狭小住宅に屋上は必要?メリットとデメリットをご紹介!

都市部における住空間は限られていますが、狭小住宅の屋上を活用することで、新たな生活の可能性が広がります。
また、狭小住宅に屋上を作ることには、生活を豊かにするメリットがありますが、同時に考慮すべきデメリットも存在します。
この記事では、屋上の有効活用について、そのメリットとデメリットを明らかにした上で、狭小住宅における屋上の活用方法を紹介します。
屋上を設けることによる生活の変化を感じてみたい方は、ぜひご一読ください。

□屋上を作るメリットとは?

狭小住宅では、限られた空間を有効活用することが大変重要です。
それを実現するために屋上を作るのは良い方法だと言えます。
では、屋上を作るとどのようなメリットがあるのでしょうか。

1つ目のメリットは、屋上でプチキャンプなどのイベントを開催できることです。
キャンプに行くための時間が取れない忙しい方は、屋上でプチキャンプをしてみてはいかがでしょうか。
テントさえ準備できれば良いため、通常のキャンプのように手間がかからないのも良い点です。

2つ目のメリットは、洗濯物の乾きが良いことです。
屋上を使えば、広々と洗濯物や布団を干せますし、周囲の目を気にしすぎる必要もありません。
太陽の光で殺菌・消毒も兼ねて洗濯を干せるのは、特にお子さんがいらっしゃる家庭では嬉しいポイントではないでしょうか。

3つ目は、屋上を遊び場にできることです。
これは、お子さんやペットがいらっしゃる方には、特に知っていただきたいポイントです。
住宅が道路に面していると、外で遊ばせるには危険が伴い困る方も多いでしょう。
屋上を作り、そこを遊び場にすれば問題を解決できます。
また、犬がいる場合は、ドッグランを検討してみてはいかがでしょうか。

4つ目は、屋上緑化ができるメリットです。
プランターで野菜を作って、お子さんの食育をすることも可能です。
普段は野菜嫌いのお子さんでも自分で作った野菜であれば、喜んで食べるようになるかもしれません。

□屋上のデメリットとは?

では、屋上のデメリットには何があるでしょうか。

デメリットの1つ目は、防水工事です。
屋上がある家の屋根は陸屋根と呼ばれますが、雨や雪が降った時にその水が室内に浸入しないように防水工事をする必要があります。
ここで雑に工事してしまうと、後から大変なことになるため業者の技術や丁寧さが大切でしょう。

2つ目のデメリットは、プライバシーの問題です。
家の周りに高い建物がある場合は、どうしても視線が気になってしまうかもしれません。
必要な場合は、ラティスやオーニングテントを検討しましょう。

3つ目は、定期的なメンテナンスが必要なことです。
上記で紹介したように、屋上には防水工事が必須ですが、防水機能がきちんと働いているかの定期的なチェックも欠かせません。
気づかないうちに雨漏りが進んでいることもあるため、家を傷めないためにも定期的にチェックし、必要な時は防水工事リフォームを検討しましょう。

□狭小住宅の屋上を活用する方法

狭小住宅では限られたスペースを最大限に活用することが重要です。
特に、屋上は創意工夫により多様な用途で利用できる貴重なスペースとなります。
ここでは、3階建て狭小住宅の屋上をどのように活用できるかについて、具体的な方法を紹介します。

1:家庭菜園やガーデニングの楽園

屋上は日当たりが良く、空間も広いため、家庭菜園やガーデニングに最適です。
都市部の狭小住宅でも、この屋上スペースを活用すれば、野菜や花を育てる小さな楽園を作れます。
プランターやハンギングバスケットを使い、色とりどりの植物で屋上を彩りましょう。

2:プライベートな運動・趣味の空間

屋上はプライベートなスポーツや趣味の時間を過ごすのにも適しています。
例えば、ヨガマットを敷いて屋上でヨガをしたり、絵を描いたりすることで、日常から少し離れた特別な時間を過ごせます。
また、周りの目を気にせずに運動ができるのも、屋上の大きな利点です。

3:セカンドリビングとしての利用

屋上はセカンドリビングとしても活用できます。
例えば、テーブルと椅子を設置して、屋上で食事を楽しんだり、星空の下でリラックスしたりできます。
都会の喧騒から一歩離れた、穏やかな時間を過ごせる空間になります。

4:子どもやペットの安全な遊び場

屋上は子どもやペットが安全に遊べるスペースとしても有効です。
屋上には車や外部の危険がなく、安心して遊ばせられます。
また、遊具を設置したり、ペットのための小さな運動場を作ったりも可能です。

5:防犯とプライバシーの確保

屋上は高さがあるため、防犯面で安心です。
また、周囲の建物からの視線を気にせずに過ごせるため、プライバシーも守られます。
さらに、セキュリティ面でも、屋上へのアクセスを制御することで、より安全な空間を保てます。

□屋上を作る際の注意点とは?

