注文住宅におけるパントリーの概要や役割について詳しく解説します!

皆さんはパントリーの必要性についてご存知でしょうか。
注文住宅においてパントリーは活用次第で大いに役立ちます。
実際に設置するかどうかについてはメリットとデメリットを把握することが大切です。

そこで今回は、パントリーの概要や役割について解説します。
ぜひ参考にしてみてください。

□パントリーの概要について解説します!


最近は、キッチン周辺の工夫の一環としてパントリーを設置する家が増えています。
注文住宅関係のカタログにもパントリー専用のページがあるほどです。
それほどパントリーは注目されています。
しかし、パントリーとは何か詳しく知らない方も多いでしょう。

パントリーはキッチン付近に作る収納用の小さな部屋のことを指します。
主に食品をストックする食品庫として活用されます。
現在は、調味料やレトルト食品など種類が昔と比較して豊富になっています。

また、生活スタイルが変化したため、まとめて購入する家庭も増えています。
そのような背景からパントリーの需要は高まっているのです。

昔は毎日スーパーに買い物に行き、購入した食材で料理をするものでした。
しかし、今は共働き家庭も増えて週末にまとめて買いものをして保管しておき、日々の料理はそれらを必要な分だけ使用するというスタイルが多くなりました。
結果、食品庫としてパントリーは注目されているのです。

□パントリーのメリットとデメリットとは?


ここではパントリーのメリットとデメリットについて詳しく解説します。

まずはメリットを3つ解説します。

メリット1、たくさんストックできること

なんといっても一番の魅力でしょう。
セールでまとめ買いしたものをパントリーに保管できます。

たとえば、仕事が忙しくて普段買い物に行けない人や大家族で一度の買い物で購入するものが多い人もいらっしゃるでしょう。
そのような方々はまとめて買い物をしてパントリーに保管しておくと便利でしょう。
また、災害時には買い物に行くことが困難になります。
万が一の状況に備えて、長期的に保存できる非常食をパントリーに保管しておくと安心でしょう。

メリット2、キッチン周辺の整理整頓が楽であること

パントリーがあることで、食品や調味料がたくさんあってもすべて収納できます。
それゆえ、整理整頓が楽です。

また、キッチン周りが乱雑になりません。
すっきりして調理時も効率よく作業できるでしょう。

しかし、キッチンの収納が少ない場合は、すべては片付けられません。
結果、キッチン周辺がごちゃごちゃしてストレスに感じます。
その点は注意しておきましょう。

メリット3、収納したものが探しやすいこと

パントリーは収納棚がオープンな状態になっているものもあります。
それゆえ、開放的で収納したものが探しやすいです。
調理時に物を探す際に時間がかりません。

その一方で、キャビネットや食品ストッカーの場合は、仕切りを用いて収納しなければ何がどこにあるのか把握しづらいため注意してください。

続いて、パントリーのデメリットを解説します。
パントリーはあると非常に便利なスペースです。
しかし、必要がなければ設置すること自体がデメリットになる恐れがあります。
メリットにだけ目を向けるのではなく、デメリットも把握しておいてください。

パントリーのデメリットは、活用できなければ無駄なスペースになることです。
パントリーの設置には一定のスペースを要します。
また、設置費用もかかります。
それゆえ、無計画にパントリーを作ることはおすすめしません。

パントリーを設置する際には、何を収納するか明確にした上で設置しましょう。
また、食品のストックをあまり持たない人や、食器やキッチン家電が少ない人にとってはパントリーを設置する必要性は薄いでしょう。
ご自身の生活を鑑みて、設置することを検討してみてください。

□パントリーの必要性とは?失敗しない広さの考え方について解説!


実際にパントリーを設置する場合は、どのくらいの広さにするか悩みますよね。
注文住宅の広さを考慮すると、そもそも必要かどうか考えることもあるでしょう。
「広すぎた」「もう少し広めに設置すればよかった」などの後悔を避けるためにも解説する2点のポイントを押さえましょう。

1、そもそも必要か考えること

キッチンに必要な収納スペースがキッチンで事足りる場合は、パントリーは必要ないでしょう。
「家族が少人数」「家電・食器が少ない」「食品や日用品のストック習慣がない」などの場合は、再検討しましょう。
ストックが事足りるかどうか、収納力を確認して判断しましょう。

2、収納するものをリストアップすること

注文住宅でパントリーに収納したいものをリストアップしましょう。
例としては、「食料品のストック」「ゴミ箱」「使用頻度の低い食器」「冷蔵庫」「日用品のストック」「使用頻度の低いキッチン家電」などが挙げられるでしょう。

何を収納したいか可視化して設計者に共有しましょう。
本当に要する広さや実用的な位置を決定できます。
また、現在家にあるものだけではなく新生活が始まったら購入を考えているものを含めて検討してみてください。

□パントリーに関する基礎知識について詳しく解説します!


ここまでは、パントリーの概要、メリット・デメリット、必要性などを解説しました。
ここでは、パントリーを設置する際の間取りや種類、換気、広さについて解説します。
基礎的な知識を身につけておきましょう。

*間取り

パントリーを有効に活用するためには、間取りが非常に重要です。
最も一般的なのは、キッチンの1番奥のスペースに設けるものです。
使い勝手が良いことはもちろんリビング側からは見えづらいです。
場合によってはキッチンの背面に設置する選択肢もあるでしょう。

また、家事動線をスムーズにするために、玄関や洗面脱衣所などと繋げるのもおすすめです。
玄関と繋げれば買い物後の収納が円滑に進むでしょう。
洗面所と繋げることで、家事の時短にも繋がります。

*種類

パントリーには大きく2種類あります。
まず壁面収納型です。
キッチンの壁に取り付けるタイプのパントリーで、キッチンの背面や側面にクローゼットが付いているイメージです。
キッチン内にあるため、物を取りに行く際に移動が少なくなることがメリットと言えます。

次にウォークインクローゼットです。
このタイプはその名の通り、歩いて入れる小さな部屋になっています。
収納力があり、食材や調味料などのストックができます。
ただし、物をたくさん置くため、こまめに掃除するようにしましょう。

*換気

意外と忘れてしまうのが換気です。
食材を保管する際には、臭いや湿気がこもってしまわないように換気することが重要です。
換気ができない場合、湿気がこもります。
また、カビが発生する原因になるため注意してください。

換気するためには、パントリー内に換気扇や小窓を設置しましょう。
また、小窓は換気の要素に加えて、太陽光を取り込むようにしましょう。

*広さ

一般的にパントリーの広さは0.3〜3畳ほどです。
家族の人数や収納したいものの量、確保できるスペースを考慮して適切な広さを見極めましょう。
パントリーの棚の奥行きは40cm前後がおすすめです。
奥行きが広すぎると、物が取り出しにくくなるため注意してください。

□まとめ


今回は、パントリーの概要や役割について解説しました。
パントリーにはメリットとデメリットがあるため、ご自身の家庭に必要かどうか入念に検討した上で、設置することを判断しましょう。
また、必要性や基礎知識も把握しておきましょう。
この記事を参考にしていただけたら幸いです。

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Works(株)ホープスの建築実例

著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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