理想の間取りを実現しよう!間取りを決めるまでの手順やおすすめの間取りをご紹介!

自分たちの理想やこだわりを存分に取り入れられる注文住宅。
間取りの作り方や工夫の仕方は多岐に渡る事に加え、考えるべきポイントも非常に多く存在します。
間取りやオプションの選択肢の多さはもちろんメリットと言えますが、だからこそしっかりと生活の快適性を考慮しなければいけません。
また、間取りをこだわったりオプションを取り入れる分、価格も上がっていきます。
そこで今回は、理想の注文住宅を実現するための間取り例や考え方のポイント、価格別の特徴などを併せてご紹介します。

 

□注文住宅の価格別特徴について

まずは、注文住宅の価格別の特徴を知り、おおよそどんな注文住宅が建つかを知っておきましょう。
そうすることで、自分たちの理想とする家に対してどれくらいの予算を出せば実現できるかを予測できます。

1. 1000万円台の注文住宅

1000万円台の注文住宅は、かなりコストを抑えた仕様になります。
デザインもシンプルで、正方形や長方形などの形状が一般的です。
また、室内の間取りやデザインもコストダウンが図られており、やはりシンプルさ重視の注文住宅になってしまいます。

2. 2000万円台の注文住宅

2000万円台になると、1000万円台に比べるとある程度おしゃれなデザインや間取りを取り入れられるようになります。
例えば外観であれば、タイル外壁やレンガ調などを取り入れておしゃれさを演出できます。
1000万円台では最低限のデザイン、機能設備しか取り入れられない場合がほとんどですが、2000万円台では見た目や機能性、部屋数にもコストを回すことが可能になるのです。

3.  3000万円台の注文住宅

3000万円台は、日本における注文住宅にかかる平均費用です。
ここまでくると、土地の広さにもよりますが、非常に広い注文住宅を建てられるようになります。
こだわりたい間取りやデザインを存分に取り入れられるので、予算を3000万円台に設定していればおおよそは問題ないでしょう。
内装であれば和室を導入したり、床暖房を取り入れたりできます。

4. 4000万円台の注文住宅

4000万円台の予算があれば、自分たちだけの特別感、そして高級感のある家づくりができます。
こだわりが多い、あるいはコストのかかるこだわりを取り入れたい場合は、これくらいの予算が必要だと言えます。

例えば車を1台以上駐車できるビルトインガレージを建てたり、日当たりを良くするために大きな窓を設置したりできます。
内装面では、キッチンをカフェや飲食店のようにおしゃれにこだわれたり、エレベーターの設置さえも可能になったりするのです。

 

□理想の間取りにするための条件について知っておきましょう!

理想の間取りは人それぞれ違うと思いますが、基本的なものとして以下の3つを意識しましょう。

1つ目は、ストレスを感じないライフスタイルです。
毎日の家事や生活する上での移動によるストレスは、可能な限りなくしたいですよね。
どんなにきれいな間取りでも、実際に暮らしてみたら不便だったということもあるかもしれません。

そのため、ドアの位置や各部屋のつながりなど、より細かい部分を意識するとストレスのない生活を送れる間取りに仕上げられるのではないでしょうか。

2つ目は、ワクワクするデザイン性です。
毎日の生活が楽しくワクワクするようなデザイン性がある間取りも大切な条件になります。
効率面を重視しすぎて、単純なデザインだけでは満足度が高い間取りは実現できませんよね。
吹き抜けやスキップフロアを取り入れ、少し遊び心を感じるものも取り入れてみましょう。

3つ目は、理想のライフスタイルを実現できる間取りです。
前に住んでいた家ではできなかったような理想のライフスタイルを取り入れてみるのも大切なことです。
土間スペースを趣味の部屋にしたり、対面キッチンにして楽しいパーティーをしたりなど、間取りを少し工夫することで理想のライフスタイルを実現できるでしょう。

 

□理想の間取りへ!間取りを決めるまでの手順をご紹介!

