くらし方のデザイン、無垢フローリングのメリットとデメリット

くらし方のデザインをちょっと意識する事で、ライフスタイルはとても有意義で楽しくなります。毎日家族と一緒に暮らす家だからこそ、建材にはこだわりたいところです。無垢フローリングを採用する方々が増えてきました。フローリングは利便性に優れたデザインであり、近年では一戸建てからマンション物件まで幅広いお宅に普及しています。フローリングと言えば、合成の木材を利用したシンプルなインテリアデザインだと思われがちですが、無垢フローリングを採用すれば、年季の入った木材を床に敷き詰めたような重厚感と落ち着きが演出できます。

実際に年季の入った木の板を大量にリビングに敷き詰めるのは大変ですが、フローリングという形であれば費用もリーズナブルにでき、既存のフローリング同様の利便性も得られて一石二鳥です。無垢フローリングのメリットですが、木材特有のビンテージ感が演出でき、新築のマイホームでも良い意味で独特の古さが醸し出せます。ナチュラルな建材を使う事で、都会でも自然を感じさせる雰囲気に出来ます。

既存のフローリング床とは違い、温かなムードと独特の肌触りがあるのもメリットです。木目の美しさがそのまま自宅の個性となり、天然素材ですので一つと同じ模様や手触りがありません。既製品の建材にはないオリジナリティが味わえるのが特徴です。子供たちやペットと一緒に暮らすマイホームには最適であり、四季によって木目のムードが変わるのも面白いところです。

経年変化は基本的に建材にとってマイナスですが、無垢フローリングの場合は丁度ビンテージジーンズやアンティークのギターのような、深みと歴史を堪能できることが良い特長です。暮らすだけで風格が自然と増していき、年季が入る事で味わい深い重厚な色や艶、木の変化が感じられます。調湿効果があるのも長所であり、リビングの状況に合わせて木材が湿度を適度に吸収したり放出してくれるので、四季の移ろいに合わせて快適に過ごせるのがメリットです。

無垢の建材には、一方でデメリットもいくつか存在します。天然素材の宿命ですが、加工された素材に比べてキズが入りやすいです。ウォールナット材のような耐久性に優れた素材でも、経年変化により表面にキズが入る事が珍しくはありません。また家具や家電設置によるへこみ、ペットや子どもたちによるダメージもやや気になるところです。

そして無垢材は水濡れに弱い特性があります。調湿機能がある反面、長時間水に濡れてしまうと、天然素材であるがゆえに雑菌やカビ、そして害虫が繁殖しやすくなります。

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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