SE構法についてご紹介!SE構法とは?メリットとデメリットは?

マイホームをお考えの方はいらっしゃいませんか。
せっかくマイホームを持つのであれば、丈夫で安心な家にしたいですよね。
そこでおすすめしたいのが、SE構法で建てられた住宅です。
しかし、SE構法といっても、良く分からない方が多いのではないでしょうか。
そこで今回は、SE構法の住宅について詳しく説明します。

 

□SE構法とは

そもそもSE構法とは何のことを言うのでしょうか。
SEとは、「Safety Enginnering」の略で、「工学的に安全」という意味です。
そのため、SE構法で建てられた住宅は工学的に安全な住宅なのです。
では、なぜSE構法は強いのでしょうか。

1つ目の理由は、木造ラーメン構造という構造にあります。
木造ラーメン構造とは、建物の接合部分をSE金物という金属にする構造です。
さらに、接合する際には剛接合という方法を取り、柱と梁を一体化支えて繋ぎ合わせて住宅を作り上げます。
従来、ラーメン構造は鉄骨造などで用いられており、木造では使用されていませんでした。

しかし、阪神淡路大震災で木造住宅が多く倒壊したことをきっかけに、木造でも耐震性に優れた住宅を目指そうと、使用されるようになったのです。

2つ目の理由は、構造の計算です。
普通の木造住宅では基礎の計算をほとんどしません。
しかし、SE構法では基礎の計算まで行います。
この計算を行うことで、地盤の強さに応じた設計が可能になります。

3つ目の理由は、使う木材の種類です。
従来は構造材の品質が安定しないものがありました。
しかし、SE構法で使用される木材はしっかりと強度を確認した構造用集成材です。
木材自体も強いものを使用するので丈夫で安心な住宅が出来上がります。

 

□SE構法のメリットについて

SE構法にはさまざまなメリットがあります。
そこで今からはSE構法のメリットについて紹介しましょう。
SE構法の最大のメリットとして、やはり耐震性に優れている面が挙げられます。
先ほど紹介したように、耐震性に特化した材料と計算、設計を行っているため丈夫で安心な住宅が完成します。

実は、SE構法で建てられた住宅の中で、東日本大震災や中越地震、熊本地震という大地震の際に倒壊した住宅はありません。
SE構法で建てられた住宅がどれほど耐震性に優れていて安心か、お分りいただけたでしょうか。

また、SE構造は、先ほど紹介したラーメン構造のため、普通なら必要な柱や梁が必要なくなる場合があります。
そのため、柱や壁が少なくても耐震性に優れた住宅にでき、間取りの幅が広がります。
柱や壁の数を減らせることで、広々としたリビングやワンフロアワンルームという、解放的な大空間を実現できるのです。

さらに、広くできるのは横だけではありません。
縦にも広くでき、天井の高い部屋や吹き抜けの部屋も実現可能です。
もちろん、これらの設計にしても安全性には問題ありません。
丈夫で安心できる住宅が完成します。
このように、SE構造では解放的かつ安全な住宅を実現させられるのです。

みなさんは車やバイクがお好きでしょうか。
実は、ガレージを作る際にもSE構法の住宅は優れているのです。
家の中にガレージを組み込むには、その分のスペースと出入り口が必要です。
しかし、そのためには1階部分に大きな空きスペースができるため、耐震上難しいということもあります。

しかし、SE構造の住宅であればそのような心配はありません。
安全なガレージを作れます。
場合によっては2台以上が横並びに駐車できるビルトインガレージも実現可能です。
さらに、柱や壁も少なくて済むので広々としたガレージにでき、そこで洗車やメンテナンスもできます。

 

□SE構法のデメリットについて

しかし、SE構法も良いところばかりではありません。
少なからずいくつかのデメリットは存在します。
そこで、ここではSE構法のデメリットについて紹介しましょう。

まず1つ目のデメリットは、SE構法をできる業者が限られているということです。
SE構法は特殊な施工方法のため、しっかりと認定を受けた業者でしか施工できません。
全国には多くの認定業者がありますが、地方によっては近くで見つけられない場合もあるので注意しましょう。

2つ目は、費用が高くなりやすいということです。
材料に良いものを使うというのも理由の1つですが、SE構法ではしっかりと計算した上で施工に取り掛かるなど技術的工夫もされているので、どうしても費用がかかってきてしまいます。
そのため、事前にしっかりと予算を考えておくようにしましょう。

3つ目は、狭小住宅には不向きなこともあるという点です。
SE構法は丈夫な分、柱や梁が太くなってしまう傾向にあります。
そのため、狭小住宅で取り入れようとするとただでさえ小さなスペースが、さらに小さくなってしまって失敗したなんてことも起こりかねません。

 

□まとめ

今回は、SE構法の住宅について説明しました。
SE構法は、丈夫で安全かつデザインにこだわりたいという方には特におすすめです。
少し費用がかかるなどのデメリットはありますが、自分の理想のマイホームに仕上げることができるでしょう。
是非みなさんも、SE構法の住宅を検討してみてはいかかでしょうか。

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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