注文住宅で予算オーバーしてしまった方へ!原因や対処法について解説します!

注文住宅の間取りを考えるのは、大変ですがワクワクしますよね。
しかし、理想を全て詰め込んでしまうと、予算オーバーしてしまう可能性が非常に高いです。
では、注文住宅で予算オーバーしそうになったら、どうしたらいいのでしょうか。
ここでは、注文住宅で予算オーバーしそうなケースを紹介し、その対処法を解説します。

□注文住宅で予算オーバーする原因


注文住宅を建てる際に、予算オーバーしがちなポイントがあります。
事前に知っておくことで注意を払えると思うので、ぜひこの章を参考にしてください。

*床面積

注文住宅は間取りを自由に決められるので、広くなりがちです。
しかし、それでは床面積が大きくなりすぎて予算オーバーする原因になります。
広い家に住みたいというのは誰もが考えることですが、床面積を広く取ると建築費に影響するので注意が必要です。
そこで、予算オーバーしないためには、床面積を狭くするために必要以上に部屋数を増やさないことが大切です。

*窓の数や大きさ

窓が多くて大きい家場合には予算に大きな影響を与えます。
確かに、大きな窓が数多くあると光が入る・眺めが良いなどのメリットはありますが、壁の強度が下がってします。
そして、家の強度を高くするために壁全体の強度を上げるための施工が必要になってしまうのです。
そうするとコストアップにつながるので、予算オーバーしないためには、窓を減らしたり大きな窓をつけすぎないことが肝心です。

*門扉やフェンス

門扉やフェンスも、意外と費用がかかります。
少し凝ったデザインの門扉やフェンスを作ると軽く100万円を超えてしまうこともあるので、注意しましょう。
門扉やフェンスは住みやすさには直接関係しないので、あまりお金をかけすぎないことが予算オーバーしないコツです。

□予算オーバーの対処法


*構造をシンプルにする

注文住宅で予算オーバーしないためには、家の形をシンプルにして凸凹のない外観にしましょう。
家は上から見て四角形にするほうが、建築費が抑えられ地震にも強い家になります。
また、屋根の形もシンプルにしたほうが、材料費も抑えられます。

*間取りを工夫する

間取りはできるだけ仕切りを減らして、オープンなつくりにするとコストを抑えられます。
つまり、多くの部屋を作るよりも、1つ1つの部屋を広くするほうが壁が少なくなることからコストが下がるのです。
また、家の形と同様に部屋も凸凹をなくして四角形にするほうがコストがかからず地震にも強くなります。

*配管の場所を工夫する

2階建てにするなら、トイレや洗面などの水回りを1階と2階で同じ位置にして配管が短くしましょう。
そうすることで、コストカットにつながります。

*できるだけ既製品を使用する

ドアや建具などは、なるべく既製品を使うのがコストを抑えるコツです。
注文住宅は、好きな素材や設備を使えますが、そうするとどんどん費用はかさんでしまいます。
既製品で済ませられる部分は既製品をにしましょう。

□予算を削るべきではないポイント


予算オーバーしないためには、無駄を削る必要があります。
しかし、中には費用を削るべきではない部分もあます。
予算オーバーを気にするあまり、削るべきではない部分まで費用を削ってしまわないように注意しなければなりません。

*外構工事

予算オーバーしないためには、門扉やフェンスに、あまりお金をかけないことが大切です。
しかし、門扉やフェンスはプライバシーを守ったり、防犯性を高めるために必要なので、安易なコストダウンはすべきではありません。
プライバシーを守り防犯性を保った上で、華美な部分を減らすようにしましょう。
特に交通量の多い道路に面して家が建っている場合は、衝突事故から家と家族を守るために強固ながフェンスがおすすめです。

家の場所・ライフスタイルに合わせて使うコストを考えましょう。

*耐震性と断熱性

予算を削るといっても、耐震性と断熱性をないがしろにしてはいけません。
耐震性は家の安全性に関わる重要な部分なので、家族が安心して住むためには必要不可欠です。
むしろ、他の部分の予算を削ってでも、耐震性を強化すべきと言えるでしょう。

