての機能性が大幅にアップします。
そこでここからは、掘りごたつにはどのような特徴があるのか、そのメリット・デメリットについてお伝えします。

*掘りごたつのメリット

1.椅子に座るような感覚でこたつに入れる

普通のこたつではなく掘りごたつにすることで、椅子に座るような感覚でこたつに入れる
ことが大きなメリットです。
普通のこたつだと、床にそのまま座るような形になるため、長時間座っていると腰や膝に負担がかかってしまいます。
掘りごたつであればそのような心配はなく、長時間座っていても身体に負担がかかりにくいので、お年寄りの方やお子様でも使いやすいです。

2.オールシーズン活躍するインテリアになる

冬場に暖房器具として大活躍する掘りごたつは、他の季節でもリビングテーブルとして活用できます。
1年中インテリアとして活躍してくれるので、普通のこたつのように夏場、収納にしまう必要がありません。

3.家族で集まりやすい

特に冬場は、温もりを求めて、掘りごたつのある場所に家族が自然に集まってきます。
家族でこたつを囲みながら食事や会話を一緒にできるので、コミュニケーションが取りやすく、家族団らんの素敵な一時を味わえますよ。

*掘りごたつのデメリット

1.掃除が大変

掘りごたつは段差が大きいため、掃除をするためには身をかがめる必要があり、腰や膝に大きな負担がかかります。
また、掘りごたつの穴の中にはゴミやホコリがたまりやすいため、季節を問わず定期的にお手入れをしなければいけません。

2.設置場所を変更できない

掘りごたつを設置するためには、床を掘り込む形になるため、容易に設置場所を変更できません。
変更することも可能ではありますが、穴をふさぐための床の張替えと、別の場所で床を掘り込む必要があるので、手間と費用がかかってしまう点に注意しましょう。

3.小さなお子様にとっては危険になるかも

掘りごたつの穴は大きな段差になるため、小さなお子様がいらっしゃるご家庭では、お子様が落ちて怪我をしてしまうことがあるかもしれません。
また、こたつのヒーターに触れてやけどをしてしまうこともあるので、十分気を付けて使うようにしましょう。

□まとめ


この記事では、和室のメリットとデメリットや和室を設けると良い理由、和室作りで後悔しないために押さえておきたいポイント、さらに、新築住宅に和室を作る際のアイデアについて紹介しました。

お家を建てる際の参考にしていただけると幸いです。

 

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Works(株)ホープスの建築実例

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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