狭小住宅を建築予定の土地が40㎡以下、住宅の床面積が50㎡以下である場合、銀行の住宅ローンの審査が通りにくい、住宅ローン減税が受けられないなどの問題がおこる場合があります。そのような問題がおこるの理由と、狭小住宅を建てる際の住宅ローンについて確認していきましょう。

なぜ狭小住宅は審査が難しい?住宅ローンの審査の基準とは?

記入機関では、住宅ローンを滞りなく返済してもらうために、審査を行います。金融機関によって細かな規定は異なりますが、基本的には次のような審査に通る為の条件の基準があります。

返済能力に関する条件

満20歳以上70歳未満であり、満80歳以内で完済できることが基本です。
生活に負担をかけずに返済し続ける為には年間を通して20%~40%以内に返済率を抑える必要があります。

例えば、年収が100万円~300万円であれば返済率は20パーセント以下、年収が600万円以上であれば、返済率は40パーセント以下というように、無理なく返済できるような返済率をそれぞれの銀行が年収に合わせた返済率を定めています。従って、その返済率を満たすだけの年収が審査の大きな決め手になります。

担保能力に関する条件

狭小敷地、狭小住宅の場合、この条件で審査が通りにくくなる恐れがあります。

住宅ローンは、銀行側にとっては、住宅ローンを使って建築する住宅を担保として貸し出すローンです。従って、ローンの返済ができなくなった時の担保である建物や土地が、貸し出した金額に対して妥当な資産価値を持っている必要があるわけです。

具体的には、土地面積50m²以上と定めている金融機関もあれば、土地面積40m²以下であっても、建物面積が60m²以上であれば対応すると定めている金融機関もあります。

また、同じ敷地面積であっても、土地の形状、間口の広さによって資産価値が異なってきます。その為、狭小住宅、狭小敷地の住宅ローン審査は、個人で金融機関と交渉しても難しいと言われます。しかし、狭小住宅の建築を得意としている会社では、狭小敷地や狭小住宅に柔軟に対応する金融機関に詳しいので、相談に乗ってもらえます。

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狭小住宅は住宅ローン減税を受ける条件を満たしている?

住宅ローン減税とは、住宅ローンの借り入れによる負担を減らすために、所得税や住民税が控除される税制度のことです。この制度を利用する為の条件を確認しておきましょう。

  1. 自ら居住すること
  2. 床面積が50m2以上であること
  3. 中古住宅の場合、耐震性能を有していること
  4. 借入期間や年収についても要件を満たしていること
  • 借入金の償還期間が10年以上であること
  • 年収が3000万円以下であること(3000万円を超える年は住宅ローン控除が利用できない)

この4つの要件のうち、新築の狭小住宅で問題になるのは、2の「床面積が50m2以上であること」という要件です。戸建ての床面積は、不動産登記規則によって測り方が定められています。

【不動産登記規則】(建物の床面積)
第百十五条 建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一未満の端数は、切り捨てるものとする。

 

狭小住宅ですまい給付金は受けられる?

すまい給付金とは、平成26年4月から平成33年12月までの期間に実施される消費税引き上げによる負担を軽減する為の給付金です。住宅ローン減税による負担軽減が十分に及ばない収入の世帯の負担軽減を図るという意図がある為、収入によって給付額が変わります。

給付対象の主な要件は、引上げ後の消費税率が適用されることと、床面積が50m2以上であること、住宅ローンを利用していない場合は、施工中の検査により一定の品質が確保された住宅であることです。

国土交通省のすまい給付金のサイトで、すまい給付金の対象となるか、なる場合はどのくらいの給付金が下りるのかということがシミュレーションできます。

狭小住宅での住宅ローンをスムーズに進める為には?

住宅ローンは金融機関の用意している商品によって、金利や付加サービスが異なります。その中で狭小住宅での住宅ローンの難しさは、土地の面積と建物の総床面積の最低面積を金融機関の定めていることです。しかし、金融機関によって細かな条件は異なりますので、建築を依頼する会社に住宅ローンのことも相談してみましょう。

銀行の住宅ローンにはさまざまな種類があり、仕組みも複雑なので個人で相談をするより、狭小住宅での住宅ローンに詳しい会社を通して話を進める方がスムーズに進行る場合があります。

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HOPESの建てる狭小住宅

狭小敷地にデザイン性が高く住み心地の良い家を作ることが得意分野であるホープスの施工事例をご紹介します。

ヘリンボーン、箱階段、カーペット、出窓。 狭小でも細部にこだわる、モダンクラシックハウス

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

北欧風のシンプルモダンを好まれるご夫婦のための、狭小住宅です。

 

 

 

 

 

ヘリンボーン貼りの無垢フローリング

 

 

 

 

 

 

 

 

収納をそのまま階段にした特注の「箱階段」

狭小敷地の家

 

 

 

 

 

 

 

『限られた敷地の中で広さを感じさせるリビングがほしい』
そんな、ご夫婦の想いが実現した建築面積約10坪の都市型住宅です。

 

 

 

 

 

 

SE構法を採用した壁や柱のない2FのLDK

 

 

 

 

 

 

空間の圧迫感を軽減する軽やかなデザインの鉄骨階段

HOPEsの狭小住宅への思い

ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。
根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

狭小敷地に使い勝手の良い家を建てたいというご希望があれば、ご家族にとって最も暮らしやすい家をご提案します。
悪条件が多かったとしても、敷地の形状や面積に合わせて、利便性が高く、居心地の良い空間を作り出します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。
土地探しや資金計画のご相談もお預かりいたします。

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著者情報

清野 廣道

清野 廣道

株式会社ホープス代表 
一級建築士
横浜市出身・1995年7月ホープス設立
限られた敷地条件を最大限に活かした、風・光・緑の感じることのできる空間提案を心がけています。

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