限られた敷地内で、十分な居住面積を確保する為には、家族構成によっては3階建てにすることがあります。
3階建てであれば広く暮らせますが、同時に間取りや住宅の性能に特別な注意を求められます。

狭小地に3階建て住宅を建てる際に必要とされることを考えてみましょう。

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3階建てにして狭小住宅を広く暮らす

平成29年度に国土交通省が取りまとめた住宅経済関連データを見てみると、東京での戸建て住宅延べ床面積は、64.48㎡となっています。神奈川県では76.62㎡、埼玉県86.58㎡、千葉県89.40㎡です。東京の家は郊外に比べて小さめだということがわかりますが、それにしても狭小地での平屋や2階建てでは実現が難しい面積です。

そして、国土交通省が住生活基本計画の中で目標としている住宅の延べ床面積は、単身の所帯では40㎡、2人の所帯では55㎡、3人で75㎡(未就学児がいる場合は65㎡)、4人で95㎡(未就学児がいる場合は85㎡)となっています。平均的な住宅の延べ床面積と比較すると、東京近郊の地域においては実現しやすい延べ床面積です。

具体的には、4人の所帯を例にとって考えてみると、95㎡ およそ28坪から29坪、一坪を約2畳とすると、56畳~58畳の床面積が理想的な広さということになります。その広さを10~15坪の狭小住宅で実現しようとすると、縦の空間を広げていく以外に方法はありません。3階建て、又は地下室プラス2階建てにするのです。3階建てにすれば、建坪が10坪の住宅であっても60畳分の床面積が確保でき、広く暮らすことができます。

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3階建てにする場合の間取りのポイント

3階建ての住宅で気をつけなくてはならない間取りのポイントは、縦の移動に関する生活動線、居室の位置関係、室内環境です。

生活動線

  • 家事動線 3階建て住宅で、最も大きな影響を受けるのは家事動線です。ひとつは洗濯に関わる家事動線です。洗濯機が置いてある場所が1階の洗面所にあり、洗濯物を干すベランダが3階にしかなければ、主婦は毎日濡れて重い洗濯物を抱えて3階まで洗濯物を干しに行かなくてはなりません。さらに洗面所にタオルや下着などの収納スペースがあれば、乾いた衣類を1階まで降ろさなくてはなりません。2階に水回りとベランダがある、3階に洗濯機の設置場所とベランダがあるなどの間取りであれば、洗濯に関わる家事負担はかなり軽減されます。もう一つは、食料品に関わる家事動線です。2階、又は3階にキッチンがある間取りでは、玄関から重い食料品を2階、又は3階まで運ばなくてはなりません。もし1階に勝手口とキッチンがあれば、さらに勝手口とインナーガレージが直結していてキッチン内の勝手口の近くにパントリーがあれば、お米などの重い食料品の搬入が楽にできます。2階、又は3階にキッチンを作る場合には、1階にサブパントリーとして使える収納スペース、例えば玄関やリビングのファミリークローゼットの中などに常温の食料品の仮置きができる棚を作るなどの工夫が家事負担を軽減させます。
  • 家族の生活動線 家族の自然な触れ合いを大切にしたい、子供が年頃になった時に、子供の帰宅や外出を把握したいというような考えから、リビングを家の中心として考える間取りが増えています。しかし、リビングを中心にすると生まれる問題点もあります。
    家族構成、仕事や学校へ行く時間帯、来客の多い家族と少ない家族などのライフスタイルによって、家族の生活動線や暮らしやすい状況は異なります。家族の生活動線を具体的に思い浮かべながら、玄関とリビングの位置関係、トイレや洗面台の数、居室の位置関係などを考えることが大切です。

居室の位置関係
2階建て、3階建ての場合、上の階の音が下の階に響きます。寝室の真上に浴室やトイレがある、早くする就寝する両親の寝室が玄関やリビングの近くにあるというような位置関係の場合、排水音や、出入りの音で睡眠が妨げられる恐れがあります。また、リビングの真上に子供部屋があり、リビングを客間としても使う場合には、来客中に子供の足音が気になることがあります。暮らし始めてからのことを具体的に考え、家族構成やライフスタイルに合わせた間取りにすることが快適な暮らしが出来る家を作ります。

室内環境
縦に長い住宅では、日当たりと風通し、プライバシーを確保しなくては健康的で居心地の良い空間を作れません。3階だけは陽射しがよく入るものの、1階と2階は昼間から照明をつけなくてはならない、風通しが悪く室内の空気が循環しないというような環境では、健康な生活ができないからです。

