スキップフロアのある家ってどうなの?メリット・デメリットから注意点まで徹底解説

「スキップフロアのある家ってどうなの。」
注文住宅を検討していて、スキップフロアを採用するか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
スキップフロアは、空間を立体的に活用できるため、個性的な間取りを実現したい方にとって魅力的な選択肢です。
しかし、一方で、デメリットも存在します。
この記事では、スキップフロアのメリット・デメリット、注意点などを詳しく解説することで、あなたがスキップフロアを採用するかどうか判断する材料を提供します。

スキップフロアとは?どんな特徴があるの?

スキップフロアとは、1階と2階の間に、中2階のような空間を設けた間取りのことです。
「ステップフロア」や「小上がり」と呼ばれることもあります。
スキップフロアは、空間を縦に有効活用することで、視覚的に広く見せることができます。
また、見た目もオシャレなので、近年人気が高まっています。

1: スキップフロアのメリット

スキップフロアには、次のようなメリットがあります。

・空間を有効活用できる

スキップフロアは、床面積を効率的に使うことができます。
例えば、リビングの隣にスキップフロアを設けることで、リビングと一体になった書斎スペースや子供部屋を作ることができます。
また、階段下を収納スペースとして活用することも可能です。

・個性的な空間を作ることができる

スキップフロアは、空間を立体的にすることで、個性的な空間を作ることができます。
例えば、リビングにスキップフロアを設けることで、リビングの一角に落ち着きのある読書スペースを作ることができます。
また、スキップフロアを子供部屋に設けることで、子供たちが自由に遊べる秘密基地のような空間を作ることができます。

・光を取り込みやすい

スキップフロアは、空間を上下に分割することで、光を取り込みやすくなります。
例えば、スキップフロアに窓を設けることで、リビングに自然光が差し込み、明るい空間になります。

・通風を良くすることができる

スキップフロアは、空間を上下に分割することで、通風を良くすることができます。
例えば、スキップフロアに窓を設けることで、リビングの空気の流れが良くなり、快適な空間になります。

2: スキップフロアのデメリット

スキップフロアには、次のようなデメリットもあります。

・コストが高い

スキップフロアは、一般的な間取りよりも複雑な構造になるため、建築コストが高くなる傾向があります。

・ バリアフリーではない

スキップフロアは、段差があるため、バリアフリーではありません。
高齢者や小さなお子さん、足の不自由な方がいる家庭では、注意が必要です。

・音が響きやすい

スキップフロアは、空間がつながっているため、音が響きやすいです。
プライバシーを確保したい場合は、工夫が必要です。

・空調が難しい

スキップフロアは、空間が複雑なため、空調が難しいです。
適切な空調計画が必要です。

スキップフロアのメリット|空間を有効活用できる4つのポイント

スキップフロアは、空間を有効活用できるというメリットがあります。
ここでは、スキップフロアならではのメリットを具体的に4つ紹介します。

1: 収納スペースを増やせる

スキップフロアは、階段下や床下のスペースを有効活用して、収納スペースを増やすことができます。
例えば、階段下を収納スペースとして活用すれば、リビングや寝室の収納不足を解消することができます。
また、床下のスペースを収納スペースとして活用すれば、季節物の衣類や思い出の品などを収納することができます。

2: 部屋数を増やせる

スキップフロアは、1階と2階の間に新たな空間を設けることで、部屋数を増やすことができます。
例えば、スキップフロアを子供部屋として活用すれば、子供たちが独立した空間を持つことができます。
また、スキップフロアを書斎として活用すれば、集中して仕事や勉強に取り組むことができます。

3: 採光を確保できる

スキップフロアは、天井が高くなるため、採光を確保することができます。
例えば、スキップフロアに窓を設けることで、リビングや寝室に自然光が差し込み、明るい空間になります。
また、スキップフロアに天窓を設けることで、さらに多くの光を取り込むことができます。

4: 通風を確保できる

スキップフロアは、空間がつながっているため、通風を確保することができます。
例えば、スキップフロアに窓を設けることで、リビングや寝室の空気が循環し、快適な空間になります。
また、スキップフロアに吹き抜けを設けることで、さらに多くの風を取り込むことができます。

スキップフロアのデメリット|注意すべき4つのポイント

スキップフロアは、空間を有効活用できる一方で、注意すべきデメリットもあります。
ここでは、スキップフロアのデメリットを具体的に4つ紹介し、読者に注意喚起をします。

1: 建築コストが高い

スキップフロアは、一般的な間取りよりも複雑な構造になるため、建築コストが高くなる傾向があります。
スキップフロアの構造は、通常の2階建て住宅よりも複雑になるため、設計や施工に費用がかかります。
また、スキップフロアの構造に合わせて、建材や設備にも費用がかかる場合があります。

2: バリアフリーではない

スキップフロアは、段差があるため、バリアフリーではありません。
高齢者や小さなお子さん、足の不自由な方がいる家庭では、日常生活で不便を感じることがあります。
また、将来的にバリアフリーが必要になった場合、改修費用がかかる可能性があります。

3: 音が響きやすい

スキップフロアは、空間がつながっているため、音が響きやすいです。
例えば、リビングでテレビを見ている音が、スキップフロア上の寝室に聞こえてしまうことがあります。
また、スキップフロア上で子供が走り回ると、下の階に音が響いてしまいます。

4: 空調が難しい

スキップフロアは、空間が複雑なため、空調が難しいです。
例えば、スキップフロア上の空間が暑くなりやすく、下の階が寒くなってしまうことがあります。
また、スキップフロアの構造に合わせて、空調設備の費用も高くなる場合があります。

まとめ

スキップフロアは、空間を有効活用できるメリットがある一方で、建築コストが高い、バリアフリーではない、音が響きやすい、空調が難しいといったデメリットもあります。
スキップフロアを採用するかどうかは、メリットとデメリットを比較検討し、ご自身のライフスタイルや家族構成、予算などを考慮して決める必要があります。
この記事が、スキップフロアを採用するかどうかの判断材料になれば幸いです。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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