いざ間取りを決めようと思っても、どう決めれば良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、間取りを決める上での手順を見ていきましょう。

 

*情報収集をする

まずは情報収集から始めましょう。
特に、SNSやWEBサイトから情報を集められれば、間取りのメリットやデメリット、実際に住んでいる方の意見を見れます。
また、気になる工務店やハウスメーカーがあれば、カタログ請求をしてみるのも1つの方法です。

さらに、間取りに関する本を読んでみるのもおすすめです。
図書館で間取りに関する本を数冊借りてみるのが良いでしょう。
自分の理想の間取りにするためにも、様々な場所から情報を集めてみましょう。

 

*家づくりノートを作成する

情報収集をした後は、家族全員のそれぞれが考えている理想の間取りに対する思いをまとめることが重要です。
良い間取りというのは、家族全員が納得できる間取りのことです。
そのため、家族全員がどのようなライフスタイルにしたいのかが一目で分かるものを作成しておくと良いでしょう。

また、作成する時は、「なぜそのような間取りにしたいのか」の理由も書いてあると、より分かりやすくなります。
例えば、「子供の面倒を見ながら料理ができるカウンターキッチンにしたい」と書いておけば、後で設計担当者にそれを見せた時に、気の利いた提案をしてくれるかもしれません。

 

*家づくりノートをもとに間取りや設計担当を決める

間取りを実際に決める時は、建築や法律の知識が必要になることから、設計担当者と進めていくことになります。
先ほどご紹介した家づくりノートのようなものを作成しておけば、それを渡すだけで要望が伝わりますし、間取りを決めるのもよりスムーズになるでしょう。

 

□間取りのイメージを伝えるポイントとは?

まず、間取りのイメージを実際に伝えるためには、先ほどのような家づくりノートを作成することはもちろん、要望をとにかく書き出してみるというのもおすすめです。
その要望の中から優先順位をつけていくと良いでしょう。

例えば、「子供の部屋をリビングの隣に配置したい」という要望はもちろん、「全体的に雰
囲気が明るい家にしたい」といった漠然としたイメージでも書き出しておくと良いでしょう。
要望を伝えれば、設計担当者はできるだけそれを形にするよう努力してくれるでしょう。

しかし、広さや予算の制約は存在するので、優先順位は必ず決めておくようにしましょう。

中には、設計担当者に要望を伝える時、自分で間取り図を作成して見せたいという方もいらっしゃるでしょう。

その時は、スマホやパソコンのフリーソフトやアプリを利用してみるのも1つの方法です。
間取り図の作成ソフトは様々な種類がありますが、専門知識を必要としないものの中には、予め作られた様々な広さの間取りや部屋のパーツを組み合わせるような、パズル感覚で間取り図を作成できるものもあります。

このようなものを使うと、家族で楽しみながら間取りのイメージを膨らませられますのでおすすめです。
間取りのイメージを具体的にすればするほど実際の暮らしもイメージしやすくなるでしょう。

また、方眼紙等を使って間取り図を作成したいという方もいらっしゃると思いますが、方眼紙の場合は、それぞれの長さや大きさを決めることが難しいです。
時には、構造上実現できない間取りになってしまったり、無駄なスペースが多い間取りになってしまったりすることもあります。

そのため、方眼紙等を使って間取りを作成する場合は、どんな家に暮らしたいかをイメージする時の大まかなものとして考えるようにしましょう。

 

□おすすめの間取り実例

注文住宅には数多くの間取り例があり、取り入れ方はさまざまです。
例えば家族とのコミュニケーションが取りやすい、あるいは開放感のある間取りを取り入れることで、室内での快適性がアップするのです。

*家族とのコミュニケーションが取りやすい間取り

1. 対面キッチン

対面キッチンとは、リビングやダイニングの方に向かって設置されているキッチンのことです。
従来のキッチンでは壁に向かって設置されており、リビングやダイニングの方が見えない仕様になっています。
しかし対面キッチンでは家族の様子やテレビを見ながらキッチンで作業できるので、家族とのコミュニケーションを遮断されることなく作業できるのです。
そして対面キッチンにはいくつか種類があり、キッチンの周囲が完全に独立したアイランド型、左右のどちらかが壁についたペニンシュラ型などがあります。

2. リビング階段

リビング階段とは、リビングから上階につながる階段のことです。
これのメリットは、階段を使う際に必ずリビングを通るため家族と顔を合わせる機会が多いということにあります。
加えてデザイン性も豊富で、例えばスケルトンにすればおしゃれさも兼ね備えたリビング階段にできます。

*開放感のある間取り

1. 吹き抜け

吹き抜けとは、1階と2階部分が一続きになっている間取りです。
2階上部に天窓や大きな窓を取り付ければ日差しが1階にまで届くので、開放感アップだけでなく日当たりも良くなります。

2. アウトドアリビング

庭やテラスといったスペースを、室内につながる位置に設置したものです。
室内リビングとつなげることで、限られたスペースでも開放感を得られます。
また、外からの視線を切るために柵や塀を設置したり、アウトドリビングを家の中心部に置いたりする事で家族のプライベートを守るようにしましょう。

 

□注文住宅の間取りを考える上でのポイントとは?

