土地代込みの注文住宅の費用の相場とは?詳しく解説します!

注文住宅をお考えの方、予算をどれくらいに設定したら希望通りの家が建てられるのかイメージしづらいとお思いではないですか。
今回は、土地代まで含めた住宅の予算相場から、予算別の住宅の事例紹介、そして土地の選び方についての情報をお届けします。
ぜひ参考にして、資金計画にお役立てください。

□土地代込みの注文住宅の費用の相場を解説します!

ご自身の予算を考えるとき、参考になるのは実際に建てた方々の平均ではないでしょうか。
この項では、「2020年フラット35利用者調査」のデータから、住宅ローンを使っている人の土地代込みの注文住宅購入の費用をご紹介します。

まず、全国から見ていきましょう。
注文住宅と土地にかけた費用の平均は、約4698万円です。
これは、平均年収の約7.4倍の数値です。

次に、首都圏を見てみましょう。
首都圏では全国平均より年収が高い傾向があるためか、購入にかかった費用は約5611万円という数値でした。
首都圏の平均年収が710万円なので、年収の約7.9倍です。

近畿圏は、費用の平均が約4865万円で、その地域の平均年収の7.7倍です。
また、東海圏は費用の平均が約4680万円で、その地域の平均年収の7.5倍です。
その他の地域は、費用の平均が約4256万円で、年収の7.1倍です。

また、土地の購入が不要な場合や、土地の購入費用を貯蓄や他人からの援助で賄えた場合、多少年収が少なくても家を建てられます。

以上が、住宅ローン利用者の土地代と住宅購入費用の平均でした。
しかし、平均は高い人や低い人に大きく影響されることもあるので、分布も見てみましょう。
まず、年収は全国平均が630万程度であるのに対して、分布では400万円から600万円の人が約半数を占めています。
この年収から考えると、2400万円から4800万円くらいの予算が妥当かもしれません。

また、年収1000万円を超えるなど、平均よりも高い場合は、最初に紹介した費用目安を参考に、土地相場や家の希望に合わせて予算を考えていくと良いでしょう。

□土地代込みの予算別にどんな注文住宅が建てられるのかご紹介します!

それでは、実際に、予算別にどのような家を建てられるのかご紹介します。
予算が1000万円台から5000万円台までの例を紹介します。

1つ目は、1000万円台の住宅の場合です。
土地と注文住宅の設計、工事にかかる費用をこのくらいにするためには、安い土地を見つけてローコストのハウスメーカーを探しましょう。

または、土地付きの建売住宅を見つけるという選択肢もあります。
それ以外にも、小さなコストカット術はありますが、土地とメーカーの選び方が重要となってきます。

2つ目は、土地代込みの予算が2000万円台の場合です。
この場合は、土地と注文住宅にかかる費用を半分ずつ程度にすると良いかもしれません。

しかし、この予算は平均よりかなり少ないので、家のデザインや間取りにこだわることは難しくなるでしょう。
土地付きの建売住宅や規格が決まった選択式の住宅などの商品を選ぶという手もあります。
予算内で納得のいく家づくりをするためには、こだわりを1つに絞って注力するのがおすすめです。

3つ目は、土地代込みの予算が3000万円台の場合です。
土地代が1000万円程度だとすると、建築に充てられる費用は2000万円台です。
建築費用が2000万円台の予算から2倍になると、選択肢もかなり増えてきます。
例えば、災害に対して備えるために家の性能をあげたり、吹き抜けを作ったり、ガレージをつけたりなどです。

しかし、全ての希望を通すことは厳しいので、一部だけにするか、設備グレードを落とすかなどして工夫しましょう。

4つ目は、土地代込みの予算が4000万円台の場合です。
この場合、最初に紹介した平均と同じくらいの価格帯です。
ファミリー向け住宅で、ある程度まではほとんど希望が実現できると考えて良いかもしれません。
また、この価格帯だと、3階建てや2世帯住宅にも対応できます。

しかし、素材を高価なものにして、設備グレードも最新、間取りも複雑にというように、全てに最高を目指すと予算オーバーしてしまいます。
どこかで妥協点を見つけると良いでしょう。

5つ目は、土地代込みの予算が5000万円台の場合です。
建築費用に3500万円から4000万円程度充てられると、ほぼ理想通りの家が建てられるでしょう。
かなり細かい部分までこだわれるので、外壁や屋根、床材や壁紙の素材まで選べますし、外構部分までデザインできます。

□土地なしと土地ありで注文住宅の費用にはどれくらい差が出るのか解説します!

前の項で説明した通り、土地代は予算に対して大きな割合を占めています。
また、土地代に伴って、仲介手数料や登記費用、印紙税や固定資産税などもかかってくるので、土地ありの場合は土地なしに比べて費用の負担が大きいです。

2019年度の「フラット35利用者調査」から、土地ありと土地なしの差を数字で見ていきましょう。
まず、土地なしで注文住宅の購入のみの場合、かかった費用は全国平均で3454万円です。
そして、土地ありで注文住宅にかかる費用も合計した場合は4257万円です。
最後に、土地と建物が一緒に買える商品である建売住宅だと、平均は3494万円で、土地なしの場合と同程度でした。

首都圏では、地下の高騰に加え、メーカーや工務店の建築費も高くなっており、地方よりも土地を合わせた合計の相場が700万円近く高いことが多いです。
土地を購入するときは、選ぶ段階から相場などをよく調べてじっくり検討しましょう。

□注文住宅の土地代はどのような条件で変わるのか解説します!

この項では、土地代を適切な価格に抑えるためにも、土地代がどのような条件に左右されるのかご紹介します。

まず、土地は地域によって変動します。
知っての通り、都市部は地方よりも土地の価格が高いです。

しかし、いざインターネットで正確な価格を調べても、「公示地価」「基準地価」「土地価格相場」「路線価」「坪単価」などさまざまな単語が出てきて混乱する方が多いです。
その場合は、「土地代データ」というサイトで、「坪単価」を見ることをおすすめします。
かなり小さなエリアまで詳細に見られます。

ただ、この坪単価は地域の平均値で、家1つ分までは細かく見られません。
土地そのものの地盤による性質や、売主の事情などもあり、1メートル先の坪単価が違うことも少なくありません。
つまり、土地の価格を妥当か判断するのはとても難しく、最終的には買い手に委ねられます。
そのためにも、周辺の基準を事前に知っておき、正しい判断ができるようにしましょう。

□注文住宅の土地選びのポイントを解説します!

この項では、土地選びのポイントをご紹介します。

1つ目は、希望条件をリストアップすることです。
まずは、予算、エリアや路線、駅までの時間、学区、商業施設や公共施設など必要な要素を全て決めます。
そして、家族のライフスタイルをよく考え、周辺の施設との距離や治安など、何を優先するのか決めましょう。

2つ目は、希望のエリアの情報収集をすることです。
売地の価格だけでなく、その価格が妥当か判断するためにも、周辺の情報は常に調べておきましょう。
相場感覚をつかんでいれば、いざというときの判断がすぐにできるので、土地探しがスムーズになりますよ。

3つ目は、平たさや形にこだわらないことです。
家を建てるなら、平たくて四角形の土地と考える人は多いです。

しかし、注文住宅なら、工務店に相談しながらできるので、どんな土地でも住みやすいプランを作れるでしょう。
土地の形にこだわらないことにより、選択肢が増えたり、価格が安くなって建築費用に回せたりするのでこのポイントは覚えておくと良いかもしれません。

□まとめ

土地代込みの注文住宅の費用の相場や事例をご紹介しました。
狭小地が多い東京でも、家族の暮らしにあった住まいを実現するため「大好きな東京で暮らす!」をコンセプトに、SE構法で、注文住宅を建てています。
丁寧なやりとりを繰り返しながら、納得のいくプランを作成いたしますので、ぜひご相談ください。

 

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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