ここでは、屋上を作る際の注意点をご紹介します。

*防水と排水を徹底する

上記でも紹介しましたが、屋上を作った場合は防水機能のメンテナンスをしましょう。
築年数が浅い場合は、雨漏りの問題が少ないですが、時間が経つにつれて屋上の床面にヒビが入って雨漏りが起こる場合もあります。
また、雨どいに落ち葉やゴミが溜まっていると、雨が降った時の水はけが悪くなるため定期的に掃除しましょう。

*暑さ対策をする

屋上は、太陽の光が直接降り注ぐため、洗濯物を干すのに大変適していますよね。
しかし、太陽光によって屋上から室内に熱が伝わりやすい特徴もあります。
これにより、冷房が効きにくくなりやすいです。
屋上緑化して、緑を増やすことで暑さ対策ができるでしょう。

*近隣への影響を考慮する

屋上でバーベキューなどのイベントをする場合は、特に近隣への影響を考慮する必要があります。
風向きによっては、周りの家に煙が届いてしまい、洗濯物に匂いがつく可能性があります。
また、夜までパーティーする場合は騒音にも注意しましょう。
近隣とのトラブルを防ぐために、最低限のマナーを守ることが大切です。

その他にも、落下防止対策を徹底する必要があります。
屋上から物が落下して、下を歩く人に当たることがないよう、あらかじめ対策しましょう。
そして子供が落下しないように手すりを設置したり、立ち上がりの部分を高くしたりすることも検討することをおすすめします。

上記で防水工事の定期的なメンテナンスが必要だとご紹介しましたが、落下防止対策のメンテナンスも欠かせません。
万が一、手すりが外れて飛んで行ったり下に落下したりすると大事故になりかねないため、定期的に状態をチェックしましょう。
屋上は、直射日光が当たり雨風の影響も大きいため、想像以上に痛みが早いものです。
何か起こる前に手入れをすることが重要です。

□屋上を設けるためにかかる費用について

屋上を持つ家への憧れは多くの人に共通する夢の1つです。

しかし、その夢を現実に変えるためには、どれほどの費用が必要なのでしょうか。
ここでは、屋上の設置に関する費用の概要について見ていきます。

1:屋上設置の基本的な費用相場

屋上を新築家屋に設ける場合、大きさやデザインによって異なりますが、一般的な10~20坪の屋上で100万~300万円程度が費用の目安となります。
この費用には大きな幅がありますが、その理由は屋上の仕様や素材選択によるものです。

2:防水工事の重要性とそのコスト

屋上は雨水を直接受けるため、防水工事は不可欠です。
この防水方法によっても費用が変動します。
さらに、建物自体の構造を補強する必要が生じる場合もあり、これが追加費用となることもあります。

3:追加費用の可能性

屋上のデザインによっては、追加の費用が発生することもあります。
例えば、ウッドデッキやタイル、人工芝などの装飾的な仕上げを選ぶ場合、これらの材料と施工に追加費用が必要になります。

4:メンテナンス費用の予算

屋上の維持には定期的なメンテナンスが欠かせません。
特に、防水処理のメンテナンスは重要で、10年に1度の更新が一般的です。
例えば、15坪の屋上の防水加工には15万~40万円の費用がかかります。
これは雨漏りのリスクを最小限に抑えるために必要な投資です。

5:総合的な費用シミュレーション

実際の建築費用の一例として、38坪の3階建て3LDKの家に屋上を設けた場合、建築費用の合計は約2,440万円程度になることがあります。
これには建築本体工事費、付帯工事費、その他諸費用が含まれますが、地域や土壌の状況によっても変動します。

□屋上がある狭小住宅の事例をご紹介!

屋上テラスが特長の3階建て住宅の事例を紹介します。
この家は、限られたスペースを最大限に活用し、独特のデザインと機能性を兼ね備えたユニークな住まいです。

1:打ちっぱなしコンクリートで魅せるモダンな外観

まず、打ちっぱなしのコンクリートを使い、モダンでおしゃれな外観を実現している家です。
3階建ての構造は都市部の狭小地でも印象的な住まいを作り出すのに最適です。
また、2階にはLDKとリビング、ダイニングがあり、3階にはトップライトを使用して自然光が差し込む明るい空間を演出しています。

2:屋上テラスでプライベートな庭園を楽しむ
屋上テラスは外からの視線を遮る設計で、都市部でもプライベートな空間を実現しています。
植物や庭具を配した、まるで秘密の庭のような屋上が特徴です。
また、金属防水を施すことによって、雨漏りの心配を最小限に抑えています。
これにより、屋上を季節を問わず安心して楽しめます。

3:住宅の立地を生かしたリゾート感のあるデザイン

海辺のリゾートハウス風は、海まで徒歩30秒という絶好の立地を活かしたリゾートハウス風の住宅です。
白を基調にしたモダンなデザインが、明るく開放的な雰囲気を作り出しています。
また、屋上にはミニジャグジーとバーが設置されており、まるで海辺のホテルのような贅沢な時間を提供します。

□まとめ

狭小住宅に屋上を設けることは、空間を効果的に使い、生活に彩りを加える方法です。
屋上はプライベートな遊び場やリビングスペースとして、また洗濯物の干場や家庭菜園として多目的に活用できます。

しかし、防水工事の必要性や定期的なメンテナンス、近隣への影響など、注意すべき点もあります。
屋上設置の夢を実現するには、これらのメリットとデメリットを十分に理解し、適切な計画を立てましょう。

 

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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