注文住宅で屋上をつくりませんか?活用アイデアもご紹介します

注文住宅をご検討中の方はいらっしゃいませんか。
実際に住宅を建てるとなった場合、決めなければならないことはたくさんありますが、今回はその際に是非参考にしてほしい、屋上をつくる魅力について解説します。
屋上を活用するアイデアについても併せて紹介するので、是非参考にしてみてください。

□屋上をつくるメリットとは


屋上のメリットは様々です。
もちろん庭と比べると視覚的な効果は劣りますが、狭小地に計画される建物においては屋上はメリットがあります。

例えば、屋上が計画されるような住宅は圧倒的に都市部に多いです。
都市部のような土地に住宅を建てるとなった場合、周りの家から接近され囲まれるような環境が考えられるため、いくら庭をつくってもプライバシーの確保が難しくなるでしょう。
そういった点で、屋上は庭よりも高い位置でつくられるので、プライバシーの確保も容易です。

屋上でなくてもバルコニーを少し大きめにつくり、セカンドリビングとして活用できるかもしれません。
屋根もつけたルーフバルコニーのようにすれば、活用の幅も広がるでしょう。

建物のメンテナンスにおいてもメリットがあります。
屋上は住宅の屋根の代わりも担っていますね。
普通は住宅の屋根に登れませんが、屋上はできます。
定期的な住宅のメンテナンス時にも足場を組まずに作業が行えるので、その点も有利と言えるでしょう。

土地状況などにもよりますが、例えば災害時に屋上は役立つかもしれません。
近い未来で、想像しえないような災害が発生する可能性がありますよね。
洪水のような災害が発生した場合にも、屋上があると避難がしやすく、空からの捜索活動でも屋上にいた方が発見しやすいでしょう。

□屋上をつくるデメリットとは


屋上のある家はデメリットもあります。

まずは陸屋根(ろくやね・りくやね)と呼ばれる、勾配のない水平な屋根になることがデメリットです。
普通の屋根と比較すると勾配がないため、水が流れにくく、しっかりと防水対策を施さないと雨漏りの原因になるかもしれません。
屋上が屋根になるような住宅は、普通の屋根を持つ住宅よりも少し厳しめのメンテナンスが必須です。
その点は押さえておいてください。

屋上をつくる場合は必ず落下防止対策をするようにしてください。
特に小さいお子様がいらっしゃるご家庭であれば、尚更気をつけてほしいところです。
十分な高さの壁、手すりを設けることはもちろん、踏み台になるようなモノや椅子などを置く場所には気をつけるようにしてください。

屋上をつくると通常の屋根とは違う空間をつくることになるため、一般的な屋根よりもコストアップしやすいです。
階段も増えるので、その分の費用も掛かります。
メンテナス費用もあるでしょう。

さらに、業者を呼んで行う大掛かりな定期的なメンテナンスだけではなく、排水溝などを常に自分たちでも掃除しておかないと、しっかりと排水できずに大雨時などは水が溜まってしまうかもしれません。
そういう点も注意してください。

屋上は真夏日はとても暑くなり、真冬時はとても寒くなります。
雪国では雪の重さに耐えられる屋上強度が必要ですし、夏にかなり気温が上がる地域は、屋上の下の部屋の断熱対策をしっかりしておくようにしましょう。

近隣に高層マンションがあると、屋上は丸見えになります。
近隣条件もしっかり考慮した上で、屋上をつくるかどうか決めてください。
さらに、屋上で騒ぎすぎたりBBQなどで食事をしたりすることは近隣への迷惑に繋がる可能性もあります。
その点も考慮するようにしましょう。

□屋上の防水対策について解説


先ほどのデメリット部分でも解説しましたが、屋上では防水対策にかなり気をつけてほしいです。
現在の住宅のベランダや屋上バルコニーの防水対策工法は、密着性や耐久性の高い「FRP防水」が主流となっています。

FRP防水工法は塗料を塗り固めて塗膜をつくって防水加工します。
そのため、もし木造住宅で地震により家が揺れるとヒビが入るかもしれません。
屋根でも屋上でもそういった影響は受けやすいです。
もちろん地震などもそうですが、経年劣化でもヒビが入るかもしれないので、定期的なメンテナンスが必要でしょう。

そのような木造住宅の屋上に向けた防水対策として、さらに上位の対策方法が存在しています。
それは金属防水工法です。
最近では、木造住宅にも屋上・ルーフバルコニーが増えてきていて、その背景として金属防水工法技術の向上があります。
それを利用して屋上をつくっている方もいらっしゃるので、その工法を使用してみても良いかもしれません。

金属防水とはFRP防水の塗膜工法とは違って、ガルバリウム鋼板などの金属屋根を用いて施工する防水対策です。
金属板を大きな浴槽のように連結させる工法で、ジョイント部分から侵入した雨水は排水路を通って逃がす仕組みになっているので、雨漏りや雨水が住宅内に侵入する心配はありません。
木造住宅にFRP防水をすると揺れなどで、ヒビが入る可能性がありますが、この金属防水はそのような心配をする必要もなく、耐震性の高さも最大のメリットと言えるでしょう。

□屋上を活用する方法をご紹介!


上記では、屋上の簡単なメリットとデメリット、そして防水対策は必須であることについて解説しました。
では屋上を実際につくった場合どのように活用できるのか確認していきましょう。
屋上を設置すると、自宅での楽しみ方や過ごし方の幅も広がるでしょう。

まずは日当たりを活かして、屋上庭園や家庭菜園を楽しめます。
さらに、屋上で緑や植物を育てることは暑い夏の室内温度を下げてくれるメリットも持ち合わせています。
断熱対策にもなるので、オススメです。
自分で育てた野菜や果実などを屋上から取ってきて調理でき味わえるのは、1つの魅力です。

ペットの遊び場にもなるかもしれません。
もちろん、落下防止対策をしっかりとしましょう。
室内飼いの犬などは十分に走り回れないのでストレスをためがちです。
そういったペットを障害物のない屋上スペースで走り回らしてあげると、良いストレスの発散環境になるでしょう。

BBQや軽いアウトドア体験を楽しむこともできるかもしれません。
室内とは違って煙もこもらないですし、油が飛び散って床が滑りやすくなるようなことを心配する必要もありません。
夏には自宅でビアガーデンを催して楽しめるかもしれませんね。
簡易テントを置いてミニキャンプ、さらに、天体望遠鏡を買って設置すれば、自宅専用の天体観測スペースにもできるでしょう。

屋上はとても日当たりが良くなります。
周りには障害物、避暑地がないため、洗濯物を干すスペースとしては最高の場所です。
室内干しを避けたい方、太陽光で洗濯物や布団を干したい方には屋上は無敵な環境ですよね。
是非屋上をつくって活用してみてください。

上記のような防水対策、そして近隣環境を考慮して屋上をつくれそうな場所であれば是非屋上スペースをつくってみてください。
生活スタイルがより豊かなものになって快適性が増すでしょう。
当社でも注文住宅で屋上をつくってみたい方、屋上に関してご質問のある方のご相談を承っております。
何かご不明な点、ご相談がございましたらいつでもお問い合わせください。

□まとめ


今回は屋上をつくる魅力、そしてそれを活用する方法について解説しました。
上記を参考にして、是非お客様にあったご自宅や屋上をつくってみてくださいね。

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Works(株)ホープスの建築実例

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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