パッシブデザインで快適な家づくり?メリットや成功例をご紹介します!

マイホームを設計するうえでデザインももちろん重要ですが、機能性も重視したいところですよね。
そもそもどんな機能性を住宅に取り付けることが出来るのか、そして今注目のパッシブデザインとはどんなものなのか、またそのメリットについて解説します。

□パッシブデザインとは?

パッシブデザインとは、太陽光、熱、風といった自然エネルギーを最大限に活用した快適な住まいのデザインのことです。
こう聞くと、太陽光発電などを思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、太陽光発電などとは少し異なります。

パッシブデザインでは冷房、暖房などの機械を使わずに自然のエネルギーを最大限生かすことで、夏は涼しく、冬は暖かい家を実現します。
自然の力で家を快適にできるのであればぜひ取り入れたいところですね。

しかし、夏は風通しを良くして涼しくしたいけど、冬は冷気をしっかり遮断したとなればデザインに対立が起こってしまうのです。
パッシブデザインの難しい点はこの対立をうまく解消するかという点なのです。
そのため、パッシブデザインを検討する際にはプロに提案してもらうのが得策といえるでしょう。

□パッシブデザインにはどんなものがあるの?

それではパッシブデザインにはどのようなものがあるのか夏のパッシブデザイン、冬のパッシブデザイン、明るさのパッシブデザインに分けてご紹介いたします。

*夏のパッシブデザインとは?

はじめに、夏の強い日差しをいかに室内に取り込まないかという日射遮蔽が重要でしょう。
日差しが差し込み気温が上昇しやすい部屋はどうしても冷房が効きにくくなり、省エネにもつながりません。
実は、特に対策していない家庭の部屋に入ってくる日射熱のうち約70パーセントが窓からなのです。

和風な雰囲気であればすだれ、洋風な雰囲気であればシェードを用いるのがおすすめでしょう。
その他にも緑のカーテンは夏には日差しを遮断してくれて冬の日差しは取り込んでくれるという自然のパッシブデザインです。
このようなものは特に外観を左右するので、設計の段階で念入りな検討をおすすめします。

そのほか、夏のパッシブデザインで考えるべきこととして風通しがあります。
風通しは、季節や天候による風向きを予測する必要があることから、特に自身でデザインを考えるのは特に難しいかもしれません。
プロである当社がぜひあなたの家にぴったりなデザイン案をご提案します。
具体的には、吹き抜けをつくる、小窓をつくるといったことが考えられますね。

*冬のパッシブデザインとは?

冬には、外から暖かい日差しを取り込むこと、取り込んだ熱を逃がさない断熱、取り込んだ熱をいかに保持できるかという保温性能の3つの点について考慮する必要があます。
この3つを効果的に実現できれば、寒い冬でも快適に過ごせます。

日差しを取り込むためには、設計時に窓の位置や向きを考慮する必要があるでしょう。
日射量は南の地域は比較的多いですが、北に行くにつれて少なくなり、地域によって大きく異なります。
昼間には日射熱を取り込んで置き、夜には昼間蓄えた床の熱が室内に放出され暖かさを保つような仕組みができれば理想的です。
断熱、保温機能に関しては、壁に断熱材を仕込むことが効果的でしょう。

*明るさのパッシブデザインとは?

皆さんのご家庭では昼間に照明をつけていますか。
昼光をうまく利用すれば、昼間には電気をつけなくても快適に過ごせるのです。
さらに、人工的でない自然の照明は明るさだけではなく温かみをももたらします。

明るさのパッシブデザインで最も重要なのは窓です。
昼間に多く活動する部屋には窓を2つ以上取り付けることをおすすめしています。
さらに、部屋の壁の上部や屋根に小窓を取りつければ、部屋の雰囲気もこなれていておしゃれになり、なおかつ明るい光を取り込むことができるでしょう。

取り付ける窓の位置やデザインもこだわれば、魅力的な空間になること間違いなしです。
機能性も高くかつおしゃれなのであればぜひ取り入れたいですね。

□パッシブデザインの3つのメリット

次にパッシブデザインの3つのメリットをご紹介いたします。

 

1つ目に、おしゃれな空間になります。
例えば、小窓から日差しが差し込んでいるなんてとても魅力的ですよね。
さらに、パッシブデザインには多くの選択肢があります。
そのため、パッシブデザインを取り入れているとおしゃれにあなたのこだわりが演出できます。

 

2つ目に、省エネにつながります。
冷房や暖房をたくさん使う季節には、電気代が格段に上がるなんて方もいらっしゃるかもしれません。
日中も電気をつけて過ごしているという方も自然光で過ごせるようになれば、電気の無駄を省けます。
このようにパッシブデザインを取り入れて、少しでも自然の力で快適な環境が整えることができれば省エネになりますね。

 

3つ目に、健康にも良いといえます。
夏であれば、冷房の人工的な風にあたり続けると風邪をひいたり頭が痛くなるというリスクがあります。
皆さんの中にも、冷房や暖房といった人工的な気温調節が苦手という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
パッシブデザインは自然の力を最大限活用するので、人工的な機械の利用は最小限にできます。

□パッシブデザインとアクティブデザイン!調和の取り方とその課題

パッシブデザインとアクティブデザインは、それぞれに魅力と課題があります。
しかし、これらを敵対する存在とみなすのではなく、どのように組み合わせて利用するかが重要であるので、それぞれについて解説します。

 

1.パッシブデザインとアクティブデザイン

パッシブデザインは、自然の力を最大限に活かし、エネルギーの消費を抑える設計思想です。
一方で、アクティブデザインは、機械や装置を駆使して、人々の生活をより快適にするというアプローチを取ります。

この二つのデザイン思想は一見対立するように見えますが、実はそれぞれの長所と短所を理解し、うまく組み合わせることで、より質の高い生活空間が生まれるのです。

 

2.自然エネルギーの誤解とアクティブデザインの真価

ソーラーパネルや風力発電など、自然エネルギーの活用はしばしばパッシブデザインと同一視されがちです。

しかし、これらのエネルギー源を効率よく使うためには、機械や装置が不可欠です。
この点から見れば、アクティブデザインの考え方が介在していると言えます。
アクティブデザインは、エネルギーをより効率的に、そして柔軟に活用するための多様な手段を提案します。

 

3.パッシブデザインの未解決の課題

パッシブデザインは理想的な環境を目指しますが、その実現は容易ではありません。
例えば、窓の選び方一つとっても、夏と冬で必要な性能が異なるため、一筋縄ではいきません。
また、大きな窓からの自然光が、プライバシーや他の生活要素に影響を与える場合も少なくありません。

さらに、熱の蓄積や風の流れなど、計算ではうまくいくはずの要素が、現実には思うように機能しないこともあります。

□ パッシブデザインの注意点

パッシブデザインにはメリットがある一方、注意点があることも事実です。
そこで、これからパッシブデザインの注意点について解説します。

 

1.方角と窓の位置の制約

パッシブデザインは自然の力を活かす設計ですが、そのためには建物の方角や窓の位置に一定の制約が生じます。

例えば、太陽の光を最大限に活用するためには、窓は南向きに設置するのが理想的ですが、これが土地の条件や希望する間取りと合わない場合も少なくありません。
このような制約は、設計の自由度を狭める要因となることが多いです。

 

2.外構と植栽計画の配慮

建物だけでなく、外構や植栽計画もパッシブデザインに影響を与えます。
例えば、高い樹木が建物の南側にあると、太陽光が遮られてしまい、冬季の暖房効果が低下する可能性があります。

そのため、外構と植栽も設計段階でしっかりと考慮する必要があります。

 

3.設計費の増加

パッシブデザインの家では、設計段階が非常に重要です。
そのため、専門的な知識と技術が求められ、設計費が高くなることがあります。
特に、独自のエネルギー効率技術を取り入れる場合、そのコストはさらに高まる可能性があります。

 

4.設計ミスのリスク

設計にミスがあると、太陽光や自然風を十分に活用できず、快適な住空間を実現できない可能性があります。
例えば、窓の位置が不適切だと、夏場には暑く、冬場には寒くなる可能性が高まります。
そのため、設計段階での確認が非常に重要です。

□パッシブデザインの家の成功事例

パッシブデザインの家づくりは、単なる建築手法ではなく、環境と調和する生活の哲学です。
そんなパッシブデザインの家づくりの成功例をご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

 

1.建物の形状をシンプルに

シンプルな形状の家は、断熱性に優れるだけでなく、建築費用も抑えられるというメリットがあります。
総2階建ての家は、屋根の表面積が少なく、その結果、断熱性が高まります。

さらに、総2階建ては建材のコストも削減できるため、経済的にも理にかなっています。
このように、シンプルな形状はパッシブデザインにおいて多面的な利点を生むのです。

 

2.通風口と玄関の工夫

風通しは、パッシブデザインの成功に不可欠な要素です。
通風口の設計には、部屋ごとに異なる風の流れを計算し、最適な位置に配置する工夫が必要です。

玄関部分も重要で、気密性の高い扉を選ぶことで、外気の侵入を防げます。
また、玄関の位置も考慮し、太陽エネルギーを無駄にしないように配置することが望ましいです。

 

3.吹き抜けの活用

吹き抜けは、通風だけでなく、採光にも寄与します。
1階と2階の空気を立体的に循環させることで、室内環境が快適に保たれます。
高い位置からの採光は、隣家が近くても明るい室内を実現します。
このように、吹き抜けは多角的な効果をもたらす設計要素と言えるでしょう。

 

4.窓と庇(ひさし)の選定

窓は、室内の温度調節に大きな影響を与えます。
南側の窓は大きく、その他の窓は小さくすることで、冬季には太陽の熱を効率よく取り込めます。

庇や日よけは、夏季の過度な日差しを防ぐためにも重要です。
その長さは、季節や家の向きに応じて調整することで、1年を通じて快適な室内環境を実現します。

□まとめ

今回はパッシブデザインについてご紹介いたしました。
デザイン性、快適性、省エネというあらゆる面で優れているということが分かっていただけたのではないでしょうか。
パッシブデザインを検討したいという方は、ぜひ当社までご連絡ください。

 

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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