注文住宅の間取りを設計する上で、今後の生活の仕方や動線などを意識することで快適な間取りを実現しやすいです。
そのポイントを以下で見ていきましょう。

1. 今後の生活について考えてみる

例えば今後、子どもが生まれることを想定して部屋数を増やしておくことであったり、二世帯住宅にする可能性だったりを考慮しておきましょう。
現状必要なことしか考えていないと、後になって不満や不便さを感じてしまう原因になります。
そのため、今後のライフスタイルが変わってもすぐに対応できる間取りにしておくことをおすすめします。

2. 家のタイプについて考えてみる

注文住宅といっても、ワンフロアのみの平屋、2階建てや3階建てなどさまざまです。
土地のスペースや、必要な部屋数、取り入れたい間取りなどを考慮して決めましょう。

3. 動線を意識してみる

普段生活していく中で、家中での動きやすさ、家事や移動のしやすさによって快適性はかなり変わります。
例えば、洗濯機の位置、洗濯物を干す位置、収納場所が離れすぎていると移動が多くなり面倒ですよね。
玄関や階段の位置、リビングまでの動線、収納場所などを考慮しておきましょう。

 

□間取りを失敗しないために注意しておくべきこととは?

先ほど挙げたように、間取りを考える上で将来のことを考慮しておくことは必須だと言えるでしょう。
その中でも動線や収納は特に大切ですし、そこに加えて日当たりや風通しの良さも関わってきます。
次はこれらに焦点を当てて見ていきましょう。

*収納場所、動線に注意

収納スペースに関しては、家のものを余裕を持って収納できるくらいのスペースは確保しておきましょう。
収納スペースが足りなくてものが溢れかえってしまうのは避けたいところです。

動線に関しては先ほども述べたとおり、普段家中で生活する上で、動きやすさや便利さを意識することが大切です。
何かするたびに面倒な移動が多いと間取り設計を失敗したと感じても仕方ありませんよね。

*周囲の環境も考える

土地選びの際に、周囲の環境をあらかじめ把握しておきましょう。
例えば車通りの多い道路に面している土地の場合、寝室や個室を道路側に設置してしまうと音が気になってしまいますよね。
このように、土地周囲の環境に合わせて間取りの配置を行いましょう。

*日当たりや風通しを確保する

日当たりや風通しの良さは、家中の雰囲気を左右する大切な要素です。
日当たりが悪ければ洗濯や室温に影響しますし、風通しが悪ければ湿気がこもる原因にもなります。
そのため、日の当たる方角や、窓の位置・サイズを入念に選ぶようにしましょう。

 

□理想の家づくりを実現するための手順について!

価格や注意点、おすすめ間取り例を知ったは良いものの、そもそもどんなコンセプトの家にしたいかをすぐに思いつくのはなかなか難しいでしょう。
そこで理想の家づくりを実現するための思考フローを見ていきましょう。

1. 理想の生活スタイルを書いてみる

家族それぞれが、家でどのような生活をしたいかを書いてみましょう。
例えば、”ゲストを大勢呼んでパーティーをしたい”、”開放感のある家でゆっくりと過ごしたい”などが挙げられます。

2. 現状ある不満を書いてみる

今住んでいる家にどのような不満を持っているのかを書き出し、新しい家づくりの際にその不満を解消できるようにしましょう。

3. ここだけは譲れない優先順位を決める

予算や間取りの設計上、どうしても全ての希望を叶えるのは難しいかもしれません。
間取りのおしゃれさを優先したいのか、機能性を優先したいのかなど、家族の中での優先順位をすり合わせておきましょう。

4. 家のテイストを決める

最後に外観デザインを考えます。
スタイリッシュさを求めているのであればモダン風、あたたかさを求めているのであればナチュラルデザインなどが挙げられます。

 

□まとめ

家づくりにおいて理想を実現するには、コンセプトから順を追って考えていき、住んでからどんな生活を送りたいかを意識することが大切です。
その上で間取り例やポイントを参考にして家づくりを行うことがおすすめです。
また、価格別の特徴も家づくりの参考になります。

 

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Works(株)ホープスの建築実例

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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