注文住宅にかかる諸費用について詳しく解説します!

「注文住宅で理想の我が家を手に入れたい」
「注文住宅を作るなら、とことんこだわって建設したい」
注文住宅をお考えの方は、諸費用がどのくらいかかるのか気になると思います。
そこで今回の記事では、注文住宅建設にかかる諸費用について解説します。
ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

□住宅購入時にかかる諸費用とは?


注文住宅を購入する時は、ついつい建設費用などに注目してしまいがちですよね。
しかし、住宅を建設する時には、土地や住宅の価格の他に、諸費用がかかります。
諸費用の具体的な例は、住宅ローンの借入費用や、登記費用、不動産会社との仲介手数料などです。

これらの諸費用の金額や支払いのタイミングは、それぞれ異なります。
また、住宅を購入する時にはローンを組めますが、これらの諸費用は現金による支払いが一般的であるため、ローンを利用できる可能性は低いでしょう。

最近では、住宅ローンに諸費用の借り入れを含んだプランも存在しますが、そのほとんどに上限金額があります。
例えば、ローン全体の10パーセントまでしか借り入れられなかったり、何百万円までなど決まっていたりします。

マイホーム購入の資金計画では、土地や住宅代のみを計算するのではなく、諸費用も考慮して計画を立てていくと良いでしょう。
余裕を持った資金計画を立てることで、マイホームづくりがスムーズに進められます。

□注文住宅の費用の内訳をご紹介!


ここからは、注文住宅を建てる時に具体的にどのような費用がかかってくるのかをご紹介します。
注文住宅を建てるうえでの費用の内訳は、大きく分けて3つです。

1.本体工事費用

本体工事費用は、注文住宅をご検討中の方が最も知りたい部分だと思います。
特に注文住宅はこだわりを持たせられるため、本体工事費用は人それぞれです。

注文住宅を建てる場合の本体工事費用は、総費用の75パーセントから80パーセントと言われています。
この費用には、駐車場や門などのいわゆるエクステリアと呼ばれる部分の費用は含まれません。

ハウスメーカーの広告に掲載されている住宅価格や坪単価などは、この本体工事費用のみを示している場合が多いでしょう。
そのため、「住宅価格3000万円」と記載されていたとしても、本体工事費のみが3000万円で、その他の費用を合わせると3500万円は必要になるでしょう。

2.付帯工事費用

付帯工事費用は、住宅以外の工事にかかる費用のことを指します。
付帯工事費用は総費用の15パーセントから20パーセントを占めると言われています。
庭や駐車場のエクステリアや、水道管やガス管の工事費用、カーテンやエアコンの取り付け費用なども含まれます。

元々あった住宅を取り壊した土地に注文住宅を建てる場合、まずは住宅を取り壊さなければいけません。
また、土地が安全な状態にあるか地盤調査や土地改良工事の費用なども付帯工事費用に含まれます。

土地がどのような状態にあるかで、追加費用がかかるため資金計画には余裕を持たせておかなくてはいけません。
本体工事費用と付帯工事費用の詳細な内訳は依頼する工務店やハウスメーカーによって異なるため、確認が必要です。

3.諸費用

諸費用は定義が曖昧だと思われる方がいらっしゃるでしょう。
諸費用とは、住宅やその周辺の建築工事費用以外にかかる費用のことを指します。
本体工事費用と付帯工事費用を合わせた建築工事費用の、5パーセントから7パーセントを占めると言われています。

諸費用の具体例は以下の通りです。
・契約のための印紙代や手数料
・税金
・住宅ローンを組む時にかかる費用
・家具や家電の購入
・引越し代

上記のように、諸費用は家庭によって差があります。
諸費用を計算する時は自分の家がどのような状況にあるのかを考えることが大切です。

□新築の注文住宅にかかる諸費用の一覧をご紹介!


ここでは、土地を購入する時にかかる諸費用と住宅の建築にかかる諸費用をご紹介します。
まずは、土地を購入する時にかかる諸費用についてです。

・仲介手数料
(物件価格×3%)+6万円×消費税が上限

・売買契約書印紙税
1,000万円~5,000万円の場合は10,000円

・登録免許税(登記費用
土地評価額の1.5%

・司法書士報酬
30,000円~50,000円程度

・不動産取得税
固定資産税評価額×4%

・固定資産税
固定資産税評価額×1.4%

次に、住宅を購入する時にかかる諸費用をご紹介します。

・設計監理料
施工費の10%程度

・工事請負契約書の印紙税
1,000万円~5,000万円の場合は10,000円

・建築確認の申請費用
10~20万円

・上下水道加入料
20万程度

・登録免許税(建物表示登記)
土地家屋調査士への報酬:8~10万程度

・登録免許税(所有権保存登記)
不動産評価額×0.15%

・司法書士への報酬
8~12万円程度

・地鎮祭・上棟式の費用
地域によって異なります。

□住宅ローンの諸費用をご紹介!


ここからは、住宅ローンにかかる諸費用7つについて紹介していきます。

1.住宅ローン保証料

こちらは、もし住宅ローンの返済ができなくなった場合を想定して、保証会社を利用するための費用です。

金利に0.2パーセント追加されることで、費用が計算されます。
住宅ローン保証料は、地方銀行やメガバンクなどの金融機関を利用する時に必要とされることが多いでしょう。

2.事務手数料

住宅ローンの融資を受けるために必要な手続きをする時に、金融機関に支払います。
ネットバンクなどは、事務手数料に重点を置いていることが多いでしょう。
事務手数料は、定額で支払うタイプのものと、借入金額によって変化する定率性タイプのものがあります。

定額制は、3万円から10万円ほどの費用で、定率制は借入金額の1パーセントから3パーセント程度が費用です。

3.つなぎ融資の事務手数料

つなぎ融資は、注文住宅が完成する前に支払う費用を用意するための、融資手数料です。
費用は、10万円程度が相場と言われています。

実は、注文住宅は建築費用を分割することが多いでしょう。
しかし、融資は住宅完成後の引き渡しの時にならないと、借入金を受け取れません。
そのため、中間金などを支払うための融資として、つなぎ融資が利用されます。
つなぎ融資を利用する時には手数料が発生するため、諸費用として支払う必要があります。

4.抵当権設定費用

住宅ローンを借り入れる時には、金融機関が建物と土地を担保にする権利を持ちます。
金融機関からローンを借りるときは、必ず抵当権を設定しなければいけません。
借入金額の4パーセントほどと、司法書士への報酬として5万円から10万円を費用として見積もっておきましょう。

5.印紙税

住宅ローンの契約を交わす時に必要となる税金です。
1000万円超から5000万円以下のローンで2万円かかり、5000万円から1億円以下のローンで6万円かかります。

6.団体信用生命保険料

住宅ローンの返済中に契約者が死亡してしまった場合や、高度障害になってしまった場合、それ以降のローン返済が不要となる生命保険です。
手数料は金利に含まれるのが一般的です。

7.火災保険料

返済期間中の火災に対して備える損害保険の手数料も諸費用に含まれます。
費用は建物の構造や保証内容によって異なります。

8.地震保険料

返済期間中の地震に対する損害保険の保険料です。
地域や建物の免震、耐震性能によって費用は異なります。

□まとめ


今回の記事では、注文住宅の時にかかる諸費用についてご紹介しました。
この記事をぜひ参考にしてみてくださいね。

 

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Works(株)ホープスの建築実例

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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