また、快適な家にするには断熱性を高めることも重要です。
断熱性の高い家は、夏は涼しく冬は暖かい家になります。
確かに、断熱性を高めるにはそれなりにコストがかかります。
しかし、光熱費を下がられるといったメリットもあるので、長い目で見るとコストダウンにつながります。

□予算別の家づくり


注文住宅を建てるには、建築費用のほかに土地代や諸費用がかかります。
ここでは、予算別に注文住宅を建てる際のポイントをご紹介しましょう。

まず、注文住宅を建てる際には、大きく分けて3種類のお金がかかります。
土地代・建築費用・諸費用です。
詳しく解説します。

1、土地代

注文住宅は、建てる場所も自由に選べるので、まず土地探しから始められる方が多いです。
地価は場所によって違うので、予算に合った土地を選びましょう。
東京のような大都市では地価が高いので、土地代が注文住宅にかかる費用の大部分を占めることもあります。
すでに土地を所有していれば購入する必要はありませんが、住宅用に適した土地でなければ整備費用がかかる場合もあります。

2、建築費用

注文住宅を建てるための費用です。
建築費用には、本体工事費用と別途工事費用があります。
本体工事費用には、基礎工事・木工事・設備工事・電気工事などがあります。

基礎工事は家の土台を作る工事で、本工事は土台の上に住居部分を作る工事です。
設備工事はキッチンやトイレ、風呂などの設備を設置する工事のことを指します。
また、電気工事は電気系統の配線などの工事です。
別途工事費用とは、ガスや水道工事、駐車場や外構工事全般のことを指します。

建築費用は土地代に次いで費用がかかるので、お金の管理には注意してくださいね。

・諸費用

諸費用とは、各種手数料などが含まれます。
土地や不動産の登記手数料や住宅ローンを組む際に信用保証会社に払う住宅ローン保証料も諸費用に含まれます。
また、不動産会社に仲介してもらう際に支払う仲介手数料も諸費用の1つです。
これらの費用を合計するとかなりの金額になるので、諸費用の管理も肝心です。

ここからは、予算別に家を建てる際のポイントをご紹介します。

*1000万円台

建物予算1000万円の注文住宅は、とてもローコストな住宅となるので、機能優先でシンプルになることが多いです。
家の形は四角形にしたほうが、設計や建築費用が安くなるので、ぜひお試しください。
また、デザインもシンプルにして部屋数も少なくするのが1000万円台で家を建てるコツです。

*2000万円台

2000万円台になると、大きな窓やバルコニーなどを取り付けられます。
2000万円後半になると希望する建築素材を使ったり、自由に間取りをつくったりもできるでしょう。

*3000万円台

3000万円以上あれば、建物の建築費用としては十分です。
そのため、部屋数をやしたり建築素材や設置する設備のグレードを、アップしたりすることも可能です。

※ウッドショック前の価格帯です。

□正しい予算の決め方


最後に、注文住宅を建てる際の予算におけるポイントを解説します。
まず、住宅建築にかけられる自己資金の金額を決めましょう。
貯金などのうち、いくら住宅購入にあてられるかで用意できる自己資金額が決まります。
次に、住宅ローンで借り入れる金額を決めてください。
そして、借り入れる金額と返済年数を決めることになりますが、毎月無理なく返済できるように、返済プランを立てる必要があります。

北側からの優しい光に照らされたリビングダイニング

□まとめ


注文住宅を建てる際は、床面積があまり広くならないように注意したり、窓の数や大きさを制限しないと予算オーバーになる可能性があります。
予算オーバーにならないためには、家の形をシンプルにしたり、間取りを工夫したりして1つ1つの部屋を大きく取ることなどがコツです。
これ以外にも今回は家の予算についてさまざまな観点から解説しました。
ぜひ家づくりの参考にしてくださいね。

 

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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