軒のある家のメリット・デメリットを解説します!

マイホームを建てる際、外観のデザインや機能性について様々な悩みがあるかと思います。
特に「軒」の有無は、家の印象を大きく左右する要素の一つです。
軒のある家には、雨風から家を守る、軒下空間を有効活用できるなど、魅力的なメリットがたくさんあります。

一方で、建築費が高くなる、建築面積に影響が出るなどのデメリットも存在します。
この記事では、軒のある家のメリットとデメリットを具体的に解説します。
ぜひ最後までご覧になり、あなたにとって最適な選択をしましょう。

□軒のある家のメリットは?

軒のある家は、家のデザイン性や機能性を高める効果があります。
具体的には、以下のメリットが挙げられます。

1:外壁や窓を雨風から守る

軒は、屋根から流れ落ちる雨水を家本体から遠ざける役割を果たします。
これにより、外壁や窓が雨風によるダメージから守られ、建物の寿命を延ばす効果が期待できます。
また、軒が日差しを遮ることで、外壁の色あせや劣化を防ぐ効果もあります。

2:軒下空間を有効活用できる

軒下は、雨風や直射日光を避けられるため、様々な用途で活用できます。
例えば、縁側やウッドデッキを設置すれば、快適な屋外空間として楽しむことができます。
また、自転車置き場や物置として活用することも可能です。

3:重厚感のある外観になる

軒のある家は、軒の出によって、家全体に重厚感や高級感を与えることができます。
特に平屋や和風建築では、軒の出が長いことで、より伝統的な雰囲気を演出できます。

4:デザインの幅が広がる

軒の長さや形状、軒天のデザインによって、家の印象を大きく変えることができます。
例えば、軒を長く出すことで、より重厚感や存在感を出すことができます。

逆に、軒を短くすることで、軽快でスタイリッシュな印象にすることも可能です。

5:間延びして見えない

軒は、家の外観にアクセントをつける役割を果たします。
特に、間取りがシンプルな家や、窓が少ない家では、軒によってメリハリをつけることができます。

□軒のある家のデメリット

軒のある家は、メリットだけでなく、いくつかのデメリットも存在します。

1:建築費が高くなる

軒を出すには、材料費や人件費がかかります。
特に、軒の出が長い場合は、それだけ多くの材料が必要となり、工期も長引くため、建築費が高くなってしまいます。

2:建築面積に影響が出る

軒の出が長い場合、建築面積に影響が出る可能性があります。
建築面積は、建ぺい率によって制限されているため、軒の出が長くなると、実際に使える面積が狭くなってしまう可能性があります。

3:風の影響を受けやすくなる

軒の出が長いと、風の影響を受けやすくなります。
特に、強風時には、軒が風にあおられて破損する可能性もあります。
そのため、軒の出が長い場合は、風の影響を受けにくい構造にする必要があります。

□軒のある家のメリット・デメリットを踏まえて、あなたにとって最適な選択は?

軒のある家には、デザイン性や機能性というメリットがある一方で、建築費や建築面積、風の影響といったデメリットも存在します。

自分の家の設計に最適な選択をするためには、以下の点を考慮する必要があります。

1:予算

建築費は、軒の出の長さや形状、材質によって大きく異なります。
予算に合わせて、軒の出の長さや形状を検討する必要があります。

2:敷地

建築面積は、敷地の広さによって制限されます。
軒の出が長くなると、実際に使える面積が狭くなる可能性があるため、敷地の広さと建ぺい率を考慮する必要があります。

3:周辺環境

周辺環境は、風の影響や日照時間、プライバシーの確保などに影響します。
風の影響を受けやすい場所では、軒の出を短くしたり、風の影響を受けにくい構造にする必要があります。
また、日照時間を確保したい場合は、軒の出を短くしたり、軒天に採光用の窓を取り付ける必要があります。

4:デザイン

軒のある家は、重厚感や高級感を演出することができますが、シンプルモダンな家との相性はあまり良くありません。
自分の好みのデザインと、軒のある家のデザインとのバランスを考慮する必要があります。

5:ライフスタイル

軒下空間をどのように活用したいかによって、軒の出の長さを決めることができます。
例えば、縁側やウッドデッキを設置したい場合は、軒の出を長くする必要があります。

このように、軒のメリットとデメリットを考慮したうえで、あなたにとって最適な選択をすることが大切です。

□まとめ

この記事では、軒のある家のメリットとデメリットを具体的に解説しました。
軒のある家は、外壁や窓を雨風から守る、軒下空間を有効活用できる、重厚感のある外観になるなど、多くのメリットがあります。

一方で、建築費が高くなる、建築面積に影響が出る、風の影響を受けやすくなるなどのデメリットも存在します。
自分の家の設計に最適な選択をするためには、予算、敷地、周辺環境、デザイン、ライフスタイルなどを総合的に検討する必要があります。

HOPEsコラム 一覧へ

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

関連記事

軒のない家のメリット・デメリットを徹底解説!後悔しないための賢い選択

近年、住宅デザインにおいて「軒のない家」が増えてきています。 従来の日本家屋における軒は、雨や日差しを防ぐための実用的な役割を果たすと同時に、重厚感のある外観を作り出す重要な要素でした。 しかし、都市部の限られた土地を有 […]

モダンな玄関ホールをつくるためのポイントを解説します!

マイホームを建てる際に、おしゃれで機能的な空間づくりにこだわりたい、洗練された空間で快適に過ごしたいと考えている方は多いのではないでしょうか。 玄関ホールは、住宅の顔として、来客の第一印象を大きく左右する重要な空間です。 […]

ガラスブロックで玄関をおしゃれにしよう!選び方のポイントを解説

玄関は家の顔であり、来客の第一印象を大きく左右する大切な空間です。 せっかくのマイホームなら、おしゃれで機能的な玄関を実現したいですよね。 近年、玄関のインテリアとして注目を集めているのが「ガラスブロック」です。 ガラス […]

ウッドデッキと囲炉裏のある暮らしで癒し空間を創出

週末は家族や友人とBBQを楽しんだり、自然を感じながらゆったりと過ごしたい。 そんな理想のライフスタイルを実現するのに最適な空間が、ウッドデッキと囲炉裏のある暮らしです。 開放的な空間で過ごす喜びと、温かみのある囲炉裏の […]

グランピング風インテリアで叶える憧れのアウトドアリビング

都会の喧騒から離れて、自然と触れ合いながらゆったりとくつろぎたい。 そんな願いを叶えてくれるのが、今話題の「グランピング」。 でも、本格的なキャンプはハードルが高いと感じている方も多いでしょう。 そこでおすすめなのが、自 […]

Owner’s Voice施主さま対談
ホープスで実際に家をつくられた施主さまの家づくりの思い出をご紹介します。
施主さま対談をみる
お問い合わせはこちら
Homeへ