すでに完成している建売住宅とは違い、注文住宅は何もないところからプランを作って建てる家です。その為、程度の差はあるものの、トラブルが起こってしまうことがあります。

「家の引き渡しまでにはいろいろあって大変だったけれど、今は満足している、施工先とのトラブルも今となっては笑い話」

トラブルが起きたとしても、完成した住宅が納得できる外観を持ち、快適な暮らしが出来る家であれば、結果オーライと考えることもできます。しかし、ちょっとした行き違いにとどまらず、実害をこうむってしまうようなトラブルが起きることもあります。実際に注文住宅を建てる際には、どのようなトラブルが起こるのでしょうか?

Works(株)ホープスの建築実例

工期に関するトラブル

注文住宅の契約時に定められる項目の一つに、引き渡し日があります。施工する側はその日を目標に住宅を完成させ、施主はその日を目標に入居に向けて準備を進める為です。しかし、着工から引き渡しまでの期間には、その期間を長引かせる要因が発生することがあります。

その一つは、天候です。住宅の建築には、雨が降るとできない作業が多いからです。一般的に在来工法での戸建て住宅の工期は4か月から5か月、ハウスメーカーなどに多いツーバイフォー、在来工法の中でもローコスト住宅や建売住宅は2~3カ月程度、反対に木造住宅でも高級注文住宅や狭小住宅では、通常の在来工法より工期が長くなることがあります。

着工後に雨の日が続いたりすると、工程の予定と実際の工程がずれてしまいます。もし、すべての工程を同じ職人さんが進めるのであれば、雨での遅れだけで済みます。でも実際には作業内容に応じて複数の業種の職人さんが建築の進み具合に合わせて作業を進めていくのです。その為、雨や、資材搬入の遅れなど、予定外のことで進行が滞ると、それぞれの職人さんのスケジュールにも響いてしまいます。その結果、雨で作業が遅れた→遅れていた作業が終了→日程がずれたので、来るはずの職人さんが来られず、作業日程が延びるといった事態になってしまうこともあります。

予定通り家が完成しなかった場合、引っ越し業者を手配し直さなくてはならなくなってしまいます。工期の遅れをギリギリに告げられれば、引っ越し業者へのキャンセル料が発生する、引っ越し業者が忙しい時期であれば、希望する日に再手配できないという事態にもなりかねません。また、現在のマンションや売却予定の家が、明け渡しの日になってしまえば、荷物はトランクルーム、家族はホテル住まいを余儀なくされるかもしれません。

施工先に外構も一緒に依頼している場合には、工期に遅れが発生した場合、施工先がスケジュールを調整します。しかし、施主側で外構は別の会社に依頼していた場合、工期の遅れを外構を依頼した会社に伝え、外構工事を延期してもらうなどの調整をしなくてはなりません。

このような事態になってしまった場合には、工期が長引いた日数に応じて、損害賠償をしてもらうことができます。ただし、その為には、契約時に契約書に完成時期と引き渡し時期が記載されていることを確認しておく必要があります。そして工期の遅れが発生した際には、延期後の完成時期と引渡し日を書面で約束にしてもらうことが大切です。

この時点で、早急に工期の遅れを取り戻してほしいと要求してしまうと、突貫工事をされてしまう恐れがあるので、注意が必要です。また、工期の遅れを取り戻すため、施工先が早朝や夜間にまで作業時間を長くすることがあります。このような場合、工期の遅れが取り戻せたとしても、近隣トラブルになってしまう恐れがあります。遅れてしまった場合には、頑強に遅れを取り戻すよう要求するより、仮住まいの費用などを保証してもらい、丁寧に残りの作業が進められるようにする方が安全です。

住宅の建築では、天候や道路の状況などによって、工期の遅れは珍しいことではありません。ギリギリになって焦らないよう、月が変わるごとに工事の進行状況を確認することが大切です。

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建築費に関するトラブル

契約時に提示された建築費よりも、建築費が嵩んでしまうことがあります。ひとつは、工事上の必要性、一つは施主側からの要望です。

建築工事を進める上で必要な費用
契約時には想定していなかったことに対処する為の費用が発生することがあります。

  • 地盤改良 施主側で契約前に地盤調査をしていない場合、契約後に施工会社が本格的な地盤調査をします。あらかじめ基本的な調査はしてあるのですが、もし、住宅の建築には軟弱な地盤であれば、地盤改良をしなくてはなりません。地盤が弱ければ弱いほど、深くまで地盤改良をしなくてはならないので、改良費が嵩みます。思わぬ高額な出費になることを避ける為には、契約前に地盤改良について施工先に確認しておくことが大切です。
  • 資材仮置き場 道路との位置関係、敷地の広さ、周辺の状況によっては、工事に必要な資材を置く場所が敷地内に確保できず、近くで資材置き場を借りなくてはならないことがあります。事前にわかっていれば、契約時の建築費に含まれることもありますが、工事を始めてから必要が発生した場合には、追加費用に含められます。

施主側の要望で発生する費用
契約後、建築工事が始まってからの変更には、追加費用が発生します。

  • 間取りの変更 造作家具を増やしたい、ロフトをつけたい、階段の仕様を変えたい、窓の位置を変えたいなどの間取りの変更を要望すると、追加費用が発生します。特に、窓の変更やインナーバルコニーの設置など、構造計算からやり直さなくてはならないような変更は、費用が嵩みます。
  • 住宅設備機器の変更 システムキッチンやシステムバス、トイレなど住宅設備機器のグレードを上げる、又はオプションの追加を要望すると、その分追加費用が発生します。
    後で追加費用の高額さに驚かないよう、変更や追加を要望する際に、予算を確認し、見積もりを取ることが大切です。
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家の仕上がりに関するトラブル

思っていたイメージとは違うという仕上がりになっていることもあれば、こんなところに傷があるというような施工上のミスを発見することもあります。完成後に補修できるケースもありますが、取り返しのつかないようなケースもないとは言えません。

思っていたイメージとは違う
注文住宅は、建売住宅とは違い、完成した家を見て契約するわけではありません。綿密な打ち合わせを重ね、自分たちの希望を伝えて作ってもらったプランを図面、又は模型から想像するしかないのです。その為、イメージとは違う仕上がりになってしまうことがあります。壁や床の色や質感は、室内の雰囲気を変えてしまいます。家電や家具を置くスペースも図面通りになっていなければ、思い通りに配置できなくなってしまいます。棚やコンセントの位置などは、少し違っているだけでも、暮らしにくさに繋がります。このようなことを避ける為には、納得のいくまで打ち合わせをする、図面を見て解らない部分は質問することが大切です。

工事上のミス
クロスの端が剥がれている、ドアや窓が開閉しにくい、床や壁に傷がある、契約時とは違う会社、又はグレードの低いタイプの住宅設備機器が設置されている、バルコニーの位置が違うなど、工事上のミスが発生することがあります。このようなことがおこった場合、引き渡しまでには、指摘した部分は全て補修されます。引き渡し後にわかったということにならないよう、できるだけ工事中の現場に足を運び、工事の進み具合を見ることが大切です。

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HOPEsの狭小住宅への思い

 

ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。
根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

敷地の形、道路や周辺の環境に合わせて、日当たりと風通しの良い家、プライバシーを確保できる家、高いインテリア性と優れた住宅性能を持つ暮らしやすい家、安心して暮らせる防犯性の高い家をご提案します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。

狭小住宅としての参考になる建築実例がたくさんございます。ぜひご覧ください。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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