清野廣道の家づくり ちょっと世間話・狭いからこそ工夫が必要!狭小住宅における家具の選び方をご紹介!

どんな住宅でも同じですが、狭小住宅の場合は特に家具の選び方ひとつで部屋の居心地をよくすることも悪くすることもあります。心地良い空間を作るためには人の意識を意識することが大切です。人の視覚や視線は狭い空間であってもほんの少し工夫で実際よりも広く感じることがあります。反対に本当は広いのに狭く感じることもあるため、人間の視覚を上手に使うことが大切です。

部屋を広く見せるためには、奥行き感を出すことがポイントです。そのため、部屋の入り口には大きめの家具を配置し、入り口から遠くなるほど背が低く小さめのものを配置するようにします。同じ間取りの家であっても配置を変更するだけで印象が変わります。

収納棚やテレビボードなどの大きめのものは圧迫感を与える原因になりやすいです。カラーボックスを使う方法もありますが、ワインボックスやアップルボックスなどの木箱を組み合わせると、高さや奥行きを抑えることも可能です。木箱なので、好みの色へとペイントしたりオイルを使ってアンティーク塗装を行うなどアレンジできます。

一般的に青系は後退色、赤系は膨張色と言われることがあります。家具ぐらいは好みの配色で揃えたいときもありますが、色の使い方も部屋を広く見せるための重要なポイントです。明るめの色を選ぶようにすることで、暗めの色だけで配置した時よりも部屋を広く感じさせることができます。また、後退色と膨張色を大きさと同じように入り口から遠いところの周辺には青系の後退色を配置することで、より開放感のある空間を演出可能になります。

ダイニングにはテーブルを置き、リビングにはソファやカフェテーブルを置くなど定番の使い方をしたくなります。しかし、狭小住宅の場合は、カフェテーブルを少し高さのあるタイプを選ぶようにすることでダイニングテーブルのように使うなど複数の使い方ができるものを選ぶことも選び方の一つです。

一つの家具に対して複数の役割を与えるようにすることも狭小住宅では工夫の一つになります。スツールであれば、座面がフラットになっているものを選ぶことでソファーやベッド横にサイドテーブル代わりとして使うこともできます。このように複数の役割を持つようにしておくと物が増えにくいです。

狭小住宅の家具の選び方では、限られた空間においていかに自分のこだわりを表現するかがポイントです。こだわりをすべて詰め込むことはできないため、不要なものは思い切って処分してしまい必要なものだけを配置します。工夫次第で狭さも快適空間に感じられるようになります。

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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