具体的には、日当たりと風通しを確保する為に、吹き抜けやスケルトン階段、スキップフロアなどを取り入れた設計プランが作られます。吹き抜けやスケルトン階段、スキップフロアは、日当たりと風通し以外にも、狭さが生み出す圧迫感を無くし、開放的な空間を作ることにも役立ちます。吹き抜けやスケルトン階段は縦の空間を繋げ、スキップフロアは横の空間を繋げつつ、あいまいな区切りにもなります。子供の勉強コーナーもあり、お客様を迎えることもで、家族の団欒もできるというような、壁はないのに多目的に使える部屋としてのリビングが生まれます。

また狭小住宅では、隣家との距離が近い、道路に面しているというような状況にあることが多いので、居心地の良い室内にする為には、プライバシーの確保が重要です。隣家の生活音、道路の騒音などが、室内に入り込まないようにすること、反対に自分たち家族の生活音が、周囲に拡がらないようにすること、家の中に隣家や道路を通行する人からの視線が入りこまないようにすることなどに対する工夫が必要です。

具体的には、トップライト、ハイサイドライトなどの窓の位置、縦に長い窓、横に長い窓など窓の形状を工夫し、光や風を取り込みつつ、プライバシーを守る設計プランが作られます。

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3階建て狭小住宅に絶対に必要なこと

 

 

 

 

 

 

3階建て住宅で重要なことは、耐震性と断熱性、そして資産価値です。

耐震性と耐火性
3階建ての狭小住宅は、縦に長いので通常の横に拡がる住宅より高い耐震性が必要です。そして、室内環境を調える為に採用される吹き抜けやスキップフロアのある間取りには、さらに高い耐震性が求められます。さらに、もし大地震が発生してしまった時のリスクとして火災があげられます。特に、周辺に住宅が建て込んでいる地域では、自分の家では火災がおきなくても、周辺の住宅の火災が燃え広がってくることもあります。その為、耐震性だけではなく、耐火性の高さも重要な性能です。

断熱性
間仕切壁が少なく、縦にも横にも空間がつながっている家では、冷暖房の効率が悪くなってしまいます。暖房をしているのに冷える、冷房をしているのに暑いというような、季節の温度変化の影響を受けやすい室内環境になってしまうのです。そのような状況にしない為には、高い断熱性が求められます。

資産価値
高齢になった時のことを考えると、資産価値の高い家にしておくことが重要です。例えば、高齢になった時には子供夫婦と一緒に暮らすという人生プランであれば、1階に両親が住み、2,3階に子供家族が住むことになるでしょう。この場合には、子や孫の代まで資産価値を失わない家であることが求められます。

反対に子供が独立後、夫婦だけで暮らすという人生プランであれば、80代、90代になった時、3階建ての住宅での暮らしはどうなるでしょう?重い洗濯物や食料品を持って階段を上り下りする生活は身体の負担になるのではないでしょうか?夫婦のうちどちらかに車椅子が必要が生まれるかもしれません。その為、そのような年齢になった時、平屋やマンションへの住み替えを計画している人も多いことと思います。

その際に、資産価値の高い住宅であれば、有利な条件で住み替え計画を進められます。もともと、都心の土地は高額であり、資産価値は下がりにくいと言われています。しかし、住宅の性能が低く、30年から40年で資産価値を失ってしまうような家であれば、更地にしなければ高い資産価値とは言えなくなってしまう恐れがあります。

資産価値の高い家は、地震や火災があっても安心して暮らせる家、吹き抜けがあっても冬暖かく、夏涼しく過ごせる家でもあります。3階建て住宅を建てるのであれば、建築コストが嵩んでしまったとしても、住宅性能の高い家を完成させることが重要です。

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HOPEsの狭小住宅への思い

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホープスは、狭小住宅での快適な暮らしを実現させたいという思いで、すべての住宅の建築に向き合っています。
根本にあるのは、狭小住宅での快適さとは、無駄を省いたシンプルな暮らしにあるのではないかという考え方です。

敷地の形、道路や周辺の環境に合わせて、日当たりと風通しの良い家、プライバシーを確保できる家、高いインテリア性と優れた住宅性能を持つ暮らしやすい家、安心して暮らせる防犯性の高い家をご提案します。

狭いから快適さをあきらめるのではなく、より快適な暮らしを目指して、施主様のご希望に沿った家にしていきます。

狭小住宅としての参考になる建築実例がたくさんございます。ぜひご覧ください。

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