注文住宅を建てる際の注意点とは?よくある失敗例とともに解説します!

皆さんは、注文住宅を建てる際の注意点についてご存知ですか。
注文住宅は人生において大きな買い物のうちの1つです。
それゆえ、失敗しないように事前に注意点を把握しておくことが大切です。
そこで今回は、注文住宅を建てる際の注意点とよくある失敗例について解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

□注文住宅では失敗が起こりやすい!


家は一生のうちに何度も建てるものではありません。
初めて建てる方が大半を占めます。
図面を確認して理解できていても、住んでみた際に想像と異なったり、理想と現実の間にギャップがあったりします。
後から様々な問題が生じることもあります。

初めて建てる際にうまくいかないのが当たり前くらいの感覚が必要かもしれません。

とは言っても、家は人生で最も大きな買い物の1つです。
簡単にやり直せるようなものではないです。
最初から失敗しないように心がけたいですよね。
では、実際によくある失敗事例について事項から解説していきます。

□間取りでよくある失敗例について


ここでは、間取りでよくある失敗事例について解説します。
ぜひチェックしてみてください。

*LDKについて

まず1つ目は、LDK(リビング・ダイニング・キッチン)についてです。
家の中心部であるLDKに関しては、プランニングにも気合が入りますよね。
ただし、それゆえの失敗も多いのが現状です。

例えば、住宅雑誌に載っている吹き抜けに憧れている方もいらっしゃいますよね。
最近の注文住宅は性能が良くて築年数の経った家と比較すると寒さを感じにくいです。

しかし、吹き抜けをつくるとLDKの熱が上へ逃げて、暖房効率が悪くなります。
そのため「寒くて光熱費のかかる家」になる恐れがあります。
その点で後悔する方もいらっしゃるのです。

*寝室について

寝室は、「夫婦同室」、「新築時は別々で後々夫婦同室」、「ずっと別々」などしっかりとお互い話し合った上で、広さや間取りを決定することが重要です。

失敗例としては、子どもの夜泣きが酷くリビングで寝ることになるケースです。
夫婦一緒に寝ていても、子どもの夜泣きで起きてしまうこともあります。
その結果、夫婦のどちらかがリビングで寝ることになるのです。
この状況を鑑みると、寝室は2つあったほうがよかったかもしれないという考えも持てるでしょう。

他の失敗としては、寝室をもっと広くすればよかったというケースです。
寝室の広さが足りずに窮屈な思いはしたくないですよね。
毎日使用する空間だからこそ、その点を入念に考慮して広さを決定しましょう。

*水回りについて

従来までは洗面所と脱衣所は同じ空間にあることがあたりまえでした。
しかし、ライフスタイルの多様化により、洗面所と脱衣所を同じ空間にした場合、失敗に感じることもあります。

洗面所と脱衣所が一緒だと、朝も夜も大混雑してしまうでしょう。
夜はだれかが入浴している際には洗面台が使用できません。
また、朝は家族みんなが洗面台を使用するため混み合います。
混雑を防ぐためにも、洗面所は別にしたほうが便利かもしれません。

また、玄関入ってすぐのところにトイレを設置する場合には、トイレのドアが開けっぱなしだと来客時に恥ずかしい思いをしてしまいます。

*子供部屋について

最近は、新築時に子供部屋を仕切らずに、子供が成長したり、2人目ができたりするタイミングに個室を設ける家庭が増えてきています。
性別が違ったり、年齢が離れていたりする子どもがいる家庭においては、比較的早い時期から個室を要することが多いです。
その結果、「注文住宅を建てる際に仕切っておけばよかった」という後悔の声もあります。

また、子供部屋と夫婦の寝室が壁1枚で隣あった間取りは、おすすめしません。
親子間であってもプライバシーには配慮したほうがよいです。

家族構成や将来の暮らしを想定して、計画するようにしましょう。
また、臨機応変に計画するようにしましょう。

*収納について

収納は、注文住宅を建てた後に「もっと収納を確保すればよかった」という後悔の声を聞くことが多いです。
しかし、収納は多くあれば良いわけではありません。
そのことは念頭に置いておきましょう。

失敗例としては、ロフトを作ったことです。
服を片づけるために作ったものの、頻繁に出し入れするのが憂鬱になる場合があります。
シーズンごとの衣替えの時期に毎回衣装ケースを出し入れするのが大変という声もあるため、その点は把握しておきましょう。

また、収納スペースのサイズには注意する必要があります。
備蓄を置いておくために大きな収納スペースを作る方もいらっしゃいます。
しかしデッドスペースが気になる場合もあるでしょう。
また、予想よりも奥行きが入らなかったということもあるので、サイズ感には注意してください。

*玄関について

玄関は、注文住宅の顔です。
そのため、ある程度の広さを確保することが大切です。
広すぎて失敗するケースもあります。

玄関において失敗するケースは、シューズインクローゼットに関することが挙げられます。
靴が多いためシューズインクローゼットを作ったが、日常的に使用する靴のための靴箱が別途必要だったと後悔することもあります。

□計画を立てる際の注意点について解説します!


計画を立てる際にはいくつかの注意点があります。
特に新築の間取りに関する失敗例から注意点を押さえましょう。
以下に、注文住宅の計画に関する後悔を示します。
これらの点に配慮して計画を立てるようにしましょう。

・部屋ごとに収納スペースを確保すればよかった
・テレビを置くコンセント配線が遠い
・浴室、洗面所へは台所経由で行く必要があり、廊下から行けるようにすればよかった
・おしゃれな洋風テイストにしたくて天窓を取り入れたが、夏は暑く、雨の日は雨音がうるさくて不便である

理想通りの注文住宅にしたいですよね。
そのためには、これらの声を参考にして計画を立てる際には注意してみてください。

□設備に関する注意点について


細かい設備に気を遣わないと後悔することになります。
ここでは、設備に関する注意点に焦点を当てて2つ解説します。

1、コンセントに関する注意点

コンセントの位置が悪いと家具で隠れる場合があります。
また、パソコンやスマートフォンの充電に不自由する場合もあるでしょう。
コードレス掃除機など充電式の家電を隠して置けるようにコンセント付きの収納場所をつくっておけばよかったと後悔する方もいらっしゃいます。

2、掃き出し窓に関する注意点

掃き出し窓とは床面、床付近の部分まで開く大きな窓のことを指します。
腰窓と比較すると外光を十分に取り込めます。
また、開放感を味わえます。

しかし、直射日光が眩しかったり、外部からの視線が気になったりする場合もあります。
立地次第ですが、昼間でもカーテンを開けられない失敗もあります。

□注文住宅で失敗しないためのコツについて


注文住宅で失敗しないためには意識することがあります。
それは、「家族構成やライフスタイルなどの変化に応じて変えられる間取りにする」、「理想にこだわりすぎない」、「好みを反映させた収納にする」などが挙げられます。
これらを意識して失敗しないようにしてください。

□まとめ


今回は、注文住宅を建てる際の注意点とよくある失敗例について解説しました。
建てる際に気を付けるべきことを把握できたでしょうか。
失敗例を参考にして、快適な暮らしをするための家づくりをしましょう。

 

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Works(株)ホープスの建築